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宇治市議会(行政視察報告 平成29年度) 5

[2018年2月14日]

市民環境常任委員会の行政視察報告

年月日:平成30年1月23日(火)・1月24日(水)
視察先:静岡市(静岡県)、名古屋市(愛知県)
出席委員:渡辺委員長、岡本副委員長、山崎(恭)、真田、荻原、池田、秋月の各委員

《静岡市》 (1月23日)

【調査項目】
●プレミアムフライデーの取り組みについて

『市の概要』
*市制施行: 平成15年4月1日
*人  口: 69万8,881人(平成29年12月1日現在)
*面  積: 1,411.90平方キロメートル

1.プレミアムフライデーの取り組みについて

(1)静岡市の概要について
 静岡市は年間の平均気温が約17℃、日照時間が約2,300時間と温暖な気候に恵まれ、北は南アルプスから南は駿河湾に至るまで、豊かな自然環境を有しながら、古くから今川氏や大御所時代の徳川家康の城下町として、独自の文化や産業を育み、日本の中枢都市として発展を続けてきた。
 特に、お茶や桜えび、プラスチックモデルなどの多様な産業や、国際貿易の拠点である清水港での交易は、静岡市の経済において重要な役割を担っている。農業では、お茶のほかにも、ミカン、イチゴ、ワサビなどが特産品として生産されている。
 また、登呂遺跡や久能山東照宮などの歴史的遺跡・建造物は、静岡市のみならず日本の大切な財産となっている。
 平成17年4月1日、全国で14番目の政令指定都市となった。

(2)国におけるプレミアムフライデーについて
 (1)プレミアムフライデーについて
  個人が幸せや楽しさを感じられる体験(買い物、家族との外食、観光など)や、そのための時間の創出を促すことで、充実感・満足感を実感できる生活スタイルの変革への機会となること、地域等のコミュニティー機能の強化や一体感の醸成につなげること、デフレ的傾向から脱却するきっかけになるといった効果が期待される取り組みである。
  官民で連携し、全国的・継続的な取り組みとするため、平成28年12月にプレミアムフライデー推進協議会を設置し、実施方針やロゴマーク等を決定した。働き方改革などライフスタイルの変革ともあわせて推進している。
 (2)国の実施方針について
  平成29年2月24日(金曜日)を初回として、月末の金曜日を軸に、金曜日から日曜日までの3日間で柔軟に実施する。
  実施主体は地域、コミュニティー、企業等で、買い物・観光・ボランティア、家族との時間など、多くの人が生活の豊かさや幸せを感じられるよう、付随する商品やイベントを検討することとした。
  対象地域は全国各地で、業種にとらわれず実施するように呼びかけている。

(3)静岡市のプレミアムフライデーについて
 (1)コンセプトについて
  まちは劇場プロジェクト、地方創生、人口70万人維持、中心市街地活性化などの従来からの都市の活力向上に向けた取り組みを、月末金曜日の豊かな過ごし方・楽しみ方の提案、ワーク・ライフ・バランスの推進、ライフスタイルの向上などを目指すプレミアムフライデーを全国に先駆けて推進することにより増幅・加速させ、世界中の誰もが憧れる豊かな暮らし方・働き方を実感できる、質の高い「静岡ライフスタイル」を確立・定着させることを目的としている。
  プレミアムフライデーの推進により、市民満足度の向上による人口増、活発な消費による地域経済の活性化などの効果を期待している。また、キャッチコピーの「がんばる私のご褒美デー」は担当職員の発案によるものである。
 (2)対応方針について
  「日本一のプレミアムフライデー」が実施できるよう、市や商業者のほか、経済団体、労働者団体、まちづくり団体、文化団体等が官民連携したオール静岡の体制で取り組む。
  また、単なる消費促進ではなく、まちは劇場プロジェクトとも連動し、文化的活動も含めた、豊かな時間の過ごし方・楽しみ方を町全体で企画・提案する。
 (3)取り組み方針の3本柱について
 ・「市民」へのプレミアムな活動の呼びかけ
  市民や来街者に対して、月末金曜日は豊かな時間を過ごしていただくような市長メッセージや民間との共同会見、市ホームページ等の呼びかけなどによりプレミア ムフライデーの認知度増と参加者数増を目指す。
 ・「働いている方」が参加しやすい環境づくり
  企業や経営者に対して、商工会議所や労働福祉協議会等と連携し、働いている方が参加しやすい環境づくりを推進する。有給休暇の効率的取得の促進、月末金曜日には不要不急な会議を入れない取り組み、15時終業などプレミアムフライデーをきっかけとした働き方改革を進めるプレミアムフライデー協力宣言企業数を、平成29年度末までに300社にすることを目指す。
  また、市役所庁内の働き方改革の一環として、プレミアムフライデーに該当する月末金曜日の年休取得について、4/11(平成29年2月から平成30年3月までの11カ月のうち4日分)を目指すように取り組んでいる。
 ・「お店、施設等」でのプレミアムなサービスの提供
  お店、施設等で活動の受け皿となる企画を、まちは劇場などの従来からの市の取り組みとの連動や、「I Love しずおか協議会」等と連携して提供し、プレミアムフライデーによる来客数と売り上げ増を目指す。
 (4)今後の取り組みについて
  平成29年度はプレミアムフライデーの認知と行動を促す期間と位置づけ、普及・啓発の取り組みを進めてきた。今後は、うまくいった取り組みを広げ、生産性を高めていく必要があり、平成30年度は「継続」、平成31年度は「常態化」をコンセプトに、市外からの誘客促進や民間主導の掘り起し、自走化促進の取り組みを進める。
 また、市の事業として企業の働き方改革をサポートするための補助メニューを予算化する予定である。

