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宇治市議会(行政視察報告 令和4年度)  3

印刷ページ表示 更新日:2022年10月4日更新 <外部リンク>

建設・水道常任委員会の行政視察報告

年月日: 令和4年8月3日(水曜日)
視察先: 座間市(神奈川県)
出席委員: 山崎(匡)委員長、今川副委員長、真田、木本、長野の各委員

座間市 (8月3日)

【調査項目】
ホシノタニ団地について

『市の概要』

  • 市制施行:昭和46年11月1日
  • 人口:13万2,131人(令和4年8月1日現在)
  • 面積:15.57平方キロメートル

1.ホシノタニ団地について

(1)民間導入に至った経緯や理由について

1.座間市の概要

座間市の概要神奈川県中央部に位置しており、面積は17.57平方キロメートル、東西に5.3キロメートル、南北に4.0キロメートルの広がりをもち、自然環境に恵まれた町である。東京から約40キロメートル、横浜から約20キロメートルの通勤圏で、市内には小田急線の座間駅と相武台前駅があり、東京、横浜のベッドタウンでもある。人口は横ばいに推移している。昭和46年に市制施行、令和3年度に市制施行50周年を迎えた。市の主な行事は、毎年ゴールデンウイークに約13メートル四方の大きな凧を上げる大凧まつり、夏には市の花であるひまわりまつりが開催されている。

2.ホシノタニ団地の概要

市内には直接建設方式の市営住宅が7住宅、借り上げ方式の市営住宅が10住宅、合計17住宅の市営住宅が点在している。ホシノタニ団地は小田急電鉄株式会社(以下「小田急」)が管理し、全部で4棟ある。この4棟の内、1号棟と2号棟を市営住宅として市が平成27年度から借り上げている。令和2年度に契約を更新し、契約期間を令和7年度まで延長した。1号棟、2号棟合わせて40戸あり、1960年代の建築である。公営住宅法の耐用年数が70年であるため、10年後にその時期が到来する。

3.導入の経緯や理由

座間駅前にある空き家の存在は、小田急、行政ともに何らかの対応が求められていた。また、再開発事業、小田急単独の建て替え、開発許可など、官民の協議の時期でもあった。最終的に将来のあるべき姿を模索しつつ、10年から15年程度は暫定的な利用、リノベーションによる協働事業という方向が確認された。暫定計画の公民連携の成功が将来計画にもつながるものと考えている。

(2)住民や地域の声、反響について

駅前に放置された大規模な空き家、社宅は人口減少、町の衰退の象徴のようなものであり、小田急沿線のイメージ問題にも関わる危機的なものという共通認識から公民連携事業はスタートしている。当初は市営住宅が入るリノベーション計画は、公営住宅のイメージもあり、あまりよいものではなかった。ホシノタニマーケットの開催、カフェ、子育て支援センターができ、公開されているオープンスペースの活用など、次第に地域の利用者が増え、評価が上がっていった。さらに「リノベーション・オブ・ザ・イヤー2015」の総合グランプリ受賞や、「グッドデザイン賞」を受賞するなど、リノベーションの時代、公民連携時代の先駆的な事業として外部評価が高まり、地域の評価も大きく変わった。

(3)現状と課題について

7年を経た変化は、シェア畑の事業運営者が変わったことや、農家レストランがランドリーカフェに転換したことである。また、町は生きており、状況を的確に把握し、変化への対応がなされている。公営住宅の借り上げ部分は築60年となり、今後の対応を検討する時期である。小田急が管理する賃貸住宅は相変わらず高い入居率を保持している。隣接する商業施設部分のリノベーションも完了し、商業施設と住宅部分の連携の在り方などを評価しつつ、今後の在り方を検討する。

(4)今後の取り組みについて

商業施設のリノベーションの評価を踏まえ、今後の在り方を現在検討中で、現時点では方向性は確定していない。借り上げ公営住宅の存続、暫定施設から恒久施設へという単純な転換でいくのか、リノベーションまちづくりの成果を踏まえた、新たな道を模索できるかなど、今後の方向性を模索する時期にきている。

(5)注意事項

周辺との関連性や動線、ネットワークの検討が必要で、周辺住宅地へつなぐ道路との関連、県立公園へのアクセス道路との関連など、町の中の半公的施設として、心地よい通り道、居場所機能を高めていきたい。

(6)その他

委員からは、小田急と連携が図れるようになったきっかけについて、どのような方法で予算を獲得したのかについて、事業の進め方について、課題や要望について、議会は協力的だったのかについて、うまく事業が進んだ条件について、今後の方向性について、子育て支援センターの利用率について、公営住宅の予算規模について、ホシノタニ団地の入居者の年齢層などの割合について、戸建ての空き家対策について等の質疑が行われた。

ホシノタニ団地の説明を受け、質疑応答を行った。

ホシノタニ団地の説明を受け、質疑応答を行った。

 

現地視察。1階部分には子育て支援センター、ランドリーカフェがある。また団地内にシェア畑、ドッグランもあり、誰にでも開かれた空間を意識している。

現地視察
1階部分には子育て支援センター、ランドリーカフェがある。また団地内にシェア畑、ドッグランもあり、誰にでも開かれた空間を意識している。

 

ランドリーカフェの内部。洗剤や柔軟剤、アイロンが無料で利用可能。絵本などもあり小さいお子さんがいる方にも配慮されている。

ランドリーカフェの内部
洗剤や柔軟剤、アイロンが無料で利用可能。絵本などもあり小さいお子さんがいる方にも配慮されている。