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平成22年度 施政方針

[2010年3月24日]

平成22年度 施政方針

久保田勇市長

本日、平成22年3月宇治市議会定例会を招集させていただきましたところ議員各位におかれましては、ご多忙の中にも関わりませずご参集を賜り、厚くお礼を申し上げます。

平成22年度予算案をはじめ諸議案をご提案申し上げ、ご審議をお願いするにあたりまして、市政運営に臨みます私の所信を述べさせていただき、議員各位のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

私は、一昨年12月の市長選挙におきまして幅広い市民の皆さんのご支援とご信託を賜り、第16代宇治市長に就任させていただきました。これまでの実績をもとに、初心を忘れることなく『もっと輝く「宇治」へ 確かな歩み、さらなる飛躍』を市政推進の柱として、引き続き市民の皆さんの生活を守り、明るい展望を持った活力と魅力溢れる「ふるさと宇治」を築いて参りますため、全力を傾注してまいる所存でございます。

  さて、長引く景気の低迷や厳しい雇用情勢を背景に、日本経済は緩やかなデフレ状況にあるとされており、今後さらに景気の二番底が懸念されているところでございます。本年1月の内閣府の月例経済報告では「景気は持ち直してきているが、自律性に乏しく、失業率が高水準にあるなど依然として厳しい状況にある」とされておりますが、本市におきましてはその厳しさが増す一方にあって、景気が持ち直してきているとは到底感じられない状況が続いております。
 また、本市の財政状況につきましては、平成20年度決算において過去最高の税収を記録したにもかかわらず、経常収支比率が92.8%となるなど、財政構造は確実に硬直化が進行しており、社会保障関係経費などが激増しているという実態からいたしますと、極めて厳しい財政状況にございます。
 一方、少子高齢社会の一層の進展、環境問題の深刻化、情報技術や交通手段の飛躍的な発展等に加え、いわゆる団塊の世代の大量退職期にあり、社会環境は大きく、かつ、急激に変化し、それに伴いまして行政需要も益々多様化、複雑化しており、行政の果たすべき役割はこれまで以上に重要なものとなってきております。
 このような状況の中にあって、市民の皆さんのご信託に応え、「もっと暮らしやすい」、「もっと市民が誇れる」まちづくりを実現していくため、また、本市の今と未来に対して、市の役割をしっかりと果たしていくため、平成22年度予算案につきましては、将来を担う子どもたちの教育環境の充実や保育所の待機児童解消に向けた取り組み、太閤堤跡関連事業など未来に輝く「ふるさと宇治」への種まきとも言える取り組みに対し、積極的に予算配分するとともに、市民の皆さんの暮らしや雇用、地域産業を守るため、あらゆる工夫を重ねる中で、対前年度比10.3%増の積極予算をご提案させていただくものでございます。

 さて、改めまして平成21年度を振り返ってみますと、アメリカの金融危機に端を発した世界同時不況により、100年に一度ともいわれる景気の悪化への対応として、国におきましては定額給付金と合わせて行われました子育て応援特別手当の実施をはじめ、公共事業や中小企業対策等の大型補正予算が計上され、景気浮揚を最優先課題とされてきたところでございます。本市におきましても昨年1月から「宇治市緊急経済対策の基本的な考え方について」に基づき、緊急的な生活資金の不足に対応するため市民生活緊急貸付を実施するほか、「宇治市中小企業低利融資制度」の拡充、国の緊急経済対策補助金等を活用した道路・公園等の公共事業の追加など、数次の補正予算等を計上し、市民生活に深刻な影響をもたらすことのないよう、できる限りの対策を講じてきたところでございます。
 また、昨年8月に実施された総選挙の結果、政権交代が行われたところであり、新政権が基本方針に掲げている地域主権につきましては、地方自治体といたしましても大いに歓迎するものでございますが、マニフェストに掲げられた各種施策の実現性等につきましては、財源の確保など将来展望にいささかの不安を抱かざるを得ないものでございます。今後におきましては、地方とも連携・協議する中で「国と地方の協議の場」の法制化が進められる予定でございますことから、地方の声をこれまで以上に反映できるものと大いに期待しているところでございます。

 一方、昨年は本市の歴史や文化を活かしたまちづくりを考える上で、大変重要な1年でございました。
 昨年2月には、宇治の文化的景観が都市景観としては全国で初めて「重要文化的景観」に選定され、さらに7月には、かねてから調査を進めて参りました宇治川太閤堤跡が国の史跡に指定されたところでございます。
 宇治川太閤堤跡の発見を契機に、これまで推進して参りました源氏物語を中心とするまちづくりに「秀吉と茶の湯」という新たなテーマを加えまして、宇治の歴史や文化を守り育てるとともに未来に継承していくため、「宇治茶と歴史・文化の香るまちづくり構想」を策定したところでございます。この構想の実現に向けた具体的な計画づくりといたしまして、「宇治茶と歴史文化の香る拠点整備基本計画」の策定に着手いたしますとともに、「重要文化的景観」について、歴史まちづくり法に基づく「歴史的風致維持向上計画」の策定にも着手して参ったところでございます。これらの計画づくりに際しましては、「歴史まちづくりワークショップ」を開催し、多くの市民の皆さんの積極的なご参加をいただき、さまざまなご意見を頂戴したところであり、これからのまちづくりにとって大きな布石となったのではないかと考えております。

