ページの先頭です

宇治市議会(行政視察報告 平成26年度) 8

[2014年10月14日]

建設水道常任委員会の行政視察報告

年月日:平成26年9月4日(木)~9月5日(金)
視察先: 沼津市(静岡県)、千代田区(東京都)
出席委員:川越委員長、稲吉副委員長、坂本、田中、木村、秋月の各委員

《沼津市》 (9月4日)

【調査項目】
●沼津市営住宅自由ヶ丘団地整備事業について

『市の概要』
*市制施行:大正12年7月1日
*人口:203,806人(平成26年4月1日現在)
*面積:187.13㎢ 

1.沼津市営住宅自由ヶ丘団地整備事業について

(1)事業の概要及び事業実施に至る経過について

 自由ヶ丘団地は、昭和44年から47年にかけて建設されたN-1棟からN-8棟で形成されていた。平成14年度に「沼津市営住宅ストック総合活用計画」を策定。ストック活用の基本理念や整備水準等を設定するとともに、それらに基づく効率的かつ的確な市営住宅の供給を進めてきた。その中で、竣工から36年経過して、老朽化が進んでいるN-1棟からN-6棟の6棟については、最優先の建てかえを有すると判断された。
 平成11年度に民間資金等の活用により、PFI法(民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律)が施行されたことを受け、民間活力を導入して、財政負担の軽減が可能かについて、調査・検討を行ってきた。沼津市では、平成16年5月に沼津市PFI導入の基本趣旨が策定され、事業費が初期投資として10億円を超える事業については、PFI事業の導入を検討すべきと位置づけられた。
 市営住宅自由ヶ丘団地の建てかえ事業についても、事業費が約35億円前後となる見通しであったことから、平成16年度にPFI事業の導入可能性について、調査・検討を行った。総務省のガイドラインでは、公共施設の整備等に関する事業をPFI事業として実施していくべきかについて、公共事業として行う場合どのくらいコストダウンできるか、支払いに対するサービスがどれほど得られるかを判断の指標として、VFM(Value For Money)を使用しているが、自由ヶ丘団地整備事業については、その値が7.8%見込まれると判断された。そのことから、同事業は、PFI事業として実施されることとなった。
 実施に当たっては、事業者が建設した施設の所有権をどうするか、施設の維持管理を誰が行うかといった事業方針の決定が必要となる。本事業については、事業者が公営住宅を設計・建築した後、完成後に市が買い取り、建築物法定点検等の20年間の維持管理はPFI事業者が行うBTO(Build Transfer Operate)方式が導入された。

(2)事業者の選定について

 基本方針にのっとり、平成17年度に耐震性が脆弱であると判断された6棟202戸を解体し、12戸を加えた214戸6棟を3期に分けて建設するという本事業内容の公表を行い、事業者を募集したところ、4グループからの応募があった。事業者の選定については、価格のみではなく、維持管理、運営の水準、リスク分担の内容、実績等を総合的に勘案して行うため、総合評価落札方式を原則としている。最低価格落札方式と異なり、価格だけでなく、各事業の提案内容も評価の対象となるが、評価の方法は価格を評価点数に置きかえて提案内容を評価点数に加算して、総合点数を比較する加算方式を本事業では採用。加算方式ではあらかじめ性能評価点と価格評価点の配分を決めておく必要があり、この事業に関しては、PFI事業を行う際に事業ごとの設置が義務づけられた機関であるPFI専門委員会に諮り、性能評価点を7割、価格評価点を3割とした。沼津市営住宅自由ヶ丘団地整備事業PFI専門委員会は、学識経験者3名、金融機関理事1名、市の建設部長を含めた5名で形成。その中で、地元企業の参画に特に配慮し、住棟のデザインも特に優れ、最も安い金額を提示し、性能評価点、価格評価点とも1位を獲得した、沼津自由ヶ丘PFI(株)を選定。その後、平成18年4月に協定書を締結し、同年6月議会で議決された。

