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第10回 市民と市長の対話ミーティングを開催しました (テーマ:中小企業振興について)

印刷ページ表示 更新日:2019年11月5日更新 <外部リンク>

第10回 市民と市長の対話ミーティング 開催結果

 市民と市長の対話を通し、市民参画・協働を推進するとともに地域力の向上を図り、新しい宇治に向けたまちづくりを推進することを目的とした「市民と市長の対話ミーティング」を実施しております。

 第10回目の今回は、「中小企業振興について」をテーマに、さまざまな立場の皆さんにご参加いただき、多くの傍聴の方を前に活発な意見交換が行われました。

日時

平成27年9月5日(土曜日)午後2時~3時40分

場所

 産業振興センター

ミーティング参加者

長島 善之 様 (長島精工株式会社 代表取締役会長)

小泉 浩 様 (有限会社小都里 代表取締役)

山田 定男 様 (株式会社ヤマダ 取締役会長)

西村 三典 様 (田淵電機産業株式会社 代表取締役)

前田 泰弘 様 (宇治青年会議所 第46代理事長)

坂元 洋貴 様 (京都リサーチパーク株式会社 成長企業支援部伴走支援チーム)

市長挨拶

 次のとおり、山本市長から挨拶がありました。

市長挨拶(要旨)

 本日は、皆さん大変お忙しい中、第10回市民と市長の対話ミーティングにご参加をいただき誠にありがとうございます。

 この市民と市長の対話ミーティングは、私が市長に就任するに当たり、市民参画と協働の推進のために、平成25年度よりスタートした事業で、過去には「教育」「ワークライフバランス」「宇治茶の振興」「健康長寿」「子育て」「特別支援教育」「認知症にやさしいまち」「災害に強い安全・安心の宇治づくり」「若者の雇用支援」をテーマにミーティングを開催し、市民の皆さんと活発な意見交換を行い、大いに市政運営の参考とさせていただいたところでございます。10回目の今回は「中小企業振興」をテーマに、業種の異なる企業の皆さんにお集まりいただきました。

 さて、宇城久域商工会議所・商工会広域連携協議会が先日公表されました「経営経済動向調査結果」によりますと、各企業の業界の景況感を聞いたアンケート調査では、平成27年上期の実績は、一時的に上向いていた景気が再び下降しつつあることを示すとともに、先行きについても慎重な見方をしている企業が多いという結果でした。景気の回復が言われる一方で、本市におきましては、まだまだ楽観できるものではなく、景気回復の実感が得難い状況が続いているところでございます。消費税率の引き上げ、エネルギーや原材料の高騰、円安、さらには人口減少社会の到来など、ご参加の皆さんはさまざまな状況の中で、企業経営に日夜ご尽力をいただいていることと存じますが、企業全体の9割を占める中小企業が元気になっていただかなければ、地域の活性化にはつながりません。

 それでは、中小企業が元気になっていただくためには、どうすればよいのか。本日は、皆さんが日頃考えておられることや、それぞれの業界の忌憚のない生のお声をお聞かせいただき、そのことを一緒に考えていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

市長挨拶の画像

ミニレクチャー「市内のものづくり企業の状況について」

 京都リサーチパーク株式会社成長企業支援部伴走支援チームの坂元洋貴様より、宇治市内の企業を100社訪問された中で感じた市内のものづくり企業の状況について次のとおりご講演いただきました。

 宇治市の産業推進課が展開する「宇治ベンチャー企業育成工場」という貸し工場に入居する企業の支援を始め、現在3年目。年間100社のものづくり企業を訪問し経営者やキーマンの方に話を伺い、課題や方針を考えるなどの支援を任務として活動している。

 企業を訪問する中で聞いた話では、業種や規模にもよるが昨年の秋から急速に引き合いが多くなった製造業の企業は多くある。特に、設備投資に関わる加工業の企業については、忙しくて大変という話が聞かれる。ただし今年に入り、3月頃は思った以上に振るわなかった。

 引き合いが増えて忙しいと嬉しい悲鳴を上げている企業は多くあるが、良い話だけではなく、引き合いはあるが短納期や単価が厳しい、数量が少ないなど忙しいけれど儲からないという声もある。

 あと、リーマンショックの際に人員整理された企業が多く、人を減らしたことにより体制的に弱くなっている企業に集中的に注文が入ってくるがこなせない、仕事はたくさんあるが受けられない、人を雇おうと思っても求人に応募者が出てこないといったことに課題を感じている企業が見受けられる。

ミニレクチャー「市内のものづくり企業の状況について」の様子の画像

参加者の主な発言(経営状況や雇用状況について)
  • 測量業は、なかなか若い方が入ってこない。現場が多く、夏は暑く冬は寒いからか長続きしない若者が多い。大手が入ってくると単価がすごく下がってしまい、中小企業は厳しい状況が続いている。
  • 小売業は現状変わらない。経営では、やはり雇用の面で若者が少なくなってきており、高齢者をどのように雇用していくか、また高齢者・女性・障害者の方など社内で誰でも働ける環境づくりが課題であり取り組んでいる。新しい取り組みではないが、1社で取り組んでいくのは大変な状況である。
  • 景気という意味では千差万別。基本的には最悪の時期は脱したと感じている企業が多くある。しかし、消費増税の増税分を転嫁できていない、電気やガスのエネルギー費の高騰による利益圧迫などが今後の不安材料になっている。雇用は、若者の大手志向が如実に表れ、若者が集まらないという悩みを一様に持っている。地元回帰志向もあり、マッチングが上手くいけば宇治で働きたいという若い方もいると思うので、そういう方に対し何かしら支援できればと思っている。
  • サービス業、接客業とするような業態は、少子高齢化が大きく店の足を引っ張っている。理容業界では、人材不足の問題も起こっている。以前は華やかなイメージもあったが最近は陰りが見えてきて、若い人にとってはきつい業種という感覚になっていると感じる。
  • 景況感ということであれば、決していいことはない。経済のグローバル化が進んだことにより、国内の設備投資が極端に減っている。雇用については、建設業界では採算度外視の受注などにより疲弊している。それによる労働環境や処遇の悪化、さらには熟練労働者の高齢化や退職、技術継承も思うように進まない状態である。将来の担い手の確保と企業経営の不安は日増しに募っているのが現状。
  • 長い間下請けをしていたが、下請けでは生きていくことができなくなり死に物狂いで自社商品を作った。メーカーになり30年、業界では評価されるところまできた。社員は全員正規雇用。海外企業とも取り引きしているが、一切ドルでの取り引きはせず全部円で取り引きしている。
市長の主な発言