 次に、教育施策につきましては、小中一貫教育の推進を学校教育施策の中核に据え、「宇治市小中一貫教育と学校規模等適正化の方向~NEXUSプラン~」の第一次実施方針に基づき、平成24年度から小中一貫教育を全校で実施していくため、宇治小学校および広野中学校区の小・中学校3校による小中一貫教育の研究を拡充するとともに、「小中一貫フォーラム」の開催など、市民の皆さんへの啓発にも努めて参りました。また、小中一貫教育のパイロット校的な役割を果たす(仮称)第一小中一貫校の実施設計を行うなど、小中一貫教育の全面実施に向けてハード、ソフトの両面で着実な準備を進めてきたところでございます。
 学校規模適正化につきましては、将来的な児童の増加を見据えた御蔵山小学校の規模適正化について、御蔵山小学校および木幡小学校の通学区域を変更することを両校の保護者、地域住民の方々にご理解をいただいたところでございます。この通学区域の変更に伴い、児童数の増加が見込まれます木幡小学校におきましては、北校舎改築の実施設計に取り組んでいるところでございます。
 また、小学校のコンピュータ室のコンピュータ更新をはじめ、全ての小・中学校の普通教室や特別教室にデジタルテレビと教育用コンピュータの整備を行うなど情報教育の環境整備を図って参りました。
 学校施設整備につきましては、校舎等の耐震化が喫緊の課題であることから、国庫補助率の嵩上げも活用する中で、順次、耐震補強工事を実施しているところでございます。さらに、校内ライフラインの改修やトイレ改修を行うとともに、小・中学校の学習環境の改善のため、普通教室等への空調機設置に向けた実施設計に取り組んでいるところでございます。
 学校給食調理業務の民間委託につきましては、平成21年度から新たに大開小学校で委託を実施したことにより、委託校は合計11校となったところでございます。
 また、生涯スポーツのさらなる普及・促進に向け、グラウンド・ゴルフ場の建設を進めるとともに「全日本中学ボウリング選手権大会」につきましても、引き続き開催したところでございます。

 人権施策につきましては、「宇治市人権教育・啓発推進計画」を基本的指針といたしまして、市民の人権意識の高揚を図るための広報活動や市民参加に重点を置いた啓発・交流事業に取り組むなど、人権尊重理念の普及とさまざまな人権問題の解決に向けた取り組みを推進いたしますとともに、「山城人権ネットワーク推進協議会」等の取り組みを通じまして、人権尊重社会の実現に向けました広域連携、市民連携に努めてきたところでございます。

 男女共同参画施策につきましては、「第2次UJIあさぎりプラン」を施策の行動指針といたしまして、市民団体等と連携・協働しながら、女性の自立や社会参画に向けました取り組みを推進いたしますとともに、女性のための相談事業の拡充やDV被害者の自立支援に取り組んできたところでございます。

 高齢者福祉につきましては、今後の超高齢社会を見据える中、多様化する高齢者のライフスタイルに合わせ、いつまでも健康で心豊かに自立した生活を送ることができる地域社会を実現するため、また、介護保険事業に関する新たな課題等に対し的確かつ円滑に対応していくため、「宇治市高齢者保健福祉計画・第4期介護保険事業計画」に基づき、介護予防事業をはじめとする各種高齢者保健福祉施策や地域密着型施設整備をはじめとする介護サービスの基盤整備などに努めて参りました。

 子育て支援につきましては、「宇治市児童育成計画」、「宇治市次世代育成支援対策行動計画」および「宇治市母子保健計画」の3計画を見直し、平成22年度からの5カ年を計画期間とした、子育て支援施策の指針となる計画の策定を進めているところでございます。
 保育所の待機児童対策につきましては、これまでから民間保育園での施設増築や保育所分園整備に取り組んで参りましたが、市内4カ所目となります、なかよし保育園の分園の整備などにより、定員増に取り組んでいるところでございます。
 保育所の施設整備につきましては、公立保育所の耐震対策等を計画的に実施いたしますとともに、民間保育園におきましても耐震診断を実施していただき、順次施設整備に努めていただいているところでございます。
 保育所の民営化につきましては、平成23年4月の槇島地域での民間保育園の開園に向けまして、移管先法人の決定など取り組みを進めてきたところでございます。
 平成20年度の国の緊急措置として実施いたしました子育て応援特別手当につきましては、対象者の99.96%にあたります2,725世帯に対し、総額約1億円を支給いたしました。
 また、子育て中の保護者への支援といたしまして、地域子育て支援基幹センターを中心に、各地域の子育て支援センターやつどいの広場におきまして、親子で気軽に相談できる場の提供や交流事業の実施など、市民の皆さんの参加・協力のもとで、きめ細かく多様な子育て支援施策を展開して参りました。

 保健予防施策につきましては、妊婦健康診査への助成を拡充しましたほか、女性特有のがん検診について無料クーポン券の配布を行うなど、新たな取り組みを進めて参りました。
 また、食育基本法を踏まえ、本市の食育の理念を明らかにするため「宇治市食育推進計画」の策定に取り組んでいるところでございます。
 新型インフルエンザ対策につきましては、対策本部を設置し、注意を喚起するとともに、マスクや消毒液等の確保に努めましたほか、市民税非課税世帯等に対しましては、国の補助制度を活用し、新型インフルエンザワクチンの接種を受けた際の全額を助成する負担軽減に取り組んできたところでございます。

 障害者福祉につきましては、障害者が自立した日常生活や社会生活を営むことができる地域社会の実現を目指し、「障害者福祉基本計画」および「第2期障害福祉計画」に基づく各種施策を実施するとともに、国や京都府の支援策に加え、本市独自の支援制度を引き続き実施し、各種サービスにおける利用者負担の軽減などに取り組んで参りました。

 生活支援の面では、引き続く厳しい雇用状況の下で、セーフティネットとしての生活保護行政を適切に進めるとともに、昨年10月より、国の緊急雇用対策の一環として進められております「住宅手当緊急特別措置事業」に取り組んできたところでございます。