(4)その他
 委員からは、事業の総予算と内訳について、事業やイベントの運営に係る人員体制について、民間とのコミュニケーションについて、市民の反応について、経済産業省とのつながりやバックアップについて、官公庁での定着度合いと取り組みについて等の質疑が行われた。

「静岡市視察の様子」

《名古屋市》 (1月24日)

【調査項目】
●食品ロス削減の取り組みについて

『市の概要』
  *市制施行: 明治22年10月1日
  *人  口: 231万5,855人(平成29年11月1日現在)
  *面  積: 326.44平方キロメートル

1.食品ロス削減の取り組みについて

(1)名古屋市の概要について
 名古屋市は本州の中央部の濃尾平野に位置し、伊勢湾に南面している。気候は比較的穏やかであるが、夏の平均湿度は70%を超すことが多く蒸し暑く、冬も伊吹おろしという冷たい北西の季節風が吹き、季節によっては厳しい面もある。
 関ヶ原の戦いで天下の実権を握った徳川家康が、慶長15年に海陸の連絡に便利な那古野台地に築城工事を開始したことに伴い、清州の士民が移り住み市街地が形成されていった。以来、徳川御三家筆頭の城下町として尾張藩の中心となり、江戸・大坂・京に次いで発展した。明治以降についても、太平洋戦争での戦災や伊勢湾台風襲来による被災もあったが、商工業都市として発展し、日本の三大都市圏の一つ、中京圏の中核となっている。日本で最初に指定された政令指定都市の一つである。
 産業は商業・サービス関連産業が主流を占め、製造業がそれに続く構造となっている。名古屋駅から栄・広小路に続く都心地区に集積する百貨店・専門小売店や卸売業、飲食などの店舗群、情報化社会を反映した情報サービス・広告・調査研究業、金融・保険業、商社・流通業、ホテル業などが高い業績の伸びを続けている。

(2)事業に至る経過について
 名古屋市のごみ処理量は一貫して右肩上がりでふえ続け、平成10年度には年間100万トンに迫り、焼却・埋め立ての両面で処理能力の限界を迎えつつある状況になっていた。
 藤前干潟に新たな埋め立て処分場を建設する計画を進めていたが、藤前干潟が渡り鳥の重要な飛来地であったため、埋め立て中止を求める声が強まり、計画を断念した。
 平成11年2月に「ごみ非常事態宣言」を発表し、名古屋市のごみ処理の窮状を率直に伝えるとともに、市民・事業者・行政の協働のもとで、20世紀中に20%、20万トン(トリプル20)という大幅なごみ減量目標を訴えた。
 その後、順調にごみ処理量が減ってきたが、平成22年以降は横ばい状態が続いていたため、平成28年3月に第5次一般廃棄物処理基本計画の中で、「市民・事業者・行政が共に学び、共に行動し、持続可能な循環型都市をめざします。」という基本理念のもと、2R(リデュース・リユース)と分別・リサイクルの取り組みを進めることで、ごみ処理量をピーク時から半減させる目標を掲げた。
 そうした中、国において食品ロス削減実施の国民への働きかけが掲げられ、他都市においても取り組みが拡大していることから、平成28年度より食品ロス削減に取り組んでいる。
 また、環境行政を推進するに当たって、小学校区単位で活動する約7,500名の保健環境委員(委嘱による非常勤職員)も大きな力となっている。

