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宇治市議会(行政視察報告 平成27年度) 5

[2015年8月19日]

市民環境常任委員会の行政視察報告

年月日:平成27年8月5日(水)~8月7日(金)
視察先:金沢市(石川県)、上田市(長野県)、立川市(東京都)
出席委員:久保田委員長、真田副委員長、山崎(恭)、今川、木本、稲吉の各委員

《金沢市》 (8月5日)

【調査項目】
●地域コミュニティ組織の形成の促進事業について
●「学生のまち・金沢」推進事業について

『市の概要』
*市制施行:明治22年4月1日
*人口:465,257人(平成27年6月1日現在)
*面積:468.64平方キロメートル

1.地域コミュニティ組織の形成の促進事業について

(1)歴史的及び現在の金沢におけるコミュニティーについて
 金沢の歴史として、蓮如による浄土真宗の布教、金沢城の築城等を経て、加賀藩前田家の城下町として発展してきた。これにより、「真宗王国」とまで言われたあつい信仰心による相互扶助、「向こう三軒両隣」という冬季積雪等による連帯意識、城下町として歴史的に共同体意識が強い、これら3つの特徴があり、公私協働の土壌が形成されてきた。これは、金沢型コミュニティと呼ばれている。
 現在の金沢においては、62校下に1,358町会があり、平成27年4月時点での加入率は約69.6%である。防災・環境・福祉等の活動が活発であり、これらの地域コミュニティが地域課題の解決において重要となっている。運営について、消防分団や公民館等の住民の共有財産が地域に存在し、これらはみずからの施設・財産であるという自覚が住民の自治意識を育むという考えのもと、市75%・地元25%の割合で、一部地元の負担で運営されている。

(2)町会への加入について
 近年は、少子高齢化による人口構成の変化や、核家族化・都市化により個人の価値観の変化や生活様式の多様化が見られ、これらによるコミュニティー意識及び町会加入率の低下が起きている。町会加入率の推移としては、加入世帯数がふえている反面、全体の世帯数の増加がそれを上回るため、加入率としては低下をしており、この一要因としてマンション・アパート等の集合住宅の存在が関係していると考えられる。集合住宅においては、居住環境や入居者個人のプライバシー尊重の傾向が顕著であり、集合住宅の住民同士及び集合住宅の住民と地域とのつながりが希薄化している。
 町会加入率の低下による影響として、地域内での空白地帯が生じることで町会活動に支障が生じることや、集合住宅においては子供やお年寄り等の孤立化が危惧される。
 町会加入率を上げるために金沢市町会連合会及び単位町会では、建設段階から集合住宅の建設事業者に町会加入を呼びかけたり、金沢市においては転入届のときにパンフレットの配布、集合住宅建設事業者へのチラシの配布を行う等、町会加入を促進するための地道な働きかけを行ったが功を奏しないため、集合住宅におけるコミュニティーの促進のための条例制定を検討することとなった。

(3)条例制定の検討について
 平成19年度に、町会連合会等の地域団体、集合住宅建設等の事業者、学識経験者、公募委員で構成する「集合住宅のコミュニティ組織形成検討懇話会」をつくり、5回にわたる審議を行った。
 条例の検討段階においては、住民の自発的なコミュニティ組織の形成を行政が条例化し促進することはなじまないという集合住宅の住民からの意見や、ある程度の強制力がないと条例が絵に描いた餅になるという地域団体関係者からの意見等があり、この課題の難しさと市民の関心の高さを知った中での条例の制定となった。

