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宇治市議会(行政視察報告 平成26年度) 5

[2014年6月6日]

建設水道常任委員会の行政視察報告

年月日:平成26年5月20日(火)~5月22日(木)
視察先: 尾道市(広島県)、北九州市(福岡県)、熊本市(熊本県)
出席委員:川越委員長、稲吉副委員長、坂本、田中、木村、秋月の各委員

《尾道市》 (5月20日)

【調査項目】
●橋梁長寿命化について

『市の概要』
*市制施行:明治31年4月1日
*人口:144,247人(平成26年4月1日現在)
*面積:284.85㎢ 

1.橋梁長寿命化について

(1)尾道市橋梁長寿命化計画の概要と市の現状について

 平成23年4月に公表。尾道市建設部局の管理橋梁は全部で約800橋。高度経済成長期より建設された橋梁の寿命は、おおよそ50年から60年といわれている。今後10年から20年にかけて急激に高齢化が進み、一度に多くの橋梁の修繕を行う状況が発生するおそれがあり、それに対する予防保全の意味合いで取り組むものである。広島県の土木協会が導入したアセットマネジメントシステムを市も同様に導入することで、分散して工事に対応。予算の平準化、橋梁そのものの長寿命化が可能となる。
 尾道市の場合は1971年以降に多くの橋梁が建設されており、更新の時期を一斉に迎えることが予想される。また、RC橋、PC橋、BOX等のコンクリート橋が全体の約85%を占めている。15メートル未満の橋梁数は全体の88.1%と比較的小さな橋が多い。また、尾道市は向島や因島等の島嶼部も存在するが、本州側に約77%と比較的多くの橋梁が存在している。

(2)橋梁の点検状況及び内容について

 平成21年度から22年度にかけて、管理する全橋梁について初回の点検は完了済。現在は25年度から2カ年で2度目の点検中。健全度をもとに優先順位を決定し順次修繕を行っている。壊れてから修繕を行う方法、つまり事後保全で対応した場合は、補修費やかけかえ費用など一度に大規模な費用が必要となり、高齢化橋梁の数を考慮した場合、以後の対応が不可能になるおそれがある。そのため、損傷が小さいうちから予防的な補修を行う方法、つまり予防保全で管理をすることで、橋梁そのものの長寿命化と橋梁の維持修繕費用の縮減を図ることができる。実施フローとしては、点検→計画→工事→記録管理のサイクルで行っている。

(3)点検の効果と成果について

 2度目の点検の実施期間中であり、データの蓄積も少ないことから現時点での明確な効果の把握はできていない。しかしながら、健全度1と損傷状況が最も悪いと判断された橋梁についてはすぐに工事を手がけていることから、安全面は保たれていると考えている。また、今後60年で管理橋梁800橋分の維持修繕費用を事後保全と予防保全で比較した場合、概算で約11億円のコスト縮減を図れることが判明している。

(4)課題及び今後の方針について

 過去のデータの蓄積が乏しいことから補修方法の選定が困難である。履歴については、残っていなかったり、存在しても紙面によるものが多いことから、今後は修繕履歴をデータベース化して、後世に残していく工夫が必要となる。また、過去の点検は表面目視によるものが多かった。今後は触診、打音検診を積極的に導入していく方針である。今後も財政状況、点検結果の状況を踏まえて、安全確保に向けた適切な橋梁の維持管理に努めていく必要があると考えている。

「尾道市議会視察の様子」

《北九州市》 (5月21日)

【調査項目】
●小倉地区における公園整備について

『市の概要』
*市制施行:昭和38年2月10日
*人口:981,174人(平成26年4月1日現在)
*面積:488.78㎢ 

1.小倉地区における公園整備について

(1)北九州市緑の基本計画について

 平成4年に策定。21世紀に入り、グローバルな環境問題への対応、超高齢・少子化社会の到来など緑を取り巻く社会情勢の変化から、今回計画の改定を行った。「パノラマの緑とまちの緑がいきづく環境首都・北九州」という計画のテーマをもとに、「環境首都の魅力」、「協働」、「健康・生きがい」、「安全」という4つの視点を設定し、平成32年度を目標年次とし、現在計画を進めている。内容として、市街化区域の緑地面積、一人当たりの公園等面積の拡大、地域に役立つ公園づくり、市民協働による緑化や公園管理などが上げられている。

(2)市民意見の募集について

 平成23年に「地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律」が成立。これにより、政令等で定めていた都市公園の設置基準、公園内に設置する建築面積の割合、バリアフリー基準を市の条例で定めることとなり、市の基本的な考え方を示しつつ、市民から広く意見を募集することとなった。市内在住の20歳以上の男女3,000人を対象に毎年行われている。「緑のまちづくり推進」については、市政評価で13年連続2位と市民の評価は高い。