 安全・安心のまちづくりにつきましては、「宇治市地域防災計画」に基づいた災害に強いまちづくりを推進するため、防災訓練の実施や自主防災組織の育成をはじめ、「宇治市災害時要援護者避難支援計画」の策定に着手するとともに、「宇治市建築物耐震改修促進計画」に基づく木造住宅耐震化助成制度の創設や、ゲリラ豪雨対策としての雨水流出抑制にも取り組んで参りました。
 防犯対策につきましては、「宇治市防犯推進計画」に基づき、地域と連携するための推進会議を開催するとともに、「市民安全・安心推進旬間」での取り組みや、地域の防犯活動に対し助成するなど防犯意識の啓発や地域の防犯活動の支援に努めて参りました。また、交番の新設につきましては、広野地域への交番新設に向け、京都府と調整を進めているところでございます。さらに、「宇治市犯罪被害者等支援条例策定検討委員会」を立ち上げ、犯罪に巻き込まれた犯罪被害者等が再び平穏な生活を営むことができるよう、その支援施策を具体化する条例制定に向け検討を進めて参りました。

 都市基盤の整備につきましては、宇治小倉停車場線から十一外線までの宇治槇島線の延伸に取り組みますとともに、西小倉地域の長年の課題でありました近鉄向島5号踏切の歩道拡幅および神楽田南浦線の歩道整備、交差点改良を進めて参りました。また、京都大学宇治キャンパスの整備と整合を図った宇治五ヶ庄線の歩道整備や京都府が行っております新宇治淀線の整備と連携を図る中で、名木川改修につきましても進捗を図ったところでございます。
 そのほか、「宇治市交通バリアフリー基本構想」に基づき、公共交通事業者等と調整を図り、大久保地区につきましてはJR新田駅のバリアフリー化、宇治地区につきましては歩道整備を進めて参りました。
 都市計画道路網の見直しにつきましては、見直しの基本方針に基づき廃止候補路線について検討して参りました。
 公共下水道につきましては、「宇治市下水道整備計画」に基づき着実にその整備を推進し、平成21年度事業完了時点で普及率78.1%を見込んでいるところでございます。
 景観形成に関しましては、「宇治市景観計画」に基づく各種施策を実施し、良好なまちなみ景観の創出に努めております。
 さらに、地域防災拠点として位置付けている黄檗公園の再整備事業につきましては、体育館の耐震診断などを実施しているところでございます。

 環境施策につきましては、「宇治市環境保全計画」に基づいた環境保全に資する各種事業を推進するとともに、温室効果ガスの削減目標の達成に向け、住宅用太陽光発電システム設置補助制度の創設や緑のカーテン事業のほか、「宇治市地球温暖化対策推進パートナーシップ会議」等による啓発活動などを行って参りました。
 また、ごみ処理に関しましては、昨年3月に策定いたしました「宇治市第2次ごみ処理基本計画」に基づき、ごみの減量化や適正処理を進めるため、環境学習や市民講座などを通して啓発に努めて参りました。そのほか、山間地域の可燃ごみの週2回収集を本格的に実施するとともに、ごみ出しが不自由な高齢者世帯などに対し、戸別収集と安否確認を行う「ふれあい収集」を開始するなど、市民サービスの充実に努めて参りました。さらに、可燃ごみの収集運搬体制につきましては、「今後の清掃事業について―可燃ごみの収集運搬業務の民間委託に向けて―」に基づき、平成21年度には2台目の民間委託を実施したところでございます。
 定額給付金につきましては、昨年3月に実施本部を立ち上げて以来、延べ 2,510名を動員する中で、総額約29億円の給付金支給を行ったところでございます。諸事情により取り組みが遅れ、各方面からご心配をいただきましたが、結果的には全国平均、京都府平均を上回る98.5%の高給付率を達成することができたところでございます。
 また、当給付金の支給に合わせて実施されたセール、イベントに対しましても支援を行ったところであり、とりわけ宇治商工会議所の「生活応援クーポンセール」では予想を上回る商店の応募とともに多くの方々の利用があったところでございます。

 産業振興につきましては、新たなビジネスモデルの創造等、新産業創出のために、ベンチャー企業に対する育成事業をはじめ、市内のものづくり企業を対象としたセミナーや国の助成制度を活用した講習会等を開催するとともに、京都府および「京都産業21」との連携により、宇治市産業振興センターを京都府南部の中小企業支援事業の拠点として活用するなど地域産業の振興に努めて参りました。
 また、「宇治市中小企業低利融資制度」の融資利率を2.3%から1.8%に引き下げ、さらに融資限度額のうち運転資金を1,500万円から2,000万円に引き上げたほか、国や京都府の制度を活用した融資に対しましても、保証料補給や利子補給を実施するなど、さまざまな中小企業振興対策を実施いたしました。
 そのほか、緊急雇用対策として、国の「緊急雇用創出事業」や「ふるさと雇用再生特別交付金事業」等を活用し、小・中学校、幼稚園、保育所等の樹木剪定や環境整備などを実施し、雇用創出を図ったところでございます。

 行政改革につきましては、「第5次行政改革大綱および実施計画」に基づき、行政サービスの向上と行政の効率化の推進を基本とし、引き続き行政改革の取り組みを進めてきたところでございます。
 特に、人事給与制度の改革につきましては、最重要課題として位置づけ、人事給与制度検討委員会からご指摘をいただいた職員給与や休暇制度の課題32項目のうち、31項目につきましてはすでに着手、あるいは見直しを図ったところでございます。残る特殊勤務手当につきましても具体的な見直しに向けて、職員団体と協議を行っているところでございます。また、職員の定員管理につきましても、「第2次宇治市職員定員管理計画(改訂版)」に基づきまして、定員の適正化に向けて取り組んでおりますとともに、労使交渉の公開につきましても、早期の実現に向けて鋭意取り組みを進めているところでございます。
 こうしてこの一年を振り返ってみますと、多様化する行政課題に対し的確に取り組みを推進して参りました結果、市民生活の向上、都市基盤整備、また、教育・福祉の充実等に向けて大きく前進をしたと確信いたす次第でございます。これも議員各位並びに市民の皆さんの力強いご支援・ご協力の賜ものと心から感謝を申し上げます。


