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サウスヒルズ町内会は、京都府立東宇治高等学校の北側に位置する、約80世帯の自治組織です。他団体と連携しながら、地域コミュニティの活性化や地域課題の解決を目指す、地域コミュニティ活性化事業補助金を活用して、地域のつながりづくりに向けて取り組まれています。
令和3年度、地域コミュニティ活性化事業補助金の存在を知ったことがきっかけになり、“防災に強いまちづくり”と“町内会の加入促進を含めた地域のつながり強化”を目指す活動に取り組んでみようと思いました。地域コミュニティ活性化のためのイベントを実施することで、町内会員・非会員関係なく、地域の皆さんが対象となる点に魅力を感じ、申請にいたりました。
サウスヒルズ町内会には、子どもの成長に伴って、地域住民同士の交流が少なくなってきているという現状の課題があります。そのため、どの世代も関心が高い「防災」をテーマに、3か年の計画を立てました。
1年目(令和3年度)は、“防災に強いまちづくりへの意識変革”と“町内会の新規加入・再加入の促進”を目標に、町内会員・非会員関係なく、サウスヒルズ町内会エリアに住む住民全戸に防災啓発物品と自主防災マニュアルを配布して、防災に対する意識醸成を図ったほか、町内会ホームページを作成し、オンライン回覧板や防災情報ページの活用を促進しました。
2年目(令和4年度)は、京都文教大学と連携し、防災を観点とした地域の再認識を目指す取組を行いました。「マイ防災マップ」を作成し、京都文教大学生と町内会員有志と共に、「まちあるき」を実施。防災イベントで「マイ防災マップ」を公開し、防災意識向上に努め、町内会活動活性化の周知にもつながりました。防災イベントでは、市の危機管理室事業の防災出前講座や、消防本部警防救急課事業の救急講習も組み込んで実施しました。その結果、イベント参加者アンケートの回答で、「防災の備えに対する意識が向上した。」「共助の大切さや、ご近所の顔見知りをつくっておくことの大切さをより理解できた。」などの意見をいただきました。
▲令和4年度防災イベント第3部の様子(令和4年9月11日実施)
3年目(令和5年度)は、補助金活用の最終年なので、大規模に!との思いで、サッカークラブのマッチャモーレ京都山城さんや「ラジねぇ。」こと上羽悠雅さんなどゲストの方々、市役所の各課といった、様々な主体と協働しながら、イベントの企画・運営に取り組みました。来場された皆さんには、とても楽しんでもらえたと感じています。一方で、期待していたよりは来場者が少なく、残念な気持ちにもなりました。しかし、今では、20年後のサウスヒルズ町内会に向かって、自分たちも楽しみながら、長いスパンで活動していけたらと考えています 。
▲令和5年度防災イベントの様子(令和5年5月21日実施)
地域コミュニティ活性化事業補助金がきっかけで、“防災”をテーマにした地域コミュニティ活性化という、“やってみなければわからないこと”に挑戦できたと感じます。
補助金活用を終えた今は、町内会内で自主防災組織を新設しようと取り組みを続けています。
町内会運営への関わり方に対する様々な考えを尊重し、町内会運営のより良いあり方を模索することで、お互いに助け合える地域の関係性づくりにつながり、良い循環が生まれると思っています。
子育てや退職など、住む人を取り巻く状況が変わっても、「ずっと住み続けたいまち」であってほしいという気持ちを大切に、地域のことをみんなで考えていきたいです。