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第9回 市民と市長の対話ミーティングを開催しました (テーマ:若者の雇用支援について)

印刷ページ表示 更新日:2019年11月5日更新 <外部リンク>

第9回 市民と市長の対話ミーティング 開催結果

 市民と市長の対話を通し、市民参画・協働を推進するとともに地域力の向上を図り、新しい宇治に向けたまちづくりを推進することを目的とした「市民と市長の対話ミーティング」を実施しております。

 第9回目の今回は、城南勤労者福祉会館にて「若者の雇用支援について」をテーマに、さまざまな立場の皆さんにご参加いただき、活発な意見交換が行われました。

日時

平成27年5月30日(土曜日)午後2時~4時

場所

城南勤労者福祉会館

ミーティング参加者

澤田 聡 様 (宇治市公共職業安定所 所長)

塩見 麻理子 様 (NPO法人まごころ 統括)

中川 高志 様 (宇治(京都南)若者サポートステーション総括コーディネーター・キャリアコンサルタント)

西本 勝己 様 (京都文教大学就職進路課 課長)

野村 賢治 様 (京都府 商工労働観光部雇用政策監)

森田 憲行 様 (城南地域職業訓練協会 専務理事)

匿名 (サポートステーション経験者)

市長挨拶

 次のとおり、山本市長から挨拶がありました。

市長挨拶(要旨)

 本日は、皆さん大変お忙しい中、第9回市民と市長の対話ミーティングにご参加いただき、誠にありがとうございます。この市民と市長の対話ミーティングは私が市長に就任するにあたり、市民参画と協働の推進のために、平成25年度からスタートした事業で、過去には「教育」「ワークライフバランス」「宇治茶の振興」「健康長寿」「子育て」「特別支援教育」「認知症の人にやさしいまち」「災害に強い安全・安心の宇治づくり」をテーマにミーティングを開催し、市民の皆さんと活発な意見交換を行い、大いに市政運営の参考にさせていただいたところでございます。

 9回目の今回は「若者の雇用支援について」というテーマで皆さんにお集まりいただきました。近年、若者を取り巻く就労環境は、私たちの想像をはるかに超えた厳しさで変化し、それに伴いまして、仕事に就いていない若者が抱える課題が複雑化かつ多様化してきております。こうした状況を受けて、平成26年4月には、厚生労働省が「雇用政策基本方針」を改正し、社会全体での人材活用を掲げ、教育と雇用をつなぎ、あらゆる状況にある若者にキャリア形成のチャンスを提供するため、総合的、体系的な対策の推進に取り組むことを決めました。若者を、よりよき職業人に育てていくことは、社会全体の責務であり、その課題解決に向けて、関係機関それぞれが一層の連携を図りながら地道な取組を推し進めていくことが、ますます重要になっております。

 本日の対話ミーティングでは、「働きたいけど自信がない、はじめの一歩が踏み出せない」、そうした若者たちは、どのような支援を必要としているのか、また、私たちはどのような支援を行うことができるのか、どのような連携ができるのかを考えるために、ハローワーク宇治の澤田所長、京都府の野村雇用政策監、京都文教大学の西本就職進路課長、城南地域職業訓練協会の森田専務、宇治若者サポートステーションの中川総括コーディネーター、そして、京都ジョブパークや宇治サポートステーションの利用から就職された方にお越しいただきました。皆さんには、それぞれの立場から忌憚のないご意見をいただきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

市長挨拶の画像

ミニレクチャー「近年の若者の京都府内の雇用状況について」

 京都府商工労働観光部 雇用政策監 野村 賢治様より、近年の若者の京都府内の雇用状況について、次のとおりご講演いただきました。

 去年の4月から13ヵ月連続で有効求人倍率は1割を超えており、雇用情勢は非常によくなってきている。しかし、中には就職できない若者もおり、ニート・引きこもりの問題や、職についたとしても、中学を卒業した場合は3年以内に7割、高校を卒業した場合は3年以内に5割、大学を卒業しても3年以内に3割がやめてしまう、「七五三」と呼ばれる離職問題がある。

 

