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麻しん(はしか)に注意しましょう
麻しん(はしか)について
麻しんについては、日本国内に土着している麻しんウイルスによる感染は「排除」が確認されていますが、 今般、海外からの輸入症例を契機に、沖縄県で麻しん患者数が増加しています。また、平成30年4月12日には愛知県においても麻しん患者が発生しており、麻しんの予防対策を行い感染拡大を予防することが推奨されています。
麻しんは感染力が強く、空気感染するので、手洗い、マスクのみで予防はできません。感染を予防するためには、予防接種が最も有効な予防法です。
麻しんにかかったことがない方、予防接種を受けていない方または1回しか予防接種を受けていない方は麻しん風しん混合(MR)ワクチンの接種を検討しましょう。また、麻しんの患者と接触した場合や、麻しんの流行地域に行き、麻しんを疑う症状を認めた場合は、事前に医療機関へ電話で麻しんの疑いがあることを伝え、早めに医療機関を受診してください。
麻しん(はしか)とは
麻しんは、麻しんウイルスによって引き起こされる急性の全身感染症として知られています。
麻しんウイルスの感染経路は、空気感染、飛沫感染、接触感染で、ヒトからヒトへ感染が伝播し、感染力は非常に強いと言われています。
免疫を持っていない人が感染するとほぼ100%発症し、一度感染して発症すると一生免疫が持続すると言われています。
(厚生労働省ホームページ「麻しんについて」より<外部リンク>)
かかった場合
接触してから10日前後で37.5℃以上の熱が出た場合は、学校等を休み、すみやかに医療機関を受診しましょう。
- 潜伏期間:10~12日
- 症状:発熱や咳、鼻水といった風邪のような症状が現れます。2~3日熱が続いた後、39℃以上の高熱と顔・首・全身に発疹が現れ3~4日続きます。
- 治療:特効薬はなく対症療法
- 合併症:肺炎、中耳炎を合併しやすく、患者1000人に1人の割合で脳炎が発症すると言われています。その他の合併症には10万に1人程度と程度は高くないものの、亜急性硬化性全脳炎(SSPE)と呼ばれる中枢神経疾患を発症することもあります。
麻しんの予防接種について
周辺の地域で流行している場合、就学まで未接種の方は早期に予防接種を受けてください。また、過去に予防接種を1回受けた方も、10年以上経過すると効果が弱まることがありますので、周囲に感染者がいる場合などは再接種を推奨します。
麻しん風しん混合(MR)ワクチン、麻しん単独のワクチンのいずれでも、接種による予防効果が期待できます。
国ではワクチンの効果を上げるため、一生に2回接種することをすすめています。
麻しんの予防接種を受けたかどうかの確認について
- 平成2年(1990年)4月2日以降に生まれた人
平成2年4月2日以降に生まれた人は、2回接種の制度が導入された対象の年齢です。予定通りに受けていれば2回、麻しんのワクチンの定期接種を受けているはずです。 - 昭和53年(1978年)から平成2年(1990年)4月1日生まれの人
昭和53年(1978年)からは義務接種となりました。予定通りに受けていれば1回は麻しんのワクチン定期接種を受けているはずです。 - 昭和53年(1978年)以前に生まれた人
定期接種でワクチンを接種する機会はありませんでした。しかし、過去に自然感染して発症したか、気付かない程度の軽症を経験し、すでに免疫を持っている人が多数です。
予防接種法に基づく定期の予防接種
麻しん風しん混合(MR)ワクチンは、麻しん(はしか)と風しん(3日はしか)を予防するワクチンです。2回接種でほぼ100%の免疫を獲得しますので、忘れずに2回接種してください。
対象年齢
- 第1期 生後12か月(1歳)以上24か月(2歳)未満
- 第2期 小学校就学前の1年間(4月1日~翌年3月31日まで)
医療機関の方へ
麻しんを含む五類全数把握疾患は診断後7日以内に届け出ることとされていますが、麻しんは、迅速な行政対応の必要性から、特別に、より早期の届出が求められています。麻しんと診断した場合は、原則24時間以内に管轄の保健所に届出してください。
風しん予防接種助成事業について
風しん予防対策のため、風しんワクチン及び麻しん風しん混合ワクチンを全額自己負担にて接種された方に、費用の一部を助成します。
- 助成対象者:接種日に、本市に住民票を有する人で、下記に該当する人
- 妊娠を希望する女性であり、かつ抗体検査等により、抗体価の低い人
- 妊娠をしている女性の同居者で、抗体検査等により、抗体価の低い人
ただし、妊娠をしている女性の抗体価が低い場合とする。
- 接種できない方
妊娠しているまたは、妊娠の可能性がある方
麻しんに関するリンク
- 国立感染症研究所「麻しん―対策・ガイドラインなど」<外部リンク>
- 厚生労働省「保育所における感染症対策ガイドライン(平成30年度改訂版)」<外部リンク>
- 国立感染症研究所「学校における麻しん対策ガイドライン 第二版」[PDFファイル/2.38MB]
- 厚生労働省検閲所「ゴールデンウィークにおける海外での感染症予防について」<外部リンク>