(3)生ごみに関する取り組みについて
 生ごみは迅速で確実な衛生処理のために焼却処理されるが、生ごみに含まれる水分が焼却・発電効率を低下させるという課題がある。
 そのため、ごみ減量とCO2削減のための発生抑制の取り組みを初め、地域や家庭での自主的堆肥化の取り組みへの支援や事業系生ごみの資源化の誘導など、生ごみの有効利用にも取り組んでいる。

(4)食品ロス削減の取り組みについて
 食品ロスとは、食べ残しや手つかず食品など、まだ食べられるのに捨てられてしまう食品のことで、日本の食品ロスの量は年間で約621万トンにも上り、国民1人1日当たりに換算すると茶碗約1杯分に相当する。生ごみ削減の取り組みの中でも食品ロスを含む発生抑制が最も大切であり、家庭での取り組みとして、フードドライブ、3ない運動(買いすぎない、作りすぎない、食べ残さない)、外出時の取り組みとして、食べ残しゼロ協力店、30・10(さんまるいちまる)運動などを推進している。また、繁華街でのキャンペーン、店頭アンケート、環境学習、啓発ポスターの募集、食品ロス削減ソングの作成など啓発活動も積極的に行っている。
 (1)フードドライブについて
  家庭で消費しない食品を集め、フードバンクを通じて地域の福祉団体や施設、生活に困っている方へ届ける取り組みで、平成29年5月より環境教育拠点での拠点回収や環境関係のイベント時にブースを設置し回収している。東海地区で最大規模のフードバンク、NPO法人セカンドハーベスト名古屋と連携して取り組んでいる。
 (2)食べ残しゼロ協力店登録制度について
  市内の飲食店・宿泊施設を対象とした取り組みで、食べ残しを減らす啓発や小盛りメニューの提供などの取り組みを1つ以上実践すれば、市が運営するウエブサイトで協力店の情報を発信する取り組みを行っている。
  また、協力店の目印として、「食べ残しゼロ 協力店~お皿ぴかぴか!ごちそうさま!~」と記載したステッカーを使用してもらうように促している。
 (3)30・10(さんまるいちまる)運動について
  注文の際に食べ切れる量を注文し、乾杯後の最初の30分間は席を立たず料理を楽しみ、お開き前の10分間は席に戻って再度料理を楽しむことにより食べ残しを減らす宴会スタイルを浸透させる取り組み。
   4月・5月の歓送迎会シーズンや12月・1月の忘年会・新年会シーズンに企業や官公庁への啓発活動や繁華街で周知キャンペーンを行っている。
 (4)食品ロス削減ソングについて
  たくさんの方に知ってもらい、食品ロス削減の取り組みをより身近に感じてもらうため、啓発ソング「食品ロスないNAI NAI NAI」を作成した。平成30年度には市内の幼稚園・保育園にCD・DVDを配付する予定。名古屋市の公式動画サイトなごや動画館まるはっちゅーぶでも動画を公開している。

(5)今後の取り組みについて
 これまで実施した事業や国の動向を踏まえ、市民・事業者・行政の協働による取り組みをいかに浸透させるかが課題である。今後は、飲食店等の食べ残し削減については、食べ残しゼロ協力店の登録制度と30・10運動の拡大、家庭系についてはフードドライブの推進と「賞味期限と消費期限の違い」の啓発を中心に取り組む予定である。

(6)その他
 委員からは、事業の総予算と内訳について、事業実施の体制について、情報発信のあり方について、市民との協働と地域コミュニティーについて、教育現場での取り組みについて、食べ残しゼロ協力店の事業者のメリットについて等の質疑が行われた。

 

「名古屋市視察の様子」

お問い合わせ

宇治市議会     議会事務局
電話: 0774-20-8747  ファックス: 0774-20-8786
E-mail: gikaijimukyoku@city.uji.kyoto.jp

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