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宇治市議会(行政視察報告 平成28年度) 7

[2016年9月9日]

文教福祉常任委員会の行政視察報告

年月日:平成28年8月30日(火)~8月31日(水)
視察先:各務原市(岐阜県)、松本市(長野県)
出席委員:荻原委員長、鳥居副委員長、宮本、山崎(匡)、石田、中村、浅井の各委員

《各務原市》 (8月30日)

【調査項目】
●ICT教育について
●現地視察について

『市の概要』
*市制施行:昭和38年4月1日
*人口:14万8,452人(平成28年7月1日現在)
*面積:87.81平方キロメートル

1.ICT教育について

(1)ICT教育の概要について
 (1)小学校17校(児童数8,342人)、中学校8校(生徒数4,277人)の全25校の特別支援学級を含む全457学級にICT機器を導入した。 
 (2)導入機器と特性は電子黒板(拡大掲示機能・描画機能)、書画カメラ(実物投影機能)、ぼうけんくん(動画静止画撮影・再生機能)、デジタル教科書(資料提示・音声解説)、パソコン(操作端末)。 
 (3)導入経費は電子黒板、書画カメラ、ぼうけんくん、パソコン等が5年間のリース契約で約2億8,000万円(1セット約60万円)。また、デジタル教科書は社会・理科・算数・数学・英語・国語の1年ライセンス契約で約870万円/年(1ライセンス2万円)。

(2)導入に至った経緯と目的について
 学習指導要領で情報教育や教科指導等におけるICT活用などの「教育の情報化」の充実が求められている中、全教室にノートパソコンを配置していたがほとんど活用されていないなど既存のICT機器の有効活用が課題となっていた。また、従来からの紙ベースの授業スタイルにICTを効果的に取り込み、「わかりやすい授業」「学びやすい環境」を構築し、一人一人が学ぶ喜びを実感できることを最終的な目的とし、ICT環境の整備を進めることとなった。

(3)主な取り組みと成果について 
 平成25・26年度に小・中学校4校をモデル校に指定し、機器の選定、機器の必要数量、機器の効果的な活用方法、指導法等の検証を行い、平成27年9月からの全学級へのICT機器の配備に当たり、よく使うコンテンツのアイコン作成や電子黒板操作における仕様標準化など工夫した。また、全学級導入後もパソコンと電子黒板の連動性の確保、教材フォルダ作成による自作デジタル教材等の共有化、教育委員会ウエブサイト開設による学校間の情報共有、デジタルコンテンツのリンク集の作成、基礎研修・教科別研修・情報担当者会・公開授業開催により教職員間の情報交流を充実させる等、運用面・操作性の向上に努めている。
 全学級へのICT機器導入からちょうど1年が経過したところであり、学力向上の具体的な数字は出ていないが、教科指導やさまざまな活動に幅広く活用することで興味・関心・学習意欲の高まり、集中力の持続、学習理解の深まりなどを感じている。またグループ発表や意見交流に使用するなど、表現力・コミュニケーション能力の育成にもつながっている。

(4)今後の展開について
 ICT機器を導入して終わりではなく、継続的に使うことにより教職員の指導力向上にもつなげていきたい。今後は下記の3点がポイントと考えている。
 (1)情報共有の体制づくり
   効率的・効果的なICT活用方法を共有するため、校内・学校間の共有体制を充実させる。
 (2)研修機会の充実
  教科別研修やICTスキルに応じた研修を実施することにより教員間でレベルにばらつきが生じないような取り組みが必要。また新任教員や他市町から異動してきた教員に対して研修も行う予定をしている。教員の負担軽減になって、活用できることが大切であると考えている。
 (3)活用成果の検証
  主観的・客観的成果を数値化して検証し、どのような場面でどのように使うのがより効果的なのかノウハウとして蓄積・共有することで、「使う・なれる」の段階から「広げる・深める」の段階へステップアップさせていきたい。

(5)その他
 委員から、ICT機器導入の財源として国の補助はあったのか市単独財源なのか、どのような場面での使用が効果的なのか、児童・生徒や保護者の反応はどうか、特別支援学級での反応や効果はどうか、保護者がICT教育の現場を見る機会を設けているのか、授業以外ではどのような使い方をしているのか、などの質疑が行われた。

2.現地視察について

 各務原市立那加中学校を現地視察し4時間目の授業を見学。電子黒板、書画カメラ、デジタル教科書などの説明を受けた。

「各務原市視察の様子」

「各務原市視察の様子」

《松本市》 (8月31日)