(4)集合住宅におけるコミュニティ組織の形成の促進に関する条例について
 本条例は、平成20年4月1日から施行した。
 基本理念として、住民一人一人がコミュニティーの重要性を認識して大切にすること、コミュニティ組織の形成は住民自身が自主的に行うこと、集合住宅の住民の価値観や自主性を尊重し、相互理解で連携を図ることとしている。
 役割として、集合住宅の住民は、コミュニティーの必要性への認識を深めて住民相互の交流によって自主的にコミュニティ組織を形成すること、形成に当たっては区域の町会との連絡・調整をすること、町会その他の地域団体は、誰もが参加しやすい開かれた活動の実施や参加の呼びかけ等によってコミュニティーの必要性を認識してもらうこと、新たな集合住宅の建設の際は、活動に関する情報を事業者や入居者に提供すること、集合住宅の住民によるコミュニティ組織の形成のための取り組みを支援することとしている。また、事業者は、コミュニティ組織の形成に配慮した構造、設備等を有する集合住宅を建築し、周囲の居住環境に及ぼす影響に配慮すること、販売・賃貸・管理に当たり、コミュニティ組織の必要性を入居者に説明して集合住宅と周辺住民の良好な近隣関係を保持すること、行政は、コミュニティ組織の形成の促進に必要な施策を策定して実施すること、施策には関係者の意見を十分反映させて理解と協力を得るための必要な措置を講じること、各取り組みについて、相互の連携と協力が図られるよう必要な調整を行うことを役割としている。

(5)条例の推進施策
 本条例の推進施策としては、15戸以上の集合住宅の建築の際に提出させるコミュニティ担当者届出制度、まちづくり担当部局との連携のためにまちづくり情報連絡会議を行うこと、コミュニティーづくりに配慮された集合住宅を市が認証することでコミュニティスペース整備補助を受けられる等のメリットがある「あんしんコミュニティ集合住宅認証制度」、集合住宅の住民で構成する町会が利用するための集合住宅の空室の賃借料を補助するコミュニティスペース賃借料補助、町会がコミュニティー活動に使用する用具の購入・修繕を補助するコミュニティ活動推進用具購入費等補助、専任のコミュニティアドバイザーを設置して相談窓口を開設することを行っている。

(6)条例制定後の成果及び今後の課題
 条例制定後の成果として、コミュニティ担当者届出制度による地域への情報提供により、町会加入等がスムーズになったこと、コミュニティ相談窓口の開設によって選任アドバイザーによる継続的な相談が可能になったこと、集合住宅での子ども会の結成により、隣近所のコミュニティーが醸成されたことが上げられるが、その一方で、リーマンショックの影響による建築数の減少の影響により、あんしんコミュニティ集合住宅認証制度の適用件数は4件にとどまった。
 今後の課題として、強制力のない理念条例である本条例の実効性を高めるために、住民のコミュニティー意識の醸成を図ることが大切であると考えている。コミュニティーづくりの可否は住民の理解と協力をいかに得るかにかかっているため、持続可能で発展的なコミュニティーを維持していくには、地域住民の連帯感を醸成しようとする地域の熱意、その取り組みを支える市の施策の連携が円滑に進むようにすることが重要である。

2.「学生のまち・金沢」推進事業について

(1)学生のまちの定義について
 「学生のまち」とは、学生が町を学びの場または交流の場としながら、町なかに集い、市民と親しく交流し、及び地域における活動等に取り組むほか、市民、町会等、高等教育機関、事業者及び市が一体となって学生の地域における生活、自主的な活動等を支援することにより、学生と市民との相互の交流及び学生と町との関係が深まり、にぎわいと活力が創出される町と定義している。
 なお、「学生」とは高等教育機関に在学する者をいい、「高等教育機関」とは大学・短期大学・高等専門学校・専門学校などの高等教育を行う機関をいう。

(2)金沢の町の歴史と特徴について
 金沢は、明治19・20年に全国五学区の各学区において官立の高等中学校が設置された5都市のうちの一つである。その後、金沢市及び近郊に、次々と高等教育機関が開学し、現在18の大学・短期大学・高等専門学校と、29の専門学校が集積している。
 なお、石川県は、人口1,000人当たりの学生数は31.80で全国第7位、人口10万人当たりの高等教育機関数は4.27で全国第3位である。