 それでは、平成22年度の主要な施策につきまして、ご説明申し上げたいと存じます。
 まず、全ての部局に関連する本市のまちづくりの指針となります第5次総合計画の策定についてでございます。
 21世紀に入り、我が国においては、人口減少社会の本格的な到来や超高齢社会への進展、価値観の多様化、国際化・高度情報化など、かつてない規模と速さで激しく変化してきております。こうした社会状況の中にあって、基礎自治体である市町村には、地方分権の時代に相応しい自主的・自立的な個性あるまちづくりが求められております。
 本市におきましては、平成22年を目標年次とした第4次総合計画に基づき、「みどりゆたかな住みたい、住んでよかった都市」の基本理念の実現を目指し、諸施策を展開しているところでございますが、計画期間が本年までとなっておりますことから、時代の変化や厳しい行財政環境に適切に対応する中で、市民の皆さんが真の豊かさを実感いただける「ふるさと宇治」を築きあげるため、平成21・22年度の2カ年をかけまして計画の策定を進めているところでございます。
 第5次総合計画は、これまでの成果を引き継ぎながら、さらに市民参加の機会を拡大し、市民参画・市民協働のもとで、計画策定を行って参ります。

 続きまして、五つの基本政策に基づき、具体的な事業を順次ご説明申し上げます。
 一つには『心と心が通い合う街づくり』でございます。
 本市は豊かな自然環境と貴重な文化遺産に恵まれており、都市化が進展する中で、これらの資源を背景にした市民の文化活動や地域活動の広がりは、地域への愛着を育むものであり、市民文化の創造や地域の人々の交流をさらに推進していくものでございます。
 まず、宇治川太閤堤跡につきましては、「宇治茶と歴史・文化の香るまちづくり構想」の実現を図るため、周辺地域を含めた「宇治茶と歴史文化の香る拠点整備基本計画」を策定いたしますとともに、国の史跡に指定されましたことから、その保存と整備を図るため用地の取得を進めて参ります。
 また、「重要文化的景観」に選定されました宇治地区のまちづくりを進めるため、「歴史的風致維持向上計画」の策定に取り組んで参ります。さらに、白川地区につきましても「重要文化的景観」に選定されるよう調査・検討を進めて参ります。このほか、「重要文化的景観」が市民の皆さんにとっても身近なものとしてご理解をいただけますよう、フォーラムを開催するなど、積極的なPRに努めて参ります。
 「紫式部文学賞・紫式部市民文化賞」につきましては、平成22年度で20回目を迎えることから、源氏物語ミュージアムにおいて企画展や記念講演会、記念フォーラムを開催し、各種マスメディアを通じて全国に「源氏物語のまち宇治」を発信して参ります。そのほか、スタンプラリーや宇治田楽まつりなどの市民参加事業にも取り組み、各種文化活動団体との連携を図りながら市民文化の向上に努めますとともに、市民文化活動の拠点であります宇治市文化センターにつきましても施設整備を図って参ります。
 また、源氏物語をはじめとする古典に親しむことを目的に宣言された11月1日の「古典の日」をさらに啓発していくため、引き続き京都府、京都市、京都商工会議所などの関係団体との連携を図って参ります。
 さらに、平成23年度に京都府全域で開催されます「第26回国民文化祭・京都2011」に向けまして、本市の開催種目である「マーチングフェスティバル」や「全国田楽祭」を盛り上げるためプレイベントを開催して参ります。

 教育施策につきましては、少子高齢化、国際化、高度情報化が進展する中、教育全体も大きな転換期を迎えており、さまざまな改革が進められております。学校教育においては、主体的・創造的な教育の展開や学校の自主性・自律性の確立が求められており、子どもたちにとって安全・安心で魅力ある学校であるとともに、地域に開かれた特色ある学校づくりを推進し、生涯学習の振興とあわせて教育先進都市を目指すに相応しい諸条件の整備に引き続き努めて参ります。
 なかでも、義務教育9年間を見通し小・中学校の教職員の協働によるきめ細かで系統的・継続的な教育システムである小中一貫教育を平成24年度から全小・中学校で実施をいたしますことから、引き続き、宇治小学校および広野中学校区の小・中学校3校で行っております研究を進めていくとともに、新たに全ての中学校に小・中連携を進めるためのコーディネータ教員と連携指導教員を配置するなど、諸条件の整備に努めて参ります。とりわけそのパイロット校的役割を果たします(仮称)第一小中一貫校の整備につきましては、平成24年度の開校に向けて施設整備等を進めて参ります。

 学校施設整備につきましては、耐震化対策として5小学校および2中学校の校舎や体育館等の耐震補強工事に取り組んで参りますほか、良好な教育環境の確保と施設の維持・保全を図るため、校内ライフラインやトイレの改修などに取り組んで参ります。さらに、校舎の耐震補強工事による環境変化への対応、夏休み等の各学校における学力充実に向けた取り組み等を総合的に考え、全ての小・中学校の普通教室、特別教室へ空調機を設置するため、計画的に整備を図って参ります。
 また、児童・生徒の読書習慣の定着を目指し、学校図書館司書を拡充配置するとともに、学校図書の充実や学校図書館ボランティアの養成に努めて参ります。
 中学校での昼食の提供につきましては、新たに検討委員会を立ち上げ、食育の観点や保護者からの要望などを踏まえ、早急な実施に向けた検討を進めて参ります。
 なお、学校給食調理業務の民間委託につきましては、新たに12校目となる南部小学校において実施して参ります。
 特別支援教育への対応といたしましては、障害のある児童・生徒一人ひとりの教育的ニーズに応じた教育支援を行うため、「いきいき学級支援員」を全ての小・中学校に配置して参ります。
 また、いじめ、暴力等の問題行動や不登校児童・生徒が依然として多い現状を踏まえ、「適応指導教室」の運営、「心と学びのパートナー」の派遣などを実施し、児童・生徒が心のゆとりを持てる環境づくりに努めて参ります。

