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第29回紫式部市民文化賞選考委員特別賞 ノンフィクション『美しいお茶の魂』

印刷ページ表示 更新日:2019年11月4日更新 <外部リンク>

第29回紫式部市民文化賞選考委員特別賞 ノンフィクション『美しいお茶の魂』

受賞の言葉(山城 富広さん)

 14歳から茶の仕事を手伝い始め、88歳の現在も、茶の仕事に時折携わっています。今まで、喜びの涙、また悔し涙を散々流し、全ての涙を流したと思っておりましたが、この度の賞に接し、まだ涙が残っていたことに気づきました。幸せです。

 私の作品を通じて、お茶を飲む側の人達が「もっとたくさん飲む方が体力の為になるナ」と受け取って頂ければ、また、作る側の人達には、ご先祖様達の努力の御蔭である事を再認識して頂ければ嬉しいです。

山城 富広さん
【著者略歴】
 昭和6年、宇治市小倉村(町)で茶師の家系の長男として生まれる。昭和20年、14歳の時に母を亡くし、人手が足りなくなったことから、やむを得ず、京都府立木津農学校を2年で中退し、以後、家業に専念する。

作品紹介と講評(山路 興造選考委員長)

 市民文化賞では、これまで宇治茶をテーマとした作品が2回受賞していますが、今回は小倉の茶師山城富広さんが、お茶農家における茶作りの実態や地域の伝承などを、一人称の語り話法で書いた作品を選考委員特別賞に選びました。傍題に「玉露はこうして発明された」とあるように、玉露始祖の江口茂十郎の話を冒頭に、小倉の茶師堂の話。宇治川や巨椋池の水害に苦しみつつ茶園を広げた先祖たちの話など、話は前後しますが、中心は昭和6年生まれの富やん(本人)の一代記です。小倉という土地に、茶作りに、またそれ以上にお茶という植物に愛着を抱く作者の心情が汲み取れる作品です。