 また、非正規雇用の問題もある。正社員として働ける場所がないから非正規として働いている方が、全年齢層で2割、特に25歳から34歳の若者については3割と多い。この不本意非正規の人を、どう正規に就職してもらうかというのも大きな課題のひとつ。非正規では不安定な就労、教育訓練が十分にされずに何年働いていてもキャリアが身につかない。さらに社会保険の加入率についても正規と比べると非常に低いといった問題があり、安定した雇用のもとで自分のキャリアを伸ばしていこうと思うと、やはり正規の雇用で働いていただきたいという思いがある。

 

 非正規の問題あるいはキャリア教育問題、職場定着の問題といった課題が今、当面の対応策として必要であると考えている。京都府では若者就職支援等に関する条例を制定しようと考えており、ベースは就職支援、そして職場定着支援、さらにその前のキャリア教育という大きな柱があるが、特に就職支援を就職が困難な人に対してどう就職まで導き、支援をするかということを柱として考えていきたい。

ミニレクチャー「近年の若者の京都府内の雇用状況について」の様子の画像

参加者の主な発言(それぞれの立場で最近の雇用支援状況について)

  • 宇治市公共職業安定所では、ジョブパーク内に職業を紹介するハローワークのコーナーをつくり、連携をしている。年を重ねるごとに拡充しており、今では求人検索機もジョブパークの中にある。特に若者については京都若者ハローワークも立ち上げており、ジョブパークなど京都府とペアで支援を行っているところである。
  • 大学生で発達障害の疑いがある方が非常に多くなっていて、就職がうまくいかないということがある。それをどう就職に結び付けていくかという取り組みが現在国で行われている。他にも男女共同参画や留学生、生活困窮世帯など、就職支援といってもさまざまな窓口が出てきており、それぞれの連携を強めていく必要があることから、ジョブパークができた。ジョブパークの売りはオール京都ということで、色んなところが持っている資源をもちよって対応することである。
  • 大学の新卒の雇用環境は、昨年から好転している。基本的に仕事を選ばなければ、就職できるような環境ではあるが、実態は就職できない学生も数多い。我々は企業と学生のギャップをできるだけ埋められるよう、就職活動をしていない学生を呼び出し、1対1の相談で求人紹介をしている。
  • 家庭環境やひとり親の問題、経済的な問題などさまざまな問題が複合化してきている。問題に対して宇治サポートステーションの運営団体である、NPO法人まごころが各行政機関からの事業を委託している支援プログラムを併用することによって、現状ではさまざまな支援の隙間を埋めるような体制を整えて支援をしている。
  • 「寄り添い支援」といって、ひきこもりなど、相談窓口をしながら、本人の状態に応じた若者支援・就職支援もしくは生きるための支援を積み上げている。関係団体と連携しながら若者の就職までの道筋をするのが、支援の状況である。
  • 幼い子どもがいる若いシングルマザーの方が案外多い。そのため、保育ルーム付きの講座を用意している。これを新たな若者での課題として支援の仕方を考えていく。
  • 自分は9年間就職活動を行っていなかった。なかなか一歩を踏み出せないことをジョブパークに相談したところ、宇治サポートステーションを紹介していただいた。そこではメンタル面でのサポートをしていただき、自分のペースでゆっくりと通うことができた。

市長の主な発言

 ジョブパークとハローワークとの連携ができるという意味では、京都府の取り組みは先進的だと思う。

 若者が就職で悩んだとき、あるいはニートになった場合、国、府、市の中でどこからスタートすればいいのか不明確なところがある。

 10年以上ニートや引きこもりであるという方は数多く、二ートという状況は福祉の分野で最も深刻な状況である。そういった状況をみると雇用というより福祉ということが市としても重要である。教育格差や生活困窮者の問題も取り組むが、ニートとは生活困窮者以外からでも生まれているので、そういう面と教育格差を生んでいる、いわゆる所得の差についても両にらみしながら、問題に取り組んでいかなければならないと思ったし、改めて再認識をした。

参加者の主な発言(若者の雇用支援について感じていること、今後宇治市に期待すること)