(3)勝山公園について

 1957年開設。面積は21.0ヘクタール。市のシンボル公園で、小倉城を中心に、小倉城庭園、松本清張記念館、中央図書館といった観光・文化施設が存在する。駐車場は地上・地下含め約560台の駐車が可能。都心のオアシス空間として、周辺の河川や道路と一体的な整備を行い、大芝生広場や水上ステージ、気軽に健康づくりができる健康遊具広場や子供の遊び場がある。
 整備テーマを「21世紀の都心のオアシス空間」とし、5つの基本姿勢を柱として、小倉都心部のにぎわいと回遊性を高める拠点、災害時の避難地となる都市空間を再整備した。4つのエリアに分け、合計10.5ヘクタールを対象に27億円の事業費をかけ整備が行われた。
 23年度より健康づくりを支援する公園整備事業に取り組んでおり、建設局と保健福祉局が連携して、公園を活用した健康づくりを推進している。具体的には、健康遊具整備後に高齢者を対象とした健康教室を開催し、健康遊具の使い方指導を行ったり、健康遊具を使用した運動プログラムを作成し、利用者に配布を行っている。市内公園を全市、各区、住区と3層構造に分け、階層別に「測定、相談、すぐに実践できる」というサポート体制(3S体制)を整え、ハードとソフトの連携により、勝山公園に限定せず、全市的に公園利用のさらなる活性化と高齢者の効果的な健康づくり双方の推進を図っている。

(4)現地視察について

 勝山公園を視察。担当職員より説明を受けながら、公園内各施設の見学を行った。

「北九州市議会視察の様子」

《熊本市》 (5月22日)

【調査項目】
●PFI事業(城彩苑)について

『市の概要』
*市制施行:明治22年4月1日
*人口:732,013人(平成26年4月1日現在)
*面積:389.54㎢ 

1.PFI事業について

(1)施設の概要について

 城彩苑(桜の馬場地区)はPFI事業エリアである「湧々座」、飲食物販エリアである「桜の小路」からできている。湧々座に関しては、熊本市がサービスを実際に提供するPFI事業者(熊本城観光交流サービス株式会社)に対して料金を支払っている。一方で、桜の小路に関しては、現在民間事業者(熊本城桜の馬場リテール株式会社)が事業を行っている。
 PFI事業は、民間事業者の活力やノウハウを活用することで、市がみずから実施した場合と比較して、施設整備、運営・維持管理業務等に要する市の財政負担で、定量的評価において約10%程度の財政負担額の軽減が見込まれるほか、機能的な施設整備や利用者のサービス向上など、顧客満足度や集客機能を高める創意工夫が図られるものとして実施された。

(2)施設の整備について

 城彩苑は熊本城の一角に位置するが、平成9年に熊本城復元整備計画が策定され、現在も継続して整備が行われている。熊本城を訪れる観光客にアンケートを実施したところ、「休憩所がなく、食事場所、土産物屋も少ない。」「熊本がどういったところなのかがわかりにくい。」との声が従来より上がっていた。それを打開するための施設を建設することが整備計画の中に盛り込まれた。用地は県の城内プール施設の跡地を利用した。
 平成20年には、熊本城復元整備計画を踏襲し、観光客向けのサービス機能の拡充と周辺地域との連携強化を基本とした、桜の馬場整備基本計画が策定され、具体的に観光案内、歴史文化体験、多目的交流、飲食、物販に関する施設を建設することとなり、平成23年春の九州新幹線開業に向けて、急ピッチで進められた。
 施設機能としては、5,450平方メートル(総合観光案内所328平方メートル、歴史文化体験施設2,137平方メートル、多目的交流施設338平方メートル、飲食物販施設2,646平方メートル)。
 概要事業費は約46億円(指定管理期間20年間の維持管理運営費含む)。

(3)現状と課題について

 城彩苑を訪れる観光客は、オープンした23年は130万人を超える人数を記録したが、24年度は豪雨災害や領土問題による中国からの観光客激減などから96万8,000人まで減り、100万人を割る結果になった。25年はほぼ横ばいで推移した。その一方で、湧々座入館者数はオープン時の20万人から24、25年と13万人前後で推移しており、城彩苑入苑者全体に対する割合が低いことが課題となっている。
 また、方面別の来訪者に関しては、23年はオープン特需により県内、市内といった地元の観光客が半数を占めていたが、以後は40%弱で推移しており、県外からの観光客だけでなく、飲食、物販などで地元のリピーターをふやしていくことも今後の課題となっている。
 集客を図るための対策としては、熊本城との連携による共通入園券の販売、貸し切りバスを対象として立ち寄った場合のキャッシュバック制度の導入、ほかにもやアジサイ展やビアガーデンなどを初めとした数多くのイベントを企画している。また、地元客も取り込むため、昨年より城彩苑夜市を複数回開催した。ほかにも県内や県外の観光プロモーションの場を提供し、各方面からの集客にも積極的に取り組んでいる。

(4)今後の取り組みについて

 広報面でテレビや新聞といったマスメディアだけでなく、フェイスブックやツイッター等のSNSを活用した情報発信の強化に努めている。また、キャラバン隊を結成し、九州各地のイベントにも出席し、PR活動を行っている。現在熊本城の来客は160万人であるが、城彩苑入苑者は100万人弱と、6割程度となっている。今後も熊本城との連携を強化し、話題性の創出と幅広くスピーディーな情報発信により集客力を高めていきたいと考えている。

「熊本市議会視察の様子」

お問い合わせ

宇治市議会     議会事務局
電話: 0774-20-8747  ファックス: 0774-20-8786
E-mail: gikaijimukyoku@city.uji.kyoto.jp

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