(3)金沢市における学生のまちの推進に関する条例の総則的事項について
 地域社会が可能性豊かな学生を育み、学生と市民との相互の交流や学生と金沢の町との関係を深めながら、学生のまちとしての金沢の個性と魅力をさらに磨き高めていくことを目的として制定された。学生のまちとしての伝統と誇りを継承・発展させ、金沢を将来にわたって希望と活力に満ちた魅力あふれる町になることが期待されている。
 基本理念としては、「学生を育む社会的気運の醸成」、「学生の自主的な活動を促進」、「相互の理解と連携」を掲げ、地域社会全体で学生を育む社会的気運を醸成しながら学生のまちの推進の主体は学生であるという認識のもとに、学生の自立性を尊重しながら自主的な活動を促進し、学生、市、市民、町会等、高等教育機関及び事業者がそれぞれの役割を認識して相互の理解と連携のもとに協働することとしている。
 学生の役割としては、みずからが学生のまちの推進の主体であることを認識し、社会的なマナーや決まりを遵守するとともに地域コミュニティへ参加すること、金沢の町についての理解を深めること等を通じて、市が学生のまちとして持続的に発展していくために協力するよう努めることが規定されている。
 市の役割としては、学生のまちの推進を図るために必要な施策を策定し、実施すること、施策に学生ほか関係者の意見を十分反映させるよう努めるとともに、施策の実施に当たっては、これらの者の理解と協力を得るよう努めること、学生のまちの推進に関し、町会等、高等教育機関等と密接な連携を図るとともに、学生ほか関係者が行う学生のまちの推進に関する取り組みについて、相互の理解と協力が図られるよう必要な調整を行うことが規定されている。
 市民及び町会等の役割としては、学生が参加しやすい開かれた活動の実施と当該活動への参加の呼びかけ、学生の地域における生活の支援等を通じて、日常生活等における学生との交流が深まるよう努めること、市が実施する学生のまちの推進に関する施策に協力するよう努めることが規定されている。
 高等教育機関の役割としては、学生の地域コミュニティへの参加及び自主的な活動の促進、学生との協働による教育研究成果その他の知的資源を生かした地域貢献活動の推進等を通じて、学生と市民との相互の交流や学生と金沢の町との関係が深まるよう努めること、市が実施する学生のまちの推進に関する施策に協力するよう努めることが規定されている。
 事業者の役割としては、学生の自主的な活動に対する支援、職場体験活動の実施等を通じて、学生の社会参加を支援するよう努めること、市が実施する学生のまちの推進に関する施策に協力するよう努めることが規定されている。

(4)「学生のまち・金沢」の推進体制について
 金沢の町全体で学生のまちを推進するため、金沢学生のまち推進協議会、金沢まちづくり学生会議、学生のまち地域推進団体の3つの組織が主体となって活動している。
 金沢学生のまち推進協議会は、学生のまちを総合的に推進するための組織であり、町会、婦人会及び公民館等の地域団体、高等教育機関、事業者、県、市、金沢まちづくり学生会議、学生のまち地域推進団体等で構成される。学生のまちの推進に向けた課題の整理や施策の検討、総合的な連絡・調整を行っている。
 金沢まちづくり学生会議は、学生のまちを市と協働で進めるための学生組織であり、学生のまちの推進に係る施策の企画及び実施並びに次年度施策の検討を行ったり、町なかの活性化など市のまちづくりに係る学生スタッフとして活動している。
 学生のまち地域推進団体は、学生、住民及び高等教育機関が地域活性化のために取り組み、交流するまちづくり組織である。地域と学生による共同イベントの開催、学生が住みやすく暮らしやすい町にするための定期的な協議、学生が地域の活動や行事に参加する等の相互に交流する取り組み等の活動を行っている。

(5)学生のまちを進める具体的施策について
 サロンや会議室、ホール等を備えた金沢学生のまち市民交流館を平成24年に開館。
 金沢学生のまち推進週間を設定し、その期間内に、まちなか学生まつり等の学生のまち推進施策を集中的に実施。
 学生グループのエントリーを一定期間に募集して冬場に活動する学生等雪かきボランティアの実施。
 クラブ、サークル等の学生団体からの持ち込み企画の提案について、公開プレゼンテーションによる審査の上で市が支援する、協働のまちづくりチャレンジ事業(学生まちづくり部門)の実施。
 学生のまちづくり活動を支援する企業を募り、企業による学生や学生のまち推進事業に対する支援体制の確立や学生と企業との相互交流の機会を広げることを目的とした学生サポーター企業登録制度の実施。
 学生等の自主的なまちづくり活動を支援するため、コーディネーターによるまちづくり活動相談窓口の受け付け。

3.現地視察について

金沢学生のまち市民交流館を視察した。

「金沢市視察の様子」

《上田市》 (8月6日)