(3)メリットとデメリットについて

 VFMをそれだけ生み出せるかが一つの指標になるが、この事業では18.6%のVFMを生み出すことに成功。従来方式と比較した場合の経費換算では、8億円程度の削減に成功したことになる。他にも、建設工期の短縮が大幅に図れ、早期の供用開始につながった。また、従来の公共サービスでは提供の難しかった、24時間のオンライン監視業務も採用可能となり、現在導入されている。
 デメリットとしては、地元企業にとって、大手ゼネコンとの価格競争や技術競争の難しさ、参加する上での法令等もあるため、敷居が高いことが考えられる。採点項目の中に地域性や地元企業の優遇制度の配慮も必要と考えている。

(4)今後の課題について

 今回の事業は、平成17年の実施方針の公表から、18年6月の事業契約締結までわずか1年間で行った。市としては迅速に進められた反面、参加事業者にとってはかなりタイトなスケジュールとなり、契約条件や維持管理業務など詳細箇所等で詰め切れないことがあった。そのため、参加事業者にとってもう少し余裕のあるスケジュールになるよう、見直しを進めている。
 また、修繕業務は、維持管理業務に含めていないため、今後、給水管や配水管といった設備の更新を市が独自で行う必要がある。市は建設を行っていないため、建設を担当した業者と常に連携しておく必要がある。そのため、市は業者との定例会を月に一度の間隔で設け、相互共通理解を深めることで、問題に対しては、両者が協力して対応しているところである。

「沼津市議会視察の様子」

《千代田区》 (9月5日)

【調査項目】
●子どもの遊び場事業について

『区の概要』
*区制施行:昭和22年3月15日
*人口:54,961人(平成26年1月1日現在)
*面積:11.64㎢ 

1.子どもの遊び場事業について

(1)事業の経緯と概要について

 千代田区では、子供が近所の公園等でキャッチボールができない、運動能力の低下が心配という声が区民から上がっていた。また、区民の世論アンケートで、子供の遊び場をもっとふやしてほしい、運動できる場所がほしいといった意見が多く見受けられた。そのため、区では平成24年に有識者と区内関係者を集めて、子どもの遊び場確保に関する検討会を行い、具体的な検討を進めた。
 その会議の中で話に上がったのが、場所を開放するだけでは子供は来ないのではないかという意見だった。検討会メンバーの一人から、アメリカの公園では、プレリーダーという立場の人が子供の遊びを指導したり、一緒に遊んだりして、それを地域住民と一緒に取り組んでいる。そのような取り組みを行うことで、場所の提供や、昔のように年長の子供が年少の子供に遊び方をいろいろと教えてあげたりできるのではないかという意見があった。実際に区でもその意見を取り入れて、同年10月より試行したところ、アンケートで区民からの好評を得られたことから、今後も区として取り組んでいくべきという報告書が検討会から区長に対して提出された。それを受け、千代田区子どもの遊び場に関する基本条例が制定された。

(2)実施状況とその効果について

 千代田区子どもの遊び場に関する基本条例は、努力義務といった位置づけにはなるが、その条例を受け、区の取り組みとして、平成25年から子供の遊び場を確保していく取り組みに努めている。具体的には、決められた時間と場所について、プレリーダーを配置することで、プレリーダーが見ている中で、子供が自由に遊んでよいことになった。仕事としては、ボールの貸し出しを行ったり、プレリーダー自身が遊び相手となって一緒に遊んだり、学年に分け隔てなく声をかけ、球技などを行ったり、その他集団で遊んだりしている。
 ただ、比較的公園が狭いため、道路に出る方向には投げないように注意喚起したり、その他の誘導をプレリーダーには行ってもらっている。昨年新たに2カ所の公園で実施され、現在合計4カ所で週一回の割合で実施されている。リピーターの子供もふえ、区民から認識はされつつあると感じている。実際に、区民からは新たに実施場所、実施回数をふやしてほしいという声も上がっている。

(3)今後の実施予定及び課題について

 今年度試行を1カ所で実施予定であり、現在実施中の4カ所のうち、2カ所については平日に実施しているが、休日にも実施をすることで実施回数をふやすことを今後検討中である。課題としては、プレリーダーを置くことについて、人の確保をするだけならいいが、子供と遊ぶには、経験に基づく技術的な知識も必要なケースがある。質の低下を起こさずに確保することが今後も課題となる。

「千代田区議会視察の様子」

お問い合わせ

宇治市議会     議会事務局
電話: 0774-20-8747  ファックス: 0774-20-8786
E-mail: gikaijimukyoku@city.uji.kyoto.jp

[ページの先頭へ戻る]