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第13回 市民と市長の対話ミーティングを開催しました (テーマ:住みなれた地域で生活していくために~だれもがいきいきと暮らせるまちを目指して~)

印刷ページ表示 更新日:2019年11月5日更新 <外部リンク>

第13回 市民と市長の対話ミーティング 開催結果

 市民と市長の対話を通し、市民参画・協働を推進するとともに地域力の向上を図り、新しい宇治に向けたまちづくりを推進することを目的とした「市民と市長の対話ミーティング」を実施しております。

 第13回の今回は、「住みなれた地域で生活していくために~だれもがいきいきと暮らせるまちを目指して~」をテーマに、さまざまな立場の皆さんにご参加いただき、傍聴の方を前に活発な意見交換が行われました。

日時

 平成28年6月4日(土曜日)午後2時~4時30分

場所

 東宇治地域福祉センター

ミーティング参加者

長谷川 笑子 様 (宇治市介護者(家族)の会 代表)

長谷川 實 様

門阪 庄三 様 (宇治久世医師会 副会長(在宅医療担当))

奥西 隆三 様 (宇治市民生児童委員協議会 会長)

北野 太朗 様 (東宇治北地域包括支援センター長、主任介護支援専門員)

山端 栄里子 様 (宇治市福祉サービス公社東宇治デイサービスセンター センター長)

久保 太一 様 (複合型施設鳳凰槇島 管理者)

市長挨拶

 次のとおり、山本市長から挨拶がありました。

市長挨拶(要旨)

 本日は、皆さん大変お忙しい中、第13回市民と市長の対話ミーティングにご参加をいただき誠にありがとうございます。

 この市民と市長の対話ミーティングは、市民参画と協働の推進のために実施しているもので、過去には「教育」「子育て」「防災」「宇治茶」「観光」などをテーマにミーティングを開催し、市民の皆さんと活発な意見交換を行い、大いに市政運営の参考にさせていただいたところでございます。

 第13回の今回は「住みなれた地域で生活していくために~だれもがいきいきと暮らせるまちを目指して~」というテーマで皆さんにお集まりいただきました。

 本市におきましては、65歳以上の人口は、本年4月に51,165人、高齢化率は、27.05%になっており、また、高齢化の進展に伴って、要支援・要介護認定者数も増加していますことから、介護サービス利用者も年々増加を続けている状況にあります。

 そのような中、本市では、平成27年度から29年度を計画期間とする「宇治市高齢者保健福祉計画・第6期介護保険事業計画」を策定し、医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスが切れ目なく一体的に提供していく地域包括ケアシステムの構築に取り組んでいるところでございます。

 本日の対話ミーティングでは、高齢者が可能な限り住みなれた地域で生活を送るため、利用者、またその家族の方をはじめとして、各関係者にお越しいただきました。

 皆さんには、それぞれの立場から忌憚のないご意見をいただきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

市長挨拶の画像

ミニ講演会

 宇治久世医師会副会長の門阪庄三先生より「住みなれた地域で生活していくために医師にできること」をテーマに講演いただきました。

 医師会で様々な取組みをしている。昨年度から始まった医療介護連携推進プロジェクトは、制度・業務体系等が異なる医療と介護を、それぞれコミュニケーションをとりながらお互いの役割を勉強し、高齢者、障害者、その他の生きづらい方に対応していくというのが本旨である。

 在宅ケア提供体制も医師会の仕事のひとつである。厚生労働省から在宅療養支援診療所の認定を受けている。これは在宅療養が必要な方が24時間365日、医療関係者と連絡がとれるというもので市内には約20ヵ所ある。

 20世紀と今世紀の医療は異なり、20世紀の医療を継続していくと医療のひずみが生じる。高度先進医療が発達した今日でも治らない病気があるため、ある程度役割を分ける必要がある。病院は高度医療の益を受けるところ、その他の治らない病気の方は地域の力で支えていく。それが地域包括ケアシステムの大きな意味であり、21世紀の健康システムだと思う。地域の中に住み、地域の中で働いている人がチームを作って、治らないけれども、医療や介護、その他多職種の力を必要とする方を支えていくというのが地域包括ケアシステムの本当の意味だと思っている。

 生きるとは、人間として生きる場合もあれば、動物として生きる場合もある。また、社会の中で生きるということもある。生きるということは変化に対応することだと思う。多くの方が様々な変化に対応してきたが、我々にとって大事な変化は内にある変化、つまり我々は老いていくという存在であること。老いに対応するために、どういう事が必要かということを日頃から学んでいくことが重要である。老いは終わりではなく新しい人生の入口だと思っている。ある研究から、要介護1から要支援1や2に改善することはきわめて少ないという結果が出ている。つまり、最初のつまずきが大きいとなかなかよくならないということ。変化が小さいうちに老いに気が付いて、対応していく。介護予防とはこういう事だと思う。つまずきに気づくためにかかりつけ医を持っていただき、そこで早めの対応を取っていただきたい。