 幼稚園につきましては、市立幼稚園の園児数の定員割れや施設の老朽化・耐震化への対応が課題となっており、保育所との連携も含めた今後の就学前教育のあり方につきまして、「就学前教育のあり方検討委員会」のまとめを踏まえた取り組みを進めて参ります。また、全ての市立幼稚園に空調機を設置いたしますとともに、木幡幼稚園につきましては、耐震補強工事に取り組んで参ります。

 生涯学習につきましては、各種市民講座などの開催や学習情報の発信などに引き続き取り組み、市民の皆さんの学習機会の拡充を図り、地域社会の活性化を推進して参ります。また、生涯スポーツのさらなる普及に向け、建設中のグラウンド・ゴルフ場の供用開始をいたしますとともに、引き続き「全日本中学ボウリング選手権大会」を開催し、本市のPRに取り組んで参ります。

 人権施策につきましては、市民の皆さん一人ひとりの尊厳と人権が尊重される社会を実現するために、引き続き「宇治市人権教育・啓発推進計画」を基本的指針といたしまして、人権尊重理念の普及とさまざまな人権問題の解決に向けました広報活動や啓発・交流事業、コミュニティワークうじ館およびこはた館における福祉の向上や人権啓発の取り組み、「山城人権ネットワーク推進協議会」等を通じました広域連携・市民連携の取り組みを推進して参りますとともに、人権尊重の視点に立った行政運営を進めるため、庁内における人権教育・啓発の一層の推進に努めて参ります。

 男女共同参画施策につきましては、地域に根ざした男女共同参画社会の実現に向け、男女共同参画支援センターを拠点といたしまして、引き続き、市民団体等との連携・協働を図りながら、女性の自立や社会参画を支援する取り組みや女性のための相談事業、DV被害者支援などの取り組みを推進して参りますとともに、平成22年度で計画期間が終了いたします「第2次UJIあさぎりプラン」の後継計画の策定に取り組み、男女共同参画の一層の推進に努めて参ります。

 二つには、『健康と生きがいを育む街づくり』でございます。少子高齢化の急速な進展や家族形態の変化、また、この間の経済・雇用状況の悪化などにより、地域での暮らしを取りまく環境も大きく変貌する中、誰もが安心して住みなれた地域で暮らしていけるよう「宇治市地域福祉計画」に基づき、市民の皆さんの参加と協力のもとに、地域福祉の推進に取り組んで参ります。なお、本計画は平成22年度で計画期間が終了いたしますことから、新しい地域福祉計画の策定に取り組んで参ります。
 また、生活保護制度の的確な運用はもとより、昨年10月から制度化されました「住宅手当緊急特別措置事業」を継続し、引き続き生活支援に努めて参ります。

 子育て支援につきましては、平成22年度をスタートといたします「宇治市児童育成計画」等において新たに掲げた目標を、総合的かつ着実に推進することを基本に据えて取り組んで参ります。
 また、児童虐待の防止や家庭で子育てされる保護者の孤立化を防ぎ、楽しく子育てできる環境を創出していくため、地域子育て支援センターやつどいの広場、ファミリーサポートセンターでの各種事業を継続するとともに、京都文教短期大学に新設される「子育て支援ルーム」を活用して地域が実施される子育て支援事業に対して新たに補助を行うほか、病児・病後児保育事業などに引き続き取り組むなど、地域で支える子育て支援の取り組みを推進して参ります。
 国の新たな施策でございます「子ども手当」につきましては、平成22年度は児童手当を残す暫定的な形で制度化されたところでございますが、的確な支給に努めて参ります。
 次に、本市の喫緊の課題と位置づけております保育所の待機児童対策につきましては、「次世代育成支援対策行動計画」で定めました目標事業量に基づきまして、民間保育所2カ所の新設および耐震改修に合わせた増改築を積極的に支援することにより、平成22年度は330名の定員増に取り組んで参ります。
 槇島保育所の民営化につきましては、移管先法人によります新たな保育所の建設工事が予定されておりますことから、入所児童や保護者に不安感が生じることの無いよう十分な説明と引き継ぎを行って参ります。
 このほか保育料につきましては、これまでから本市独自の負担軽減策を実施しておりますが、「子ども手当」が制度化されましたことを踏まえ、今後の保育施策の充実を図るため、負担軽減策の見直しを図りますとともに、国基準の改定に伴う保育料階層区分の見直しを行います。また、保育料の滞納対策につきましては、負担の公平性を確保するため、引き続き徴収強化に取り組んで参ります。

 保健予防施策につきましては、妊婦健康診査への助成をはじめ、乳幼児に対する各種健康診査や予防接種、保健相談・指導などを実施するほか、市民の皆さんの健康保持・増進を支援し、疾病予防対策を推進して参ります。
 また、市民の皆さんが生涯にわたって健康でいきいきと暮らすことができるように、総合的かつ計画的に食育を推進するために策定しております「宇治市食育推進計画」に基づく各種事業を推進して参ります。
 そのほか、発達障害者支援法の趣旨に基づき、障害の早期発見・早期対応に努めて参りますほか、新型インフルエンザをはじめとする感染症につきましては、発生・蔓延の予防に向け、京都府並びに宇治久世医師会と連携を図って参ります。
 成人に対する健康診査等につきましては、高齢者の医療の確保に関する法律に基づく特定健康診査や特定保健指導を40歳から74歳までの国民健康保険加入者を対象に引き続き実施をして参ります。
 がん対策につきましては、女性特有のがん検診について無料クーポン券配布を行うなど、各種がん検診の受診率向上に努めて参ります。さらに、65歳以上の生活機能評価事業および75歳以上の後期高齢者の健診に引き続き取り組むとともに、新たに後期高齢者への人間ドック補助を実施して参ります。