【調査項目】
●歴史施設を活用した観光振興について

『市の概要』
*市制施行:大正8年5月1日
*人口:156,161人(平成27年6月1日現在)
*面積:552平方キロメートル

1.歴史施設を活用した観光振興について

1.誘客イベントの推進について
(1)上田城千本桜まつり
 平成16年度から開催されており、約48万人の観光客が来場する。観光物産展や「遊芸の宴」、アーティストライブ、おもてなし武将隊による演舞等を実施する。

(2)上田真田まつり
 昭和58年度から開催されており、約6万人の観光客が来場する。楽市楽座、うまいもん市、鉄砲隊演武、武者行列、決戦劇を実施する。

(3)上田城けやき並木紅葉まつり
 平成19年度から開催されており、約5万人の観光客が来場する。鉄砲隊演武、真田幸村コンテスト、太鼓サミット、うまいもん大集合、紅葉物産展、スイーツフェア等を実施する。

2.広域連携事業について
 長野県及び群馬県の真田三代(幸隆公・昌幸公・信之公)が統治した地域を結ぶ街道を真田街道と称し、当該沿線市町村により真田街道推進機構を構成している。主な事業として、旅まつり等の観光キャンペーンの実施、のぼり旗の制作・設置によるPR、パンフレットの制作・配布を行っている。

3.真田氏を活用した観光誘客施策
(1)大坂の陣400周年記念事業について
 真田昌幸・幸村らが豊臣方の窮地に駆けつけた故事に倣い、配流の地、和歌山県九度山から大阪城への入場を再現するイベントを平成26年10月に実施したり、市立博物館や美術館等の8館共通入館券として、スタンプラリーにもなるミュージアムパスポート(上田六文銭手形)を作成した。また、特に真田幸村公とゆかりの深い地域である天王寺区玉造で観光PRショップを開設し、観光PR及び特産品等の販売を通して上田への観光誘客を推進した。

(2)信州上田おもてなし武将隊の活用について
 平成24年4月に結成された「信州上田おもてなし武将隊真田幸村と十勇士」は、上田城でのおもてなし、姉妹都市物産展や観光イベントへの出陣、上田市のイベントや真田氏ゆかりの地でのイベントで演舞を行う等の活動をしている。
 上田城でのおもてなしでは、観光客との記念撮影、上田市の観光PR、観光案内、演武のパフォーマンス、上田城跡公園ガイドツアー等を行っている。

4.NHK大河ドラマ「真田丸」放送への対応について
(1)大河ドラマ真田丸上田市推進協議会の設立について
 大きな経済効果が期待される大河ドラマの放送に合わせて市の魅力発信や交流人口の拡大、観光客の受け入れ態勢整備を官民一体で進めるため、平成26年8月に大河ドラマ真田丸上田市推進協議会を設立。会長は上田商工会議所会頭が、副会長は信州うえだ農協組合長及び上田観光コンベンション協会長が務める。

(2)長野県真田丸広域連携プロジェクトについて
 上田市・長野市・長野県・県観光協会・地方事務所等により構成されるプロジェクトであり、独自予算は持たずに加盟団体がそれぞれの予算の中で連携して事業を実施していくものである。
 平成28年放送のNHK大河ドラマ「真田丸」を契機に、長野県内の真田氏にゆかりのある自治体及び団体が有する観光資源を有効に活用し、広域的振興を図ることにより、大河ドラマ「真田丸」の舞台が信州であることを全国に発信して観光客を誘客することで交流人口の拡大及び真田氏を生かしたまちづくりの活性化に寄与することを目的として、平成27年6月に設立された。

(3)大河ドラマ館の運営について
 「(仮称)信州上田真田丸大河ドラマ館」を上田城跡公園内に平成28年1月から平成29年1月の間、開催する予定である。
 なお、通常、このような大河ドラマ館を設置する場合には多大な費用がかかるが、上田城跡公園内の旧市民会館ホールを改装工事して設置することで、コスト削減につなげている。

(4)関連事業について
 大河ドラマ「真田丸」の関連事業として上記のほか、まちなか循環バスの運行、まちなか観光案内所及び櫓門前観光ガイドの運営、観光会館売店の改装、大河ドラマ館出展ブースの設置、観光案内板及び観光トイレの整備、真田氏ゆかりの地の整備等を行う。