【調査項目】
●「健康寿命延伸都市・松本」について
●受動喫煙防止対策の取り組みについて

『市の概要』
*市制施行: 明治40年5月1日
*人口: 24万1,339人(平成28年7月1日現在)
*面積: 978.47平方キロメートル

1.「健康寿命延伸都市・松本」について

(1)「健康寿命延伸都市・松本」の概要について
 (1)「健康寿命延伸都市・松本」の全体像
  急速に進展する超少子高齢型人口減少社会に対応するため、現市長が就任した平成16年から「健康づくり」「子育て支援」「危機管理」の3K施策、平成20年から「健康寿命の延伸」とまちづくり政策を2段階で転換、実施している。平成22年に策定した総合計画において、6つのまちづくりの基本目標(地域の健康、教育・文化の健康、経済の健康、環境の健康、人の健康、生活の健康)、それぞれに「健康」という言葉を「よりよい状態を保つこと」という意味で採用した。
 (2)松本市の地域づくり
  健康なまちづくりのためには健康な地域づくりが大切、地域力の向上が健康づくりの原点であるとの市長の考えのもと、地域づくりシステムを構築している。松本市の行政区は35地区に分かれているが、全地区に地域づくりセンターを設置し行政の課長職を配置、それぞれに行政の公民館や福祉ひろばもあり、地区ごとに独自の地域づくり、取り組みを行っている。「お互いさま」の精神による助け合いをベースに住民自治力・地域教育力・地域連帯力を高める狙いがある。
 (3)ソーシャルキャピタル(地域の社会資源力)の活動
  地区住民に、健康づくりの輪を広げる健康づくり推進員、地域で食を通じた健康づくり活動を展開する食生活改善推進員、地域の高齢者の体力づくりのお手伝いをする体力づくりサポーターになってもらい、健康増進の推進者として地区住民の身近なところから健康づくり事業の一翼を担ってもらっている。

(2)松本市独自の取り組みについて
 (1)信州大学や松本大学と連携、フィールドを提供し学生を全面的に受け入れ、学生と市民が一緒になって健康づくり事業を展開している。
 (2)コンビニでの健康相談や地元信用金庫による「がん検診」受診勧奨、フィットネスクラブや地産地消の飲食店の参画する「若い時からの認知症予防対策事業」など、企業との連携も積極的に行っている。
 (3)J2松本山雅FCと連携したがん検診・特定健診のPRや健康イベントも開催している。
 (4)健康産業企業立地課という部署があり、健康産業の創出・支援、健康関連企業の誘致にも力を入れている。
 (5)子供の生活習慣が将来の健康づくりの基礎となることから、血液検査(HbA1c・尿酸値測定)に基づく意識づけ、食・運動に関する講座など、こどもの生活習慣改善事業を展開している。
 (6)元気な状態で国保に加入してもらうために、企業への健康出前講座を行う働き盛りの生活習慣病予防事業も展開している。

2.受動喫煙防止対策の取り組みについて

(1)「タバコと向き合う松本スタイル~あたり前の禁煙へ~」の趣旨について
 「私たちは さわやかな松本の空気を守ります」「さわやか空気ですこやかに さわやか空気でおもてなし」をスローガンに次代を担う子供たちのためにも、たばこを吸わない人にたばこの煙を吸わせないなど、一人一人が相手の気持ちを思いやり、誰もが健康で心豊かに暮らすことのできるまちづくりの一環として取り組んでいる。また、この松本スタイルの特徴は条例や規則で縛るのではなく、市民の良心に委ねた取り組みである点にある。

(2)主な施策と取り組み内容について
 (1)周知・啓発の推進
  受動喫煙防止モデル地区の設定、市民等を対象にした川柳の募集・発表、観光パンフレットへの掲載、公共交通事業者による周知・啓発などを推進している。
 (2)家庭や職場等での受動喫煙の防止
  母子手帳交付時や乳幼児健診等でたばこによる健康被害の情報提供を行い、乳幼児や妊婦への受動喫煙防止の徹底を図っている。また、民間企業等の受動喫煙防止対策実施状況等の把握及び啓発活動、受動喫煙防止に関する相談や出前講座による支援、禁煙等表示ステッカーの利用促進などを行っている。
 (3)青少年へのたばこ害に関する教育の強化
  小・中学生を対象とした啓発ポスターの募集・展示、医療従事者等によるたばこ害についての教育活動による意識啓発を推進している。また、市内小・中学校の敷地内全面禁煙に取り組んでいる。
 (4)禁煙へ導く各種体制の充実
  禁煙外来の受診勧奨や禁煙相談の実施、禁煙した人の実体験談の紹介などを通して喫煙者に対する禁煙支援も行っている。

(3)今後の展開について
 受動喫煙防止エリアの検証とエリアの拡充、エリア外での受動喫煙防止対策・喫煙所の設置など検討する必要がある。また、飲食店において受動喫煙の機会が多いとのアンケート結果が出ていることから、商工会議所を通して受動喫煙防止対策(禁煙・分煙)の促進について協力をお願いしていきたい。

(4)その他
 委員から、たばこに関しての条例や罰則規定はないのか、健康づくり委員や食生活改善推進員の謝礼は幾らなのか、各地区の福祉ひろば設置にする財源や補助メニューはあるのか、子供の血液検査や食育講座は何回実施しているのか、飲食店が分煙などの施設を整備するに当たり補助金を出しているのか、子供の血液検査導入はどのような経過からなのか、地域づくりの核となる保健師などの人材確保について特別な取り組みをしているのか、などの質疑が行われた。

「松本市視察の様子」

「松本市視察の様子」

お問い合わせ

宇治市議会     議会事務局
電話: 0774-20-8747  ファックス: 0774-20-8786
E-mail: gikaijimukyoku@city.uji.kyoto.jp

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