 次に高齢者福祉につきましては、地域における包括的な支援体制づくりを目指し、地域包括支援センターおよび支所におきまして、高齢者の相談に総合的に対応するとともに、包括的・継続的なケアマネジメントを行って参ります。
 また、運動機能の向上等、さまざまな介護予防教室を開催して参りますとともに、認知症予防のみならず、認知症の方やご家族が地域で安心して暮らせるまちづくりを目指し、認知症あんしんサポーターの養成や家族支援事業などを進めて参ります。
 介護保険事業につきましては、高齢化の進展に対応した諸施策を推進していくとともに、在宅で介護を行える環境づくりに重点をおいた在宅サービスや施設サービスの充実のほか、介護相談員の派遣などサービスの質の向上に努めて参ります。また、適切な施設サービスが提供されるよう基盤整備を進め、地域密着型サービス施設につきましても国や京都府の助成制度を活用しながら整備に取り組んで参ります。
 そのほか、さまざまな社会活動への高齢者の参加や自主的な活動に対する支援や生きがい対策事業および権利擁護事業を推進して参ります。

 障害者福祉につきましては、障害者が自立した日常生活や社会生活を営むことができる地域社会の実現を目指し、「障害者福祉基本計画」等に基づき、各種施策の展開を図って参ります。
 特に、新たに国が行います障害福祉サービスに係る利用者負担軽減策を踏まえまして、地域生活支援事業に係る利用者負担につきましても負担の軽減を図って参ります。また、本市独自の各種支援制度につきましても継続して実施することにより、安定的なサービスの供給に努めて参ります。

 三つには『みどり豊かな住みよい街づくり』でございます。
 近年、全国各地で発生しておりますゲリラ豪雨や地震等により、多くの方が被害に遭われております。加えまして、南海・東南海地震が今世紀前半に発生する可能性が高まっておりますことから、災害から市民の皆さんの生命と財産を守るため、防災施策の充実に努めて参ります。
 災害に対する地域の防災力を高めるため、自主防災組織の育成や自主防災マニュアルづくりの全市域への拡大に取り組んで参ります。さらに、地域防災無線のデジタル化の整備に努めますとともに、「災害時要援護者避難支援計画」に基づく個別避難支援計画の作成を進めて参ります。
 また、災害に強いまちづくりの一環として「宇治市建築物耐震改修促進計画」を周知・啓発するとともに、耐震診断および木造住宅の耐震改修に対する助成制度の活用により、建築物の耐震化促進に取り組んで参ります。

 防犯対策につきましては、市民、関係機関、事業所、学校と行政が相互に連携し、安全で安心なまちづくりを総合的に推進して参ります。平成22年度は「宇治市防犯推進計画」の最終年度となりますことから、計画の見直しを行い、これまで以上に安全で安心なまちづくりの推進に努めて参ります。また、宇治市犯罪被害者等支援条例を制定し、犯罪被害者等に対する支援に取り組んで参ります。

 消防・救急につきましては、西消防署および伊勢田消防分署の庁舎等の課題に向けた検討を進めて参りますとともに、「京都府消防体制の整備推進計画」に基づき、指令センターの共同設置・共同運用や消防救急無線のデジタル化の共同整備等の調査・検討を行って参ります。
 また、東消防署の化学消防ポンプ自動車を更新し、消防力の強化を図って参りますほか、住宅用火災警報器の全戸設置に向けた普及促進に努めるとともに、文化財等を火災などの災害から守るため「宇治市文化財まもり隊」の拡充に取り組んで参ります。
 今日の救急需要に対応するため、救急救命士の養成および各種研修を計画的に実施し人材育成に努め、より高度な救急サービスの提供を図って参ります。
 また、地域に密着した即時の対応力と動員力を持つ消防団員の確保は重要であることから、引き続き魅力ある消防団の環境づくりに取り組んで参ります。

 宇治川改修につきましては、大規模災害を防ぎ、市民の皆さんの生命と財産を守るための「治水」を最優先させ、そのことがしっかりと確保された上で、環境や景観などについて最大限の配慮をすべきとの立場で、適切な事業推進を求めてきたところでございます。国においては、昨年「淀川水系河川整備計画」が策定され、本計画に基づいた堤防強化や河道掘削等の対策が進められておりますことから、引き続き早期の完成を要望して参ります。
 雨水対策につきましては、井川排水機場の改築・更新事業を推進して参りますとともに、新宇治淀線整備事業に合わせまして、名木川の疎通能力の向上を目的とした改修にも取り組んでいるところでございます。
 さらに、浸水防除対策として、槇島18号排水路や伊勢田9号排水路、大久保1号排水路などの整備を推進するとともに、小・中学校のグランドを利用した雨水流出抑制策については、平成22年度は神明小学校で実施し、今後さらに拡大するため「流域貯留浸透事業基本計画」を策定し、本計画に基づく取り組みを進め、浸水被害の未然防止と安全で災害に強いまちづくりを目指して参ります。
 また、巨椋池干拓地内の排水対策といたしましては、本市および京都市、久御山町、巨椋池土地改良区で構成する「巨椋池地区排水対策協議会」等におきまして、引き続き適正な施設管理を行いますとともに、幹線排水路整備の早期完成に向け、事業の推進に努めて参ります。

