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[宇治川大合戦図 宇治市歴史資料館蔵]
2022年大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で注目されている、平安時代末から鎌倉時代初めの合戦の時代。
宇治では宇治川と川に架かる宇治橋を舞台に多くの合戦が繰り広げられます。
ドラマの放映に合わせ、この時代の宇治をさまざまな側面から掘り下げていく歴史講座を開催します。
日程 | 講師 | 所属 | 講座名 | 内容 |
5月20日(金曜日) | 前川佳代 | 奈良女子大学大和・紀伊半島学研究所協力研究員 | 宇治を駆け抜けた義経~その実像にせまる~ | 元暦元(1180)年1月20日、源義経は源義広軍を破って宇治から入京します。都に義経の名前が知れ渡った瞬間です。義経にとっては実に10年ぶりの京都帰還でした。すぐさま一の谷の戦いへ向かい、一年後には屋島の戦いを経て、壇ノ浦で平家を滅ぼします。源平合戦のヒーローはいかにして誕生し、生涯を終えたのか。その実像にせまります。 |
6月3日(金曜日) | 小林健二 | 国文学研究資料館名誉教授 | 物語の頼政と、劇に描かれた頼政 | 『平家物語』に出てくる源頼政は以仁王を奉じて平家に反旗を翻し、華々しく戦って自害する源氏の大将として語られますが、能「頼政」は前半で旅僧に宇治の名所を教える老人として現れ、後半では宇治川を挟んで戦う橋合戦を語って消える老武者として描かれます。この頼政像の位相を探りながら、能の作者世阿弥の狙いを考えてみます。 |
8月5日(金曜日) | 岩田慎平 | 神奈川県愛川町郷土資料館主任学芸員 | 北条義時とその時代 | 北条義時は、その生涯において鎌倉殿である源頼朝を支え、父である北条時政を支え、姉である政子を支えました。義時がこれらの人々を支えて成立した鎌倉幕府とはどのような組織だったのでしょうか。また、鎌倉幕府が成立した時代はどのようなものだったのでしょうか。北条義時の生涯を通じて、これらの問題を考えたいと思います。 |
8月27日(土曜日) | 樋口健太郎 | 龍谷大学准教授 | 平安末・鎌倉期の摂関家と宇治 | 平等院を建立した関白藤原頼通以降、頼通の子孫である摂関家は宇治を拠点とし、周辺を整備していきました。しかし、平安末期から鎌倉期にかけ、摂関家は分裂し、源氏・平氏の諸勢力と結んで対立を繰り返します。こうしたなかで、摂関家は宇治とどのような関係をもったのか、「摂関宇治入り」の儀式などに注目してお話しします。 |
9月6日(火曜日) | 山路興造 | 元京都市歴史資料館館長 | 藤原氏の拓いた宇治ー離宮祭を中心にー | 宇治川の下流域、平城京と平安京を結ぶ要衝の地として発達した宇治の地は、平安時代前期以降、摂関家を独占した藤原氏によって発展したといっても過言ではありません。彼らが中心となって華麗に展開した宇治離宮明神(上社・下社)の祭礼「離宮祭」の様子を中心に、中世の宇治の姿を探ります。『源氏物語』や茶畑とは違う宇治の姿が見えるかも知れません。 |
9月19日(月・祝) | 栗山圭子 | 神戸女学院大学准教授 | 松殿基房をめぐる女性 | 現在、松殿山荘が建つ宇治市木幡には、源平内乱期の摂関松殿基房の別荘があったといわれています。平安末から鎌倉初頭の動乱の時代を生き抜いた基房ですが、摂関政治期の道長・頼通に比べればその知名度は高いとはいえず、そもそも鎌倉時代の摂関家の動向もイメージしづらいのではないでしょうか。講座では、松殿基房とその妻・娘たちを素材に、鎌倉時代初頭の摂関家、特に摂関家の女性の生き方について検討します。 |
11月24日(木曜日) | 野口 実 | 京都女子大学名誉教授 | 宇治川の合戦と鎌倉幕府 | 1180年、平家打倒に起ち上がった以仁王と源頼政。1183年、平家を逐って入京しようとする 木曾義仲・源行家。その後、後白河院と対立した義仲を討つために進撃した源義経。1221年、 幕府軍を率いた北条泰時。源平内乱期から承久の乱に至る間に展開された4度の「宇治川の 合戦」を通して鎌倉幕府の草創から確立までの歴史を語ります。 |
12月11日(日曜日) | 木村英一 | 龍谷大学非常勤講師 | 承久の乱後の朝廷と鎌倉幕府 | 承久の乱は、朝廷と鎌倉幕府にどのような影響をもたらしたのでしょうか。また、乱後、朝廷と幕府はいかなる関係を取り結び、どのような展開を遂げたのでしょうか。「北条義時後」の政治世界について、朝幕関係の視点から迫ります。 |
【会 場】 お茶と宇治のまち歴史公園 交流館 茶づな 2階会議室 (京都府宇治市菟道丸山203-1)
【時 間】 午後2時~3時半まで(受付 午後1時30分)
【定 員】 60名(先着順、EメールもしくはFaxで事前申し込み)
【参加費】 無料
それぞれの講座の申し込み期間中に、申込用紙に記入の上、Faxを送る、もしくは必要事項を記入の上、Eメールでご応募ください
【第3回】「物語の頼政と、劇に描かれた頼政」 https://www.city.uji.kyoto.jp/site/uji-kankou/52839.html
Eメール: [email protected]
Fax: 0774-39-9409