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このたびは第33回紫式部市民文化賞奨励賞を頂くことになりとても嬉しいです。
私たちは1985年にYMCA「童話創作教室」で出会い、その後1987年に同人誌「風のクレヨン」として生まれ変わりました。
創作教室の時から古橋通夫先生が辛抱強く、温かく見守ってくださったご指導のおかげで今日の良き日を迎えられたと思います。
追われる子育てから少しゆとりの出来た頃、作品と言うより作文的な文章を書いていましたが、先生からの「休まず書き続けよう」、「必ず道は開ける」等の分かり易い言葉で励まされ、勇気づけられました。
何度も何度も書き直して、先生や仲間たちからも厳しい批評を貰いながらも、くじけずに立ち直り、仲間とこの席にいられることをとても誇りに思います。
ありがとうございました。
【著者略歴】
1985年 YMCA「童話創作教室」で吉橋通夫先生の指導を受ける
1987年 同人誌として「YMCA童話創作教室作品集」を発刊
1988年 「風のクレヨン2号」童話創作教室から引き続き宇治に活動場所を移す
1990年 「風のクレヨン3号」
1992年 「風のクレヨン4号」
1994年 「風のクレヨン5号」
1996年 「風のクレヨン6号」
1997年 「風のクレヨン7号」
1999年 「風のクレヨン8号」
2002年 「風のクレヨン9号」
2005年 「風のクレヨン10号」
2008年 「風のクレヨン11号」
2011年 「風のクレヨン12号」
2013年 「風のクレヨン13号」
2018年 「風のクレヨン14号」
2023年 「風のクレヨン15号」
新型コロナウイルス感染症の影響により、5年振りに出せた「風のクレヨン15号」が紫式部市民文化賞奨励賞を受賞出来たことは先生をはじめ会員全員への最高のご褒美となりました。
「風のクレヨン」は、バリエーション豊かな創作童話集である。もし人間語が喋れる猫がいたとしたら? 歯医者さんのあの音から蜂の世界にワープしたら? 動物が主役の島に一人暮らすことになったら? など、想像を掻き立ててくれるファンタジー作品。苦しい目にあったり迷ったりしたとき、家族や友達がもたらしてくれる再生の物語。人工と自然とを問わず、美しいものと出会う感動を描いた作品。それぞれの個性が光っている。今号は15号で、過去にも力作を読ませてもらった。
余談になるがタイトルを見て、松本隆氏の歌詞「風のクレヨンがあれば街角に君を描くよ」(「君の名前を呼びたい」)を思い出した。一人で書くのもいいけど、街角で仲間と書いた方がきっと楽しい。奨励賞が追い風になるといいと思う。