5.その他
 上田市を訪れる外国人観光客は年間約7,000人で、長野県内で見ても少ないほうであるが、対応としては観光ホームページの多言語化等を行っており、主に台湾やタイの方を誘客対象としている。
 観光客の増加が見込まれるが、宿泊施設の誘致は特に行政側から行っておらず、今ある温泉施設等での宿泊で対応していく。
 大河ドラマ「真田丸」関係の予算としては、駐車場の整備や用地買収等で9から10億円計上しており、これらは合併特例債を利用している。また、県からの補助は2年間で約6,000万円である。
 市と実行委員会との関係については、安全対策等の責任は市が負い、企画は実行委員会に任せている。実行委員会は有志の集まりであり、市民団体やボランティア団体の方等がおり、組織としては部署等を設けているものではない。

6.現地視察について
 上田城跡公園及び上田市立博物館を視察した。

「上田市視察の様子」

《立川市》 (8月7日)

【調査項目】
●ファーマーズセンター「みのーれ立川」について

『市の概要』
*市制施行:昭和15年12月1日
*人口:179,306人(平成27年6月1日現在)
*面積:24.36平方キロメートル

1.ファーマーズセンター「みのーれ立川」について

1.センター設置に至る経過と目的について
(1)開設目的について
 「農業従事者の高齢化や後継者不足により農地が減少する中、農地保全を推進する」、「安全で新鮮な農産物や立川オリジナルの農畜産物加工品等の供給により、地産・地消を推進する」、「新たなビジネス展開、販路拡大により農業経営を支え、農業者の生産力の向上につなげる」、「観光や商工業の視点を取り入れた多様な事業を実施し、農・商・工・観の連携を推進する」、「立川を広くPRする情報発信拠点として、みどり豊かな都市イメージの向上につなげる」、「イベント等を通じて市民が集い交流する機会を創出し、市民交流の場づくりを促進する」を主な目的として開設された。

(2)設置に至る経過について
 平成17年8月に都市農政推進協議会及び農団連から議会に請願書、JAから設置・土地取得の要望書が出されたことを初めとし、平成22年5月に立川市第3次長期総合計画第3次基本計画・立川市第3次農業振興計画に位置づけられ、平成23年3月にはファーマーズセンターを核とした「立川市都市と農業が共生するまちづくりモデルプラン」を作成し、平成25年5月のグランドオープンに至る。  

2.センター設置の手順・手法について
(1)設置者及び管理・運営について
 設置者は立川市であり、地産地消推進スペースの管理及び運営は「ファーマーズセンターみのーれ立川(地産地消推進スペース)管理運営協議会」(事務局は、JA東京みどり)が行い、本協議会が運営の主体となっている。
 草刈り等、その他のスペースの管理及び運営は立川市が行い、それらの維持管理費として約400万円かかっている。

(2)設置費用について
 土地については、農林水産省所管分(211平方メートル)と財務省所管分(9,615.55平方メートル)となっており、前者は旧農地法施行令第15条の2の規定に基づく借り受け使用料を負担し、後者は地域福祉の向上に資する社会実験施設として管理委託を受けている。
 なお、建物の建設費用は、約1億4,500万円であり、このうち約2,243万円については東京都からの補助金を活用した。

(3)運営の手法について
 出荷者みずからが6つの生産部会(野菜・植木・果実・花卉・畜産・加工品)を組織し、運営に加わっており、農・商・工・観が連携する施設として、農畜産物だけでなく立川市観光協会推奨認定品や姉妹都市(長野県大町市)等の特産品等も販売している。

3.センターで行っている取り組みやイベントについて
(1)取り組みについて
 運営委員会役員会を組織して月1回程度会議を実施しており、この会議においてセールの実施や開店時間の変更等の話し合いを行っている。
 また、売り上げや客入りの確認、議会において質問された事項の確認等のため、みのーれ立川(地産地消推進スペース)の管理及び運営の事務局を担当しているJA東京みどりと立川市で年4回程度会議を実施している。

