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宇治市議会(行政視察報告 平成30年度) 8

[2019年2月4日]

建設水道常任委員会の行政視察報告

年月日: 平成31年1月30日(水)
視察先: 箕面市(大阪府)
出席委員: 久保田委員長、山崎(匡)副委員長、水谷、西川、坂下、長野の各委員

《箕面市》 (1月30日)

【調査項目】
 ●箕面市特定太陽光発電設備の設置の規制に関する条例について

『市の概要』
*市制施行: 昭和31年12月1日
*人   口: 13万8,212人(平成30年11月末日現在)
*面   積: 47.9平方キロメートル

1.箕面市特定太陽光発電設備の設置の規制に関する条例について

(1)箕面市の都市計画と景観について
  箕面市の都市計画は、山より北側は市街化調整区域となっており、山より南側は市街化区域となっている。特徴としては、工業地域、工業専用地域及び準工業地域といった用途地域がなく、約9割が住居に係る用途地域、約1割が商業地域である。また、市街化区域に囲まれる形で市街化調整区域が存在しているところがあり、それは主に農地である。このことから、箕面市の景観を形成するのは、大きな山並みと市街地の中にある緑(農地)の2つが大きなポイントであり、これらの景観を守る観点から条例制定の考え方は出発し、特定太陽光発電設備の設置の規制につながっていく。
  しかしながら、「太陽光発電設備」そのものを否定しているわけではなく、一定規模以上の「特定太陽光発電設備」を規制することが目的の条例である。

(2)背景や課題について
  太陽光発電設備は、森林を伐採したり農地を転用して設置される場合があり、山林や農地の景観を破壊し、地面の保水機能を低下させるほか、光や熱の影響などにより、周辺住民とのトラブルが発生している事例が見受けられる。
  箕面市では、山すそ景観保全地区、山なみ景観保全地区などを設け、北摂山系の山なみ景観を保全し、緑豊かな良好な景観形成を図っているところではあるが、大規模な太陽光発電設備の設置が行われると、その景観に影響が出ることが予想された。また、隣接する豊能町において、山間部に大規模な太陽光発電設備が設置されたことを受け、箕面市でも同様の事例が起こることが危惧されたことも背景にある。

(3)条例制定について
 (1) 条例の目指すべき方向性について
  これまで箕面市においては、山なみ景観保全地区や止々呂美田園景観保全地区を指定して山なみ景観や農地景観を守っていることを踏まえ、景観を阻害する可能性の高い事象については先手を打って規制する必要があり、箕面が誇る緑の景観を守るため、一定規模の太陽光発電設備の設置を規制する条例を新たに制定することを目指すこととなった。
  ポイントは先手を打つことであり、それまで箕面市においては大規模な太陽光発電設備の設置の事業計画はなく、豊能町の事例を受けて、箕面市で同様の事例が起こる前に規制をすることとなった。現実に何か事例が起こってから対処的に条例制定をしたのではなく、先手を打てたことにより、厳しい規制内容にできた。

 (2) 条例の主な内容について
  山すそ景観保全地区以北並びに市街化調整区域及び生産緑地については禁止区域と定め、禁止区域以外は許可区域と定めた。禁止区域は、市域の約3分の2であり、禁止区域で禁止されるものは、次のとおりである。

・特定太陽光発電設備
 出力10kW以上または面積100平方メートル以上のもの(ただし、高さ10メートル以上の建築物の部分にある屋根に設置するもの及び住宅・共同住宅の屋根に設置されるものは除く)
・出力10kW未満かつ面積100平方メートル未満のもので次の場所以外に設置するもの(ただし、道路標識等に附属して設置する面積1.5平方メートル未満のものは除く)
・高さ10メートル以上の建築物の屋根の上
・住宅・共同住宅の屋根の上
・店舗の屋根の上

  許可区域においては、特定太陽光発電設備の設置について許可が必要であり、許可の基準は、隣接する住民及び反射光や反射熱の影響が及ぶ範囲の住民の同意を得ること、植栽等により周囲(おおむね半径100メートル程度)の道路、公園等の公共空間から設備を遮蔽することである。なお、住民の同意について、条例施行規則においては「事業協定書を締結していること」と規定している。
 平成30年4月の条例施行以降、許可に係る案件はなく、今後の課題としては「反射光や反射熱の影響が及ぶ範囲」をどう認定するか、「公共空間から設備を遮蔽する」ことをどう確認するか等、運用面での検証が必要なことである。
 罰則については、勧告及び公表を定めている。

(4)条例制定までのスケジュールについて
  平成30年2月に都市計画審議会への報告、平成30年3月に市議会で全員賛成での条例可決、平成30年4月1日に条例施行となった。条例制定については、手順をしっかり踏んで慎重に進めたというよりは、豊能町の事例を知った平成29年11月頃から早急に検討を進め、翌年4月には条例施行した。条例制定に要した期間は、約二、三カ月である。
  手順は、都市計画審議会への報告のみで、その後議会への条例提案をすぐに行い、パブリックコメントや住民説明会も行わなかった。これは、手続を重視することでパブリックコメントや住民説明会を行っている間に駆け込みで事業計画されることを危惧したものであり、早急な条例制定が市民の利益にかなうと判断したためである。
  条例制定の周知方法は、広報紙への掲載や担当課窓口でのチラシの配布により行った。

(5)その他
 委員からは、地権者等との協議なしに条例を制定したことへの反応について、以前から景観配慮への機運があったのかについて、環境施策と景観施策との折り合いについて、パブリックコメントを実施していないことと指針との関係について、市として太陽光発電設備は推進しているのかについて、「生活環境に影響を及ぼすおそれのある周辺住民の範囲」の検討状況について等の質疑が行われた。

「箕面市視察の様子」

お問い合わせ

宇治市議会     議会事務局
電話: 0774-20-8747  ファックス: 0774-20-8786
E-mail: gikaijimukyoku@city.uji.kyoto.jp

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