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宇治市議会(行政視察報告 平成29年度) 7

[2018年3月1日]

文教福祉常任委員会の行政視察報告

年月日: 平成30年2月6日(火)~2月7日(水)
視察先: 周南市(山口県)、総社市(岡山県)
出席委員: 稲吉委員長、中村副委員長、宮本、大河、松峯、服部、浅井の各委員

《周南市》 (2月6日)

【調査項目】 
●もやいネットセンター推進事業について

『市の概要』
*市制施行: 平成15年4月21日
*人  口: 14万5,839人(平成29年3月31日現在)
*面  積: 656.29平方キロメートル

1.もやいネットセンター推進事業について

 (1)周南市の概要について
   平成15年4月21日に徳山市・新南陽市・熊毛町・鹿野町の合併により周南市が誕生した。
   地形は、南側の海岸線に沿って大規模工場が立地し、それに接して東西に比較的幅の狭い市街地が連檐している。北側には、緑豊かでなだらかな丘陵地と広大な山稜に農山村地帯が散在しており、南側の島々は、瀬戸内海国立公園区域に指定されるなど自然豊かな美しい景観を有している。

  (2)事業概要について
        全国的にも類を見ないスピードで高齢化が進展し、周南市においても、高齢化率が31.6パーセント(平成29年12月31日現在)となっており、数年後には3人に1人が高齢者になると予想されている。このような中で、高齢者が安心して暮らせるよう高齢者支援課に高齢者の相談窓口として平成25年4月、もやいネットセンターを設置した。もやいとは共同で行う、共有するという意味である。
   平成28年1月からは、窓口を高齢者支援課から地域福祉課へ移し、高齢者を初め全ての人が安心して暮らせるよう子供・障害者・生活困窮者などの総合的な福祉総合相談窓口として生まれ変わってスタートした。
   総合相談支援体制により必要な支援がコーディネートされ、本人のニーズにあった支援が提供され、その人らしい尊厳ある生活が継続できるよう支援していく。
   ・職員体制
    7人でその内保健師・社会福祉士等の専門職が4人。
   ・相談対応区分
    相談は24時間対応しているが、月曜日から金曜日の8時30分から17時15分は、もやいネットセンターで対応し、夜間や土曜・日曜・祝日は民間事業者の周南マリコム(株)が対応している。緊急の対応が必要な場合は周南マリコム(株)から連絡が入り、職員が対応している。緊急通報システム事業の利用者は約1,200名。
   ・相談実績
    平成25年4月にもやいネットセンターを設置してからの相談件数は、平成25年度1,450件、平成26年度2,497件、平成27年度2,679件平成28年度2,217件となっており、平成26年度以降は毎年2,000件を超えている。相談件数の内訳として、相談全般(話相手、近隣トラブル等)が40パーセント、介護保険・福祉サービスに関することなどが26パーセントとなっている。

 (3)もやいネット支援事業者について
   各家庭を訪問する機会の多い事業者と協定を結び、日常業務の中で無理のない範囲で、高齢者等へのさりげない見守り活動を実施してもらい、新聞が何日分もたまっているなどの異変を察知した際に、市やもやいネットセンター等へ通報してもらえる見守り活動に取り組んでいる。事業者からの情報提供は平成27年度36件、平成28年度は80件となっている。
   事業所登録手順としては登録申請書をもやいネットセンターに提出してもらい、市と事業者等の双方で最終の登録確認を行い、協定を締結する。
   平成25年4月に周南警察署・市社会福祉協議会・周南市で3者連携協定を締結。平成25年度(第1期)には11社と協定を締結した。その後もふえ続け、平成29年3月時点で65事業者と協定を締結している。
   また、支援事業の取り組みを市民により広く知ってもらうため、平成29年5月に支援事業者のロゴマークを作成した。

 (4)もやい徘徊SOSネットワークについて
   高齢者などが、徘回などにより行方不明になったときや、身元がわからない人が保護されたときに警察だけでなく、地域や事業所に協力してもらい速やかに行方不明者の発見、身元確認につなげる。 
   ・徘回発生時の捜索協力
    家族から警察へ捜索依頼や、もやいネットセンターへ徘回情報提供があった際、ネットワーク参加者にできる範囲で情報提供や捜索への協力を依頼。
   ・しゅうなんメールサービスなどでの情報提供
    行方不明者の情報は、家族の同意のもと、市民約8,000人が登録している、しゅうなんメールサービスでの発信や警察から協力事業者へFAXにより情報提供。平成28年度、このメールサービスを使って情報提供の呼びかけを行ったケースが10件あり、いずれも早期発見につながった。
   ・迅速な対応を行うための事前登録制度
    行方不明になる可能性のある人の氏名や特徴、写真などの情報をあらかじめ登録することで、徘回者などの早期発見や保護されたときの速やかな身元確認につなげる。認知症による徘回は市外に及ぶこともあることから近隣市との連携の検討を進めている。

 (5)もやいネット地区ステーション
   周南市社会福祉協議会では、福祉員等による友愛訪問活動をさらに充実させるため、各地区社協に地域の高齢者等の見守り活動拠点もやい地区ステーションを設置し、地域福祉コーディネーターを配置の上、訪問活動等を展開している。平成27年度末には全ての地区において、もやいネット地区ステーションの設置が完了した。
   地域福祉コーディネーターは31地区に36人配置しており、その役割としては、(1)安否確認、(2)生活課題を早期発見、関係機関に円滑につなぎ早期対応、(3)孤独感の防止の3つがある。
   平成28年度の実績としては、1地区当たり訪問対象者数は約26人、訪問回数は延べ1万1,597回となっている。