ミニ講演会「住みなれた地域で生活していくために医師にできること」の画像

デイサービスセンターの視察

 東宇治地域福祉センター1階にある宇治市福祉サービス公社東宇治デイサービスセンターの視察を参加者と行いました。

宇治市福祉サービス公社東宇治デイサービスセンターの視察の画像

参加者の主な発言(介護の現状について)

  • 認知症で一人暮らしの方が年々増えている。短時間での介護の支援ではなく、比較的長い時間の支援、24時間での関わりが必要な方が増えている。
  • デイサービスでは年末年始を除いて切れ目なく営業している。入浴のニーズが高いが、活動的なレクリエーションも人気がある。利用者や週に複数回利用を希望されている方が増えており、ニーズが高まっているが、人材不足が深刻化している。求人募集をしてもほとんど応募がない。
  • 地域包括支援センターでは総合相談事業、権利擁護、包括的ケアマネジメント、二次予防高齢者といった4つの事業を市より委託している。総合相談事業は年間で延べ5千件を超え、新規の実人数は600人弱。権利擁護いわゆる虐待及び虐待の疑いは、少し増えているように感じる。殴るといった身体的な虐待だけでなく、モラル的、精神的な虐待の相談もある。民生委員や地域福祉の担い手の方からの相談も増えており、連携が取れてきていると感じる。専門職だけで頑張るのではなく、地域住民と話をする地域包括ケア会議を各圏域で開催している。予防に関するケアマネジメントが増えているため、市と契約している職員配置では足りず、独自で人員を上乗せして運営しており、やりくりが大変だと思っている。
  • 民生委員では27年度に2,500件の相談を受けたが、その内高齢者に関することが1,500件となっている。その中で、在宅福祉、介護保険、健康等高齢者に関する相談が約25%を占める。民生委員が把握している高齢者世帯、一人暮らし高齢者、寝たきりの方、認知症の方の数は実際の人数より少ないと理解している。昔は法律によって民生委員はその地域をすべて把握することとなっていたが、法律が改正され必要に応じて把握することになった。以前は、たくさんの情報をいただいたが、最近は情報が全く入ってこない。これは地域コミュニティが希薄になっているのが原因だと考えている。
  • 医師の活動は大変重要だと思っている。地域コミュニティがだんだん衰えていく中で、できることを考えたい。
  • 実母、義母、夫と長年家族の介護に携わっている。夫はデイケアに通っており、そこが今一番楽しい場所になっている。夫は大人の塗り絵を家で楽しんだり、陶芸をしたりして過ごしている。認知症だが、まわりの方からは普通に見える。家族の思いとは異なるが、一般の方とは見え方が違うのは仕方がないと思っている。
  • 診療所への送迎のボランティアをしていた。自分が送迎してもらう立場となり、目に見えないありがたさを自分が体験してわかるようになった。

ミーティングの様子の画像

市長の主な発言

 介護される立場での苦労のお話を聞いて、介護保険ができる前までは主に女性の仕事として期待されていたが、介護保険で、社会で支えると銘打ってやってはいるが、現在も女性頼みであり、この負担を少しでも軽くするのが我々の仕事だと感じている。

 生きがいは、本人の自立につながるとまではいかないが、高齢者でも、健康長寿日本一を踏まえる場合でも非常に大切なポイントだと再認識した。

 人材不足で必要な体制がとれないといったことや、認知症についてはほぼ先頭を切っているが、国は対策が遅れているところを対象にした政策が多く、宇治市で発信していくという思いを持ってやっているが、常に葛藤がある。認知症の分野については理想通りではないが、国も認める先進的な取組みを関係機関とタッグを組んで行っており、誇りに思っている。

 地域包括支援センターでは新規の相談件数が増えている。これは超高齢化そのもの。量から質に変化した取組みが求められており、さらに深化させていく大きなハードルを、次のステップでこえていく必要がある。

 民生委員の方には子どものことをはじめ、本来の任務と役割以外のことを非常に多く担っていただいている。民生委員の方にすべてお願いするのではなく、民生委員、地域包括支援センター、行政がタッグを組んでそれぞれの役割を担うことで民生委員の役割が深化することになる。

 2025年に団塊の世代が後期高齢者になる。この時点で生涯現役社会をどれだけ実現できるかが日本で最も大事なポイント。健康長寿日本一は子育て、0歳児から全年齢層が対象。認知症については認知症の方の人格と個人の事を尊重して、誰もがいずれ通る道への取組み。29年度から制度が変わるが、2025年までにいち早く、生涯現役社会をつくることが命題だと思っている。