 道路網の整備につきましては、市内の交通渋滞を解消するため、京都府と連携を図り、新宇治淀線の整備や京都宇治線の黄檗交差点をはじめとする交差点改良などの促進に努めて参ります。
 また、近鉄大久保駅前広場整備に取り組んで参りますほか、大久保町97号線の歩道のバリアフリー化を推進して参ります。
 宇治槇島線につきましては、十一外線までの延伸に向けた工事を推進いたしますほか、遊田橋の架け替え事業につきましては、平成23年度の完成を目指し事業進捗を図って参ります。
 歩行者等の安全対策といたしましては、十一外線や西田熊小路線の歩道拡幅整備を実施して参りますとともに、京阪宇治国道踏切の拡幅整備や宇治白川線の歩道整備等に取り組んで参ります。
 都市計画道路につきましては、近年の社会情勢の変化や人口減少が見込まれる中、必要性・実現性を引き続き検証し、一部廃止などの見直しに取り組んで参ります。

 地域の特性や市民ニーズに対応したまちづくりの推進につきましては、市民参加を推進していくための活動支援として、出前講座や地域セミナーの開催等に引き続き取り組んで参りますほか、民間事業者による開発事業については構想段階から周辺住民に周知を図るなど、市民、事業者、行政の協働によるまちづくりを継続して参ります。
 また、景観の形成につきましては、景観計画重点区域を宇治地区、白川地区に加えまして、黄檗地区にも拡大するための調査・検討を行って参ります。

 次に児童公園等につきましては、憩いの場、遊びの場として子どもから高齢者まで幅広く利用されていることから、国の補助制度を活用し、順次バリアフリー化を進めて参りますとともに、黄檗公園につきましては、災害時等における宇治川右岸の防災拠点として活用できるよう、再整備に向けた実施設計を行って参ります。
 また、みどりの拠点である植物公園におきましては「源氏ゆめほたる事業」をはじめとする各種の取り組みを通じまして、市民の皆さんに親しまれる公園の運営に努めて参ります。

 上水道につきましては、市民の皆さんに安全で安心して水道水をご利用いただくため、限られた財源をより適正かつ効率的に活用し、浄水・配水施設や老朽管の更新、改良など施設の適正な管理に取り組みますとともに、水道施設の統合等を含めた抜本的な見直しに努めて参ります。更新等に際しましては、主要施設の耐震診断を行うなど耐震化等の対策を推し進め、ライフラインの要として、都市型災害に対する備えを進めて参ります。
 さらに、水量不足や水質の硬度上昇等により、水源の確保が課題となっております笠取簡易水道につきましては、上水道との接続に向けた実施設計を行って参ります。

 公共下水道につきましては、普及率向上に向け、整備計画に基づき管渠建設を推進し、流入汚水量にあわせた東宇治浄化センターの施設の拡充や改築事業を計画的に進めて参りますとともに、普及促進員制度の活用をはじめ、水洗便所改造資金融資あっせん制度などさまざまな手段・機会を活用いたしまして、より一層の水洗化率向上に向けた取り組みを推進して参ります。

 市営住宅につきましては、「宇治市公共賃貸住宅総合再生計画」に基づき建設を進めて参りました黄檗市営住宅建替事業により住宅戸数の増加を図って参りますとともに、周辺地域も含めた住環境の改善に努めて参ります。
 また、高齢者の居住の安定確保を図るため、民間事業者による高齢者優良賃貸住宅の入居者への家賃に対する補助を引き続き行って参ります。

 環境施策につきましては、深刻な状況を呈しております地球規模の環境問題への対応が急務であり、持続可能な低炭素社会と循環型社会の構築を基本とした施策展開が求められております。このため、本市域の地球温暖化対策として「宇治市地球温暖化対策地域推進計画」に基づき、「宇治市地球温暖化対策推進パートナーシップ会議」等による啓発活動を推進して参りますほか、住宅用太陽光発電システム設置補助制度、緑のカーテン事業や公共施設の緑化事業など温室効果ガス削減に向けた各種事業に取り組んで参ります。
 ごみの減量化につきましては、「宇治市第2次ごみ処理基本計画」に基づき、市民、事業者、行政の連携・協働によりReduce(リデュース)(発生抑制)、Reuse(リユース)(再使用)、Recycle(リサイクル)(再生利用)の3Rを推進し、持続可能な循環型社会の形成を目指して参ります。

 四つには『地域産業の振興で、未来に飛躍する街づくり』でございます。
 依然として経済状況も雇用環境も厳しい状況が続いており、今後においても景気の先行きが不透明であることから、引き続き経済対策に取り組んでいく必要があると考えております。
 そのため、昨年3月に緊急経済対策として実施いたしました、「宇治市中小企業低利融資制度」の融資利率の1.8%への引下げ、また、運転資金の融資限度額の2,000万円への引上げにつきましては、平成22年度におきましても中小企業対策として継続をして参ります。
 さらに、厳しい雇用情勢に対応するため、引き続き国の補助制度を活用して、学校施設等の樹木剪定や環境整備、福祉関連の事業などを実施する中で新たな雇用創出を図って参ります。
 今後もハローワークや京都府等の関係機関と連携を図り、雇用対策の充実に努めて参りますほか、平成22年度末で廃止の方針が出されている「城南地域職業訓練センター」につきましては、国に対しその存続と事業の継続を強く求めて参ります。
 また、展示会出展への支援や技術開発促進への支援など、中小企業育成に向けた各種事業を引き続き実施するとともに、京都府の企業誘致支援策と連携し、引き続き企業誘致を進めて参りますほか、宇治市産業振興センターや宇治ベンチャー企業育成工場を活用した既存企業への支援策の充実並びに将来の本市の産業を担うベンチャー企業の育成を推進して参ります。
 このほか、商店街や商工業団体を対象とした中小企業振興対策として、イベント事業への補助や販売促進・セール事業への支援を行って参るとともに、宇治商工会議所と連携を図り、地域経済の活性化を担う人材育成や販路拡大を図る商業活力の再生支援に向けた取り組みを進めて参ります。