  • 京都障害者職業センターでは、職業リハビリテーションという就職のスタートラインに就ける手伝いをしている。その時に障害者手帳等を持っている場合、そのことをオープンにして進め、たとえば発達障害者の特性を理解したうえで就職をすると、会社への職場定着が長く続く、また、能力が発揮できたという方がいる。逆にオープンせずに進めると失敗してしまう。早い時期でそういった手帳を受け取れるよう、なるべくオープンに就職を進められるようにすることで就職がうまくいくのではないか。
  • 京都府の制度、国の制度があるが、住民密着にはなりきれていないところがある。実際には府民の窓口があるが、住民に近いというところで宇治市に是非とも、制度を利用すべき人、施設などを利用するべき人を拾い上げてほしい。また、すでにさまざまな制度があるが、それをうまく使ってもらえるような仕組みが大切なのかなと思う。
  • 新卒の求人倍率が1.73倍とあるが、これは全産業・全企業規模というわけではなく、その中でも中小企業の採用意欲が高いというような状況になっている。若者が中小企業へ目を向けるような就労支援をしないといけないという課題がある。地元の中小企業と若者がお互い出会う場、学生たちが地元の企業を知る機会をどれだけ設けられるか、ということがポイントになると思うので、宇治市にそういった場を作ってほしい。
  • サポートステーションを開所以来、宇治市から市政だよりや、出張相談で周知・広報のサポートをいただいているが、より一層周知・広報をお願いしたい。相談窓口について、就労と商工と福祉という窓口もあるが、そこに教育という分野を加えていただいて、市の中で横断的にひとつの総合支援ができる課を設置していただければと思う。
  • 市の総合計画をみると、働く世帯の18歳ぐらいから39歳あたりの方に対しての政策がない。ここが行政の組織を動かしにくくしているのかなと思う。この点を福祉、教育、就労商工と横断的な組織をどこにするのか、市の中で検討してほしい。1日3時間でも、週3日でもいい、ちょっとずつ働くという中間的就労の仕組みを作っていただきたい。そこで中身のある支援をするために、市と民間、関係機関をつなぐ中間的コーディネーターを含めてやってほしい。
  • 宇治市内で城南職業訓練センターは、多様な講座をできる唯一のセンターとして自負している。宇治市や関係者の方にぜひとも意見や、要望を言ってもらって、大いに利用いただいたら、より積極的な対応ができるようになるのではないかと思う。ニーズに沿うような講座を今後とも考えていきたい。
  • 宇治サポートステーションに行き始めた時は、どちらかというと前向きに取り組んでいなかったのが実際のところだった。その時に対応していただいていた方に、無理強いさせられずアドバイスいただいたことで、気持ちが軽くなり、自分には何ができるのかということも考えるきっかけにもつながった。気持ちが軽くなるようなサポートを充実させてほしい。

ミーティングの様子の画像

まとめ

 最後に、山本市長から次のようなまとめの挨拶があり、ミーティングを終了しました。

 宇治の機構改革を行うなかで、最後まで残った問題が教育と福祉の連携の組織をどう作るかということだった。省庁が縦割りである以上、一挙に組織をひとつにしてしまうと、逆に無駄が出てしまう。そのため定期的に福祉と教育を提携する会議や機関を設けてテーマを明確にし、進捗管理をしていくということを、機構改革の検討委員会の結論としている。

 若者の雇用支援ということになると労政の部分がある。ここについても検討しないといけないと思っているが、生活困窮者の教育格差、あるいは生活困窮者の相談コーナーを設けるなど、市として全力を挙げてこの問題に取り組んでいかないといけない重要なテーマであると考えている。ただ、ニートは生活困窮者だけではないところが悩ましい問題。そういったことも含め検討しないといけない。

 また、就職をするにあたり中間的な職場というものが必要という点は認識している。それまで経験がない方が、いきなり面接や現場に出るのは無理がある。中間的な職場づくりを誰がどのようにするのか、NPOの皆さんのサポートを期待しながら、最初に無理のない職業体験ができるところを作らないといけない。

 就職の際にサポートステーションを経験された方たちに対して、宇治市としてもつながっていけるよう努力をしたいと思う。

 本日はありがとうございました。

集合写真の画像