 (6)予算について
   平成29年度予算                 約1,430万円
   (主な内訳)
   ・もやいネットセンター嘱託職員         約440万円
   ・夜間休日業務委託料               約200万円
   ・もやいネット地区ステーション運営費   約740万円
   ・その他                      約50万円

 (7)その他
    委員からは、もやいネット支援事業者との情報共有について、相談実績が平成26年度は平成25年度と比べてふえている要因について、周南マリコ(株)との連携について等の質疑が行われた。

「周南市視察の様子」

《総社市》 (2月7日)

【調査項目】
●障がい者千人雇用について

『市の概要』
*市制施行: 平成17年3月22日
*人  口: 6万8,237人(平成29年3月31日現在)
*面  積: 211.90平方キロメートル

1.障がい者千人雇用について

 (1)総社市の概要について
    総社市は、岡山県南部に位置し、古代吉備文化発祥の地として栄えた。江戸時代以降は門前町として発達し、近年では自動車部品の製造を初めとした内陸工業都市として、また、住宅都市として発展してきた。
    平成17年3月22日には、総社市と山手村、清音村が合併し、新たに新総社市として発足し、地域の一体性を図りながら、それぞれの歴史と伝統を生かしたまちづくりを推進している。

 (2)事業概要について
    障害者が就労を通して、生きがいを感じながら安心して暮らすことのできる地域社会の実現に寄与することを目的とし、平成23年度から平成27年度までの5年間で、障害者1,000人の雇用を達成するという取り組みである。
        平成29年5月には目標としていた就労者1,000人を達成したことから、平成29年9月より障がい者千五百人雇用事業として再スタートし、就労者1,500人を目指している。

 (3)取り組みに至った経緯について
    総社市は新設の県立支援学校誘致のため、市有地(約2万平方キロメートル)を無償提供することとしたものの、最終的には倉敷市に建設が決まったことから、支援学校を卒業した後の働く場所は総社市が担うという考えにシフトし、平成23年度から平成27年度までの5年間で、障害者1,000人の雇用を目指すという一大プロジェクトを実施することになった。
         1,000人という数字は、平成23年4月1日時点での市内の障害者数に由来している。身体・知的・精神障害者のうち、一般的な就労年齢といわれる18歳以上65歳未満の人数が約1,200人に対して、就労者は180人であったため、残りの約1,000人に社会で働いてもらおうということから1,000人の雇用を目標とした。

  (4)就労者の推移について
   平成23年4月の就労者数180人(一般就労者80人、福祉的就労者100人)から平成30年1月には就労者数1,015人(一般就労者573人、福祉的就労者442人)となっている。この就労者数は総社市民だけの数ではない。就労者数のカウントの基準は以下の3点。
   (1)総社市内の事業所において就労している障害者。
   (2)総社市外の事業所において就労している総社市在住の障害者。
   (3)千五百人雇用センターを通じて就労するなど総社市の取り組みに基づき就労している障害者。

 (5)職員体制について
    ・障害者千五百人雇用センター 5名
           職員は、登録者に対してマッチングから生活までマンツーマンでサポートを行うとともに、企業など就労先へのアフターケアも担当している。
         ・ハローワーク総社 6名
           平成27年7月より、ハローワーク総社の2階に就労支援ルームを設置。福祉から就労に向けてワンストップで付き添い型の綿密な支援を実施。
           平成23年7月から平成29年12月までに710人の障害者が就職(市外の者含む)。
         ・総社市役所 5名
           部長、課長、係長、主事、自立支援推進員の体制である。

  (6)市が行う取り組みについて
        ・障害者向けの就職面接会を市が主催となり、ハローワーク総社等との共催により実施。
        ・市の広報紙「広報そうじゃ」において表紙・特集など障害者雇用に関連するものを前面に出してアピール。
        ・総社市の中庭を有効活用し、ランチスペースを提供。福祉の事業所でつくったお弁当やパンなどを販売し、障害者と触れ合う機会をつくる。
        ・市独自施策として、福祉的就労から一般就労へ移行し6カ月を経過した者に就労支援金10万円を支給。

  (7)成果・課題について
        成果として、障害者の市県民税納税者数は、平成24年度235人から平成28年度254人に増加している。また、障害者の給与収入総額も平成24年度、約10億9,700万円から平成28年度、約12億4,700万円に増加している。障害者の平均給与収入が平成24年度、約270万円から平成28年度、約214万円へ減少しているため、給与のアップが課題となっている。
        また、障害福祉費の推移を見ると、平成23年は約5億円だったものが、平成28年度は約10億円となっている。今後は障害福祉費を抑えながら、雇用をふやしていくことが課題となっている。

  (8)今後の展望について
        今後は、総社市外の圏域への波及、生活の質の向上、課題やニーズに対して適切な支援をしていく。
        また、乳幼児・就学期、就労期、高齢期の各ライフステージでの一貫した支援をしていくことで、障害者一人一人が自立し、安心して地域で暮らせる社会の実現を目指していく。

  (9)その他
        委員からは、総社市外の圏域へ波及するための課題について、精神障害者の雇用の割合について、他課との連携について等の質疑が行われた。

「総社市視察の様子」

お問い合わせ

宇治市議会     議会事務局
電話: 0774-20-8747  ファックス: 0774-20-8786
E-mail: gikaijimukyoku@city.uji.kyoto.jp

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