ブックタイトル市政だより令和2年(2020年)2月1日号

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概要

市政だより令和2年(2020年)2月1日号

専務取締役の山本昌治さんにお話を伺いました。理解と寛容を以て人を育てるこれは会社の理念です。社内の共存、融和がなければ会社は成り立ちません。そのためには、他人の気持ちや立場を察し、相手の長所も短所も、成功も失敗も全て受け止める寛容さが必要です。会社は「1にも2にも人材」です。人を育てない会社は、間違いなく潰れると考えています。会社では「成果主義」ではなく「結果主義」を取っています。結果とは人が育つことを指します。人が育てば自ずと成果が付いてくるという考えです。会社から「これをやりなさい」という指示はほとんどなく、現場からやりたいことが上がってきます。もともと人は働く意欲があると思っています。極端に言うと、監視・管理は行わず、どのようにして前を開いてあげられるかが経営側の役目です。大量生産から多品種単品へ40年前は、自動車部品を大量生産していました。単純形状を作るばかりで面白くありませんでした。同じ作業を繰り返すだけの毎日に、「退屈なルーティン作業ではなく、もっと人間らしい仕事がしたい!」と思い、当時8割の売上を占めていた大量生産の仕事を自ら断りました。現在は少量生産が主流で、全体の85%が製作数1~2個です。複雑な形状のものを作ることは、大量生産にない「わくわく感」があります。「楽しいと思えるような仕事がしたい」という思いが現在の方針につながっています。全ては定量化出来る単品加工でも、再度注文が入ると同じ作業を繰り返します。しかし、前回どんな方法で作ったかを全部思い出さないといけません。私たちはこれを「回顧的ルーティン」と呼んでいますが、これに時間がかかります。そこで、職人の技術やノウハウをデータベース化し、ルーティン作業は機械にさせる。そうすれば人は知的作業に集中出来る。加工の仕方をデータベース化しておけば、再度注文があった時にすぐ対応出来ると考え、コンピュータと機械のオンライン化に着手しました。HヒルトップILLTOP sシステムystem例えば、職人が3人いたら、同じ図面を渡しても作り方が違うことがあります。まずは定量化するために1個の品物に対する攻め方を決め、会社の中で答えを1つにしました。使う刃物や削り方といった職人のノウハウの部分を分析・数値化し、作ったものに名前や番号を付けて、ボルト1本まで何を使ったかをデータベースに落とし込む作業を繰り返しました。ルーティン作業は機械に、人は人にしか出来ない仕事をHヒルトップILLTOP株式会社会社プロフィール●業種/機械加工事業、表面処理事業、装置開発事業 ●所在地/大久保町成手 ●創業/昭和55年 ●製造製品/アルミの切削加工品(産業機器関連部品、航空・ロボット関連部品など)等専務取締役山やま本もと 昌しょうじ治さん工場の内部4