 業種ごとにいろいろな考え方や現状に差があることをまず考えなければならない。まず経済政策と金融政策は、国にしっかりやっていただく。設備投資ができる営業収益があってこそ企業が生き残れる。為替や自己資本による儲けは、本当の意味での景気が良くなったという認識はない。

 若者の定住対策は、宇治市でも深刻に受け止めている。若者の雇用問題については、府が主体的にやらねばならないが、宇治市だけの就職相談会としてジョブパークの宇治市版を実行していくよう府に要望していきたい。

 高齢者・若者・障害者の問題は、宇治市としてもしっかりときめ細かく考えていきたい。これは宇治市の大きな取り組みの1つになるだろうし、府とタッグを組んで環境を作っていきたい。

 建設業については、公共事業は最盛期の5割になっており、中小企業はあおりを受けている。その中で、災害復旧・復興や天ケ瀬ダムの再開発に関係する仕事はぜひ宇治市にと国土交通省の方に直接お願いをしている。入札は公正公平であるが、できるだけ地元企業に入札できるような業務のあり方を考えている。

 全員正社員ということは、ありがたいことであり、苦労・努力されていることに敬意を申し上げたい。このような企業を応援するシステムを、国・府ともタッグを組んで作りたい。

参加者の主な発言(中小企業振興について感じていること、行政に求めること)
  • 開発の申請業務をしているが、京都は景観に厳しい部分があるので少しでも緩和していただきたい。公共下水道が7~8割整備されてきたが、これがなくなると測量の公共業務が減っていくので、道路や歩道の整備をメインにして安心・安全に暮らせる街にしていただきたい。
  • 小売店が少なくなり高齢化が進んでいることで、買い物困難者が増えているように感じる。今後、自宅等へ商品を提供していくことが小売業の急務になっている。景況感は、良いところと悪いところの差がある。これからは、企業が自助努力で競争力をつけるといったことをしなければならない。その際に、行政と企業が互いにわからないという状態ではなく、話し合える機会がほしい。
  • 中小企業家同友会は全国の組織で、全国で5万社、宇治支部では90社ある。良い会社を作る、優れた経営者になる、経営環境を改善するといったことをテーマに勉強している。
  • 宇治で必要な物品等は、地元の企業から購入してもらえるような仕組みを強化してほしい。小学校や障害者向けに独自の製品を持っていて宇治市にぜひ購入してほしいが、提案できる入口がないので、企業から提案できる仕組みを作ってほしい。
  • 人口の減少に伴い、サロンでの顧客が減少している。その中で、サービスの質の向上、メニューの多様化に取り組んでいることから、優秀な人材の育成が大きな課題。資金調達にあたり宇治市にも融資の制度があるが、他県等で実施している制度と同じように利子補給を付けてほしい。
  • 最近、洪水等の災害が頻発しているが、建設業は防災組織の一部を担っている。これからインフラが老朽化していくので、予防保全や維持保全に我々を上手に使っていただきたい。宇治市には、災害対応だけでなく地域の重要な産業の担い手として、中・長期的に指導いただきたい。
  • 行政は、企業の海外進出の良し悪しを十分に考えて指導・援助してほしい。

ミーティングの様子の画像

市長の主な発言

 最後に、山本市長から次のような発言があり、ミーティングを終了しました。

 建設でいえば、災害を含めると、橋・道路・トンネルなどあらゆる所に反省や問題があり、次のステップとしては長寿命化対策や予防対策が大事になってくる。ただし、これに取り掛かろうと思うと財政的に宇治市だけではできず、国の補助金等を活用して運営していくことになる。また、集会所等の公共施設の長寿命化も目前にきており、人口減少時の公共施設の在り方も考えて対応していく必要がある。

 地域に根差す商工会議所は今こそ必要であり、地域経済にとっても非常に大事だと思っている。これからは、商工会議所とタッグを組み、商工会議所を中心に据えながら地域経済を上げていくように考えないといけない。

 融資制度ですが、利子補給を全部の融資にというのは、現実的に、政策的に無理なところがある。宇治市でする利子補給と京都府がしなければならない利子補給がある。具体的に教えていただき、宇治市としても受け止めておきたい。そして、市から京都府に要望することも大切である。

 中小企業振興策として、経営者の皆さんや商工会議所、同友会の皆さんと宇治市が定期的に話し合いができる機関、また、定期的に意見を聞いて次にどういう策をとるかということを話し合う場の必要性も感じた。お茶と観光だけでなく、雇用や商工業の振興は常に基本に据えなければならない市政の課題でもあるので、宇治市だけ、商工会議所や一企業だけではなく、オール宇治の体制作りを考えてみたいと思う。

集合写真の画像