(2)イベントについて
 イベントについては、運営委員会イベントとして大売り出し(歳末・周年)、他県JAとのコラボ企画、市内小学校の生活科学習の受け入れ等を実施し、生産部会イベントとしてトマト試食品評会、朝顔まつり、ブルーベリーすくい等を実施している。
 また、北側広場では、グランドオープンセレモニー、アートな夏まつり、市内商店街イベント、国体周知イベント、緑化まつり、親子収穫体験等を実施した。

4.関連事業及びその進捗状況について
 平成26年12月よりイートインコーナーを設置するため工事を開始し、平成27年4月に「みのーれCafe」をオープンさせた。
 また、平成26年8月から北側広場の土壌入れかえ等の整備工事を開始し、平成27年7月にジャガイモ・枝豆の親子収穫体験を実施した。

5.課題及び今後の取り組みについて
(1)これまでの課題及び問題点について
 開設当初の問題点として、野菜の荷が少ないこと、出荷品目が重複し過ぎていること、休憩場所が少ないこと、周知不足であること、来訪者の滞在時間が短いことが課題であった。これらについてはそれぞれ、JA間取引の拡大により産直品の品ぞろえを充実させること、個人出荷計画書の作成により作付計画の変更を促すこと、ベンチの増設、新聞折り込みチラシの実施・テレビの取材・ラジオ番組への出演により露出をふやすこと、イートインコーナーを設置することにより、改善を図っている。

(2)今後の取り組みについて
 平成27年度は、地元野菜を使用した試食会の開催、メールマガジンの配信、電子マネー・クレジットカード・デビットカード等の電子決済の導入を実施する予定である。
 また、長期的には、自家消費農家に出荷を促すことでみのーれ立川に荷を集約して各地域の直売所に配送するというハブ化を図ること、宅配や移動販売等のさまざまな世代が利用できる販売方法を検討して購買層の拡大を目指すこと、北側広場の利用を促進させること、六次産業化による特産品の開発や普及・推進に取り組むことに取り組んでいく。

6.その他
 みのーれ立川以外に個人の直売所は市内に約90カ所あり、JAの直売所が3カ所ある。みのーれ立川は他市の大きな道の駅に比べれば特別に大きな施設ではないが、市内の個人やJAの直売所に比べると大きな施設となっている。しかし、立川市は個人の直売が盛んであり、約2割が市場出荷で約8割が直売または直接スーパーへの卸となっているため、農家としては利益率が高い個人の直売を行うことが多く、それがみのーれ立川に荷が集まりにくい要因の一つとなっている。
 みのーれ立川で販売をする農家は、年会費1万円及び手数料15%を支払うことになっており、これは比較的負担の軽いものである。
 販売所としての機能以外に、収穫体験やポニーとの触れ合い等の交流イベントを実施している。商店街に盆踊り等の提案をしたこともあるが、周辺にみのーれ立川以外の施設もあることから、そちらと競合して実現はできなかった。
 農業委員会とみのーれ立川との関係としては、委員会として直接に運営等に参加するものではない。ただし、農業委員の一部が、一農家としてみのーれ立川の運営委員会にかかわっていることはある。
 みのーれ立川の開設に対する農家の反応としては、開設当初は農家はもともとの出荷先や個人の直売所を優先するためみのーれ立川に荷が集まらなかったが、協議会等が粘り強く交渉することで、荷が徐々に集まるようになってきた。
 来客数としては、平成25年度の1年間(5月の開設)では10万6,480名、平成26年度の1年間では15万1,466名であり、1日あたりの最多は約1, 000名、最少は40名である。なお、県外からの来客者が多くを占める他市の道の駅とは性質が異なり、みのーれ立川の来客者の多くは近隣住民である。
 売り上げとしては、平成25年度の1年間(5月の開設)では1億2,196万7,031円、平成26年度の1年間では1億8,670万9,351円である。現在は年間2億円の売り上げ目標を掲げており、達成が期待できる状況である。

7.現地視察について
 ファーマーズセンター「みのーれ立川」を視察した。

「立川市視察の様子」

「立川市視察の様子2」

お問い合わせ

宇治市議会     議会事務局
電話: 0774-20-8747  ファックス: 0774-20-8786
E-mail: gikaijimukyoku@city.uji.kyoto.jp

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