 一つずつ丁寧に行政として仕組みづくりの仕上げをしていく努力をしたい。

参加者の主な発言(活動を通して感じていること、在宅で介護を行うために必要なことについて)

  • いろいろな趣味があるが、ストレスがたまらないよう、楽しくできるように心がけている。
  • 介護者は精神的な苦痛がある。市で行っているリフレッシュ事業の対象者を広げてほしい。
  • 男性が要介護になる原因はガンと脳血管障害。最も問題となっているのが肺がんで、なくすためには禁煙がいい。教育現場で中高生に対して禁煙をするような取組みをしてほしい。また、胃がんはピロリ菌が原因で、中学生の時に除菌をすれば胃がんは減る。脳血管障害、糖尿病では若い時からの食事指導が重要になる。女性の場合は、関節疾患、運動器障害が要介護の原因になる。こういったことを少なくするためには、近年はリハ栄養、つまり、リハビリと栄養を一体化したものが重要で、指導を行えば要介護者は減ると考えられる。医師会も協力をするので、こういった取組みをしてほしい。
  • 先輩の民生委員に、寝たきりの方のところで介助はせずに枕もとで2,3時間話し相手をしていたと聞いた。母を在宅で介護をしたが、2時間ごとに対応する必要があり本当に大変だった。こういったときに在宅で過ごしていけるかと考えると、今のサービスでは不十分で、特別養護老人ホーム並のサービスがあれば在宅で一緒に生活がしていけるのではと感じた。介護離職といった問題は必ず起こると思っている。
  • ケアマネジャーの立場では、介護を受ける本人と家族等の介護者双方に適切な支援が届けられるよう相談支援の技術を上げていく必要があり、相互のバランスが取れるよう心掛けている。専門職が全部解決するのではなく、本人達が主体的に考えられるよう必要な情報提供をしたり、決定支援に同席するよう努めている。また、ケアマネジャーだけでなく医療と介護の連携、地域住民、民生委員、介護保険のサービス事業者等ともコミュニケーションを取って、在宅介護に活かしていきたい。宇治市でも新しいサービスが始まっているが、このサービスを担う人がなかなかいない。市町村によっては、独自に国の示す基準を緩和したり、利用しやすいような工夫をしている。宇治市でもそういった取組みをしていただきたい。
  • 介護保険のサービスを利用されている方でも介護保険制度について知らない人の方が多いのではないかと感じており、基本的な介護保険制度や利用者向けの利用方法、制度の説明会を開催すればよいのではと思う。ご家族によっては積極的に関わらない方もいて、本人の状態が悪くなってしまうこともある。ケアマネジャーや地域包括支援センターに任せるのではなく、家庭問題や教育等に課題整理をして、そういったところにも支援が行き届くようにする機関が必要だと思う。
  • 介護者が若年化しており、仕事や家庭環境、生活様式の在り方が今までより複雑化してきているからではないかと関心を持っている。硬直的な介護サービスではなく、個々の家に応じた柔軟性を持った介護の提供が必要になると感じている。また、地域の方の力は非常に侮れないと感じている。日本人は元々地域の関係を大事にする民族からなのか、関心を潜在的に持っていると思っている。地域の持っている潜在力、介護の潜在力をどのように生かしていくか、もしくはそれを表面化させていくかということが今後必要になってくると感じている。

市長の主な発言

 介護を担われている方の意見、介護される側の問題、それぞれを重く受け止め、対応していくよう努力したい。

 介護状態になると施設に入るという流れだが、家で看取ってほしいという人もいる。病院や施設ではなくて家で、家族の元で看取られるような仕組みを作ることは大切だと思っている。

 先ほどの市のリフレッシュ事業だが、現在、対象の方で来ていない人に来ていただくにはどうしたらいいかという問題があるし、在宅が大事ならばそういった対象者でいいのかという問題もあり、検討課題である。

 宇治市は、京都府下では健康寿命で男性はトップ、女性は10番目ぐらいだった。男性と女性を分けて、介護予防から生活支援についても、医療側のデータを中心にタッグを組んでやっていきたい。高齢者福祉とはいえ、医療を中心に福祉行政、地域の支援というものがある。医師会、歯科医師会、薬剤師会の協力は他の市町村に負けない大きな原動力になっている。医師会との連携をもっと組んで理にかなってやっていくことが大事だと思う。

 税で上乗せして人材育成をという話は大変重い課題であるが、現段階では、介護保険の仕組みでルールや連携をしっかりしてから、その後論議していきたい。

参加者の主な発言(可能な限り住みなれた地域で生活していくためにそれぞれの立場からの提案について)