 農業につきましては、農業従事者の高齢化や後継者不足などから、担い手の育成を図るとともに、生産力の向上と経営の安定化など、総合的な振興策の推進や、収益性の高い農産物栽培の促進、消費拡大対策などに取り組んで参ります。また、国の補助制度を活用し、営農と経営の安定を支援して参ります。
 このほか、地産地消の推進を図り、引き続き学校給食での市内産米の利用等に努めて参りますほか、地域特産物の振興を図るため、新たに宇治のこだわり農業支援事業に取り組んで参ります。
 本市の伝統産業である茶業につきましては、全国ブランドの「宇治茶」の名声と伝統を守り育てる支援施策や優良茶園の保全および高品質茶の生産の推進、経営規模拡大や省力化など、生産性向上に向けた取り組みを支援して参ります。
 林業におきましては、森林の持つ公益的機能、地球温暖化防止等環境保全に果たす役割が重要となってきていることから、森林の保全を促進して参ります。

 観光振興につきましては、豊かな自然環境や文化的資産など数多くの観光資源に恵まれ、京阪神に近接するという本市の優れた立地条件を活用するとともに、宇治川太閤堤跡の保存・活用や周辺地域の整備を含めた「宇治茶と歴史・文化の香るまちづくり構想」の具体化を進める中で、新たな拠点整備に努めて参ります。これまで、「源氏物語のまち」としてまちづくりを推し進めて参りましたが、「秀吉と茶の湯」という新たなテーマを加えることにより、宇治の魅力をより戦略的にPRして参りたいと考えております。
 また、第50回目の記念大会となる宇治川花火大会や京都宇治灯り絵巻など、各種イベント等の実施に向け宇治市観光協会をはじめとする関連団体と連携を図って参りますとともに、観光入込客数の拡大に向け、京都府、京都市や山城地域の各市町村から奈良までの広域的な連携を密にし、観光振興に取り組んで参ります。
 さらに、年々外国人観光客が増加しておりますことから、海外からの観光客に対応した取り組みを強化し、観光振興のさらなる活性化をめざす中で、全世界に向かって宇治を発信して参ります。

 五つには『市民の知恵を活かす都市経営の発想による街づくり』でございます。
 少子高齢社会の進展で社会保障経費等が激増し、財政状況が一段と厳しくなっていることに加え、長引く世界的な不況により、本市を取り巻く状況はさらに厳しくなると予測される中、市民福祉向上のための施策を実施して参りますためには、徹底した行政改革を断行し、その財源を捻出していく必要がございます。このため、「第5次行政改革大綱および実施計画」に基づき、行政サービスの向上と行政の効率化の推進を基本方針とし、「選択と集中」の理念のもと、聖域なしの行政改革に取り組んで参ります。
 定員管理につきましても、総人件費の1割削減を目標として、「第2次宇治市職員定員管理計画(改訂版)」に基づいて取り組みを進めており、学校給食調理業務などの民間委託の推進など、平成23年度の目標達成に向け定員削減を図って参ります。
 市税、保育料、国民健康保険料の未収額につきましては、平成20年度末において約29億6千万円にも上りますことから、負担の公平性の観点に立ちまして、市税をはじめとする収納率向上に鋭意取り組んで参ります。特に市税につきましては、京都地方税機構と連携を図り、効率的な徴収業務を行うとともに、保育料、国民健康保険料等につきましても差し押さえや公売処分など厳しく滞納処分を実施して参ります。
 さらに、有料広告事業の拡大を検討するとともに新たな財源の確保についても研究を進めて参ります。

 市民の皆さんと行政のパートナーシップによる特色あるまちづくりにつきましては、新しい公共の視点に立ち、NPOや市民団体との協働による事業展開に努めて参りますとともに、各種審議会などへの公募による市民の皆さんや女性の参加を積極的に働きかけるほか、「パブリックコメント手続きに関する指針」に基づき市民意見の提出機会を設けるなど、行政への市民参画の拡充を図って参ります。また、先般、本市と京都文教大学並びに京都文教短期大学との間で、連携協力に関する協定を締結いたしましたことから、地域の活性化に向けた、地域、大学、行政の協働による取り組みを検討して参ります。
 市民の皆さんとの情報の共有化につきましては、各種審議会の公開に引き続き取り組みますほか、市のホームページをより分かりやすく、より使いやすくし、4カ国語にも対応できるよう改善を進めているところでございます。宇治市政だよりにつきましても、本年4月から、カラー刷り、ページ増により月2回発行とし、必要な情報を、より読みやすく提供させていただくなど、積極的な情報提供に努めて参ります。

 以上、平成22年度の市政運営に臨みます私の所信の一端と主要施策の概要につきまして申し述べさせていただきましたが、厳しい社会経済環境の中にあっても、着実かつ継続的に行政運営を進めていくことが求められております。
 また、本市の人口構成は全国平均と比べて団塊の世代の割合が高く、今後急激に高齢化が進むことが予想されており、支える世代である生産年齢人口と支えられる世代である年少人口および老年人口の比率、いわゆる従属人口指数が急激に上昇していくことが確実であるため、子どもや孫の世代に負担を先送りせず、将来を見据えたまちづくりを行う必要がありますことから、長期的な展望に立ち、健全財政の維持に努めることが、市民の皆さんからご信託を得た私の使命であることを肝に銘じ、未来に輝く「ふるさと宇治」の今と未来に対して、市の役割をしっかりと果たし、「もっと輝く『宇治』へ確かな歩み、さらなる飛躍」の実現に全力を傾注いたす所存でございますので、議員各位の一層のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

                             宇治市長  久保田 勇

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