  • 自宅においても、施設入所と同様の介護、看護、医療が受けられれば地域での生活が続けられると思う。24時間365日対応できる介護の在り方、介護サービスや地域に存在する住民の支援などいろいろなことが考えられるが、例えば、ナースコールのように電話をかけたら職員が到着して対応するといった仕組みがあれば可能な限り自立した生活を送ることができると思う。
  • 山や坂のある地域に住んでいる元気な高齢者が利用できるような循環バス等があれば、活動が制限されず、一人で外出ができて介護予防につながると思う。宇治市では「認知症の人にやさしいまち・うじ」の宣言をしているが、まずは市の職員が研修として、市民と一体となって参画することを目的に介護体験をされてはどうか。介護の現場や、ご家族の対応の場面を実感して初めて認知症にやさしいまち宇治ができると思う。また、人材不足については、市全体で人材を育成するような講座や仕組みを作ってほしい。就業につながった場合はキャッシュバックするなど市全体で人材不足を解消するような制度があればよい。
  • 歳をとることに対して備えるという点、変化に対応、つまりその都度自分らしく作り直すという点、つながるという点について提案したい。地域にサロンやコミュニティカフェといった色んな集まりがあるが、一歩踏み出せない場合は、包括支援センターや市に情報があるので相談していただき、活かしていただきたい。宇治市は地域包括支援システムの介護・医療・住まい・予防・生活支援に加えて社会参画と生きがいを付け加えている。人とのつながりの中で社会参画と生きがいというのはより輝いていくと思う。サロンはいろいろなところがあるが、次の世代へ代替わりができていない、プログラムがマンネリ化しているところもあるので、地域包括支援センターと宇治市と協力して活性化していきたい。
  • 要介護度が上がると在宅生活は厳しいので、在宅の場合はヘルパーの滞在時間を長くすれば楽になるのではと思う。介護サービスにみんなが通える環境をつくって、一人ではなくて何人かで話をしながら楽しめる環境があればよいのではないだろうか。
  • 看取りというのは非常に重要なテーマである。看取りの数は増えており、そういう社会になってきたと実感している。医師会としては在宅ケア提供体制の強化が大きなテーマである。医師のパートナーである訪問看護ステーションとの会議を予定しており、訪問看護師の標準化等を目的に会議をする予定。老いていく中でどういった介護や医療を受けたいのか、どこで最期を迎えたいのかといったことを考える機会や、後に残る家族が困らないように自分の意思を明白に書く書類を作成したいと考えている。自分の人生を自分で決めましょうということで、こういった取り組みを現在行っている。

市長の主な発言

 最後に、山本市長から次のような発言があり、ミーティングを終了しました。

 認知症の講座を全職員向けに行うことを優先的に考えているが、現場を実践するということもとても大切なので、意見として承りたい。

 福祉バスについて提案いただいたが、買い物難民や高齢者対策についても将来的に避けては通れない課題になると考えている。バスというのではなく、消費者のところに食料品や日常品を配達していく機能についてもサポートしていかなければいけない課題だと思っている。

 高齢者の問題は長期的な視点と、今すぐどうしていくかということを合わせて考える必要がある。現時点での問題については、スピードをもって解決していかなくてはならないが、理想に向かって、どういう順序でどういうシステムを作っていくのかということも大事だと思っている。

 本人の気持ちを大事にした老後を迎えてもらえるようなシステムを、将来的に考えていかなくてはならない。制度やルールを作るときに大都市と宇治市が同一で画一的に進めていくことに疑問を持っており、地域や家族、本人の事情によって、生活しやすい環境は自ずと異なるので、現在の市や国の財源の在り方や介護保険の在り方を変化させていかなければ市長としての役割が果たせないのではと考えている。

 本市では、宇治市高齢者保健福祉計画・第6期介護保険事業計画に基づいて、医療・介護・生活支援・介護予防・住まい・生きがい・社会参画が一体となった宇治方式地域包括ケアシステムの構築に向け施策の充実を図っている。地域包括ケアシステムの構築については地域包括支援センターが中心となり、各関係機関とより一層の連携に努め、適切な医療介護サービス提供体制の充実に取り組んでいきたい。

 また、本市では平成29年4月1日から介護予防日常生活支援総合事業を実施する予定であり、サービスを必要とする方には必要なサービスを提供できる環境を整備し、合わせて社会参加を通じ介護予防や生きがい支援を図るという観点からも、元気な高齢者による住民主体のサービスなど、新たな担い手を創出することにより、地域の支え合いの体制づくりを推進できるよう取り組んて参りたいと思う。自分でやれること人としてやれることはみんなで担い合いながら、助け合いながらやっていくということはより重要になっていくと思っている。

集合写真の画像