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平成21年度 施政方針

[2009年4月1日]

平成21年度宇治市長施政方針を掲載しています。

平成21年度 施政方針

宇治市長 久保田

 本日、平成21年3月宇治市議会定例会を招集させていただきましたところ議員各位におかれましては、ご多忙のなかにもかかわりませずご参集を賜り、厚くお礼を申し上げます。

 平成21年度予算案をはじめ諸議案をご提案申し上げ、ご審議をお願いするにあたりまして、市政運営に臨みます私の所信を述べさせていただき、議員各位のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

 私は、昨年12月の市長選挙におきまして幅広い市民の皆様のご支援とご信託を賜り、第16代宇治市長に就任させていただきました。ここに四度市政を担当させていただくことになりましたことに深く感謝とお礼を申し上げる次第でございます。
 私は、これまでの12年間の実績をもとに、初心を忘れることなく、『もっと輝く「宇治」へ確かな歩み、さらなる飛躍』を市政推進の柱としながら、先の市長選挙でのマニフェストにおきまして掲げさせていただきました、『京都府と協調し、住み良さが実感できる21世紀の「ふるさと宇治」の創造』、『地方分権の推進と市民自治の確立で、心が通い合う地域社会づくり』、『市民の創意に基づき、聖域なしに「行政のムダ」を改革』の三つの基本姿勢と『心と心が通い合う街づくり』、『健康と生きがいを育む街づくり』、『みどり豊かな住みよい街づくり』、『地域産業の振興で、未来に飛躍する街づくり』、『市民の知恵を生かす都市経営の発想による街づくり』の五つの基本政策、さらにその実現を図るための具体的かつ重点施策でございます17施策44項目の実現に向けまして、全力を尽くしてまいりたいと考えているところでございます。

 さて、アメリカに端を発した金融危機は、100年に一度と言われる危機に陥っており、日本経済にも大きな影響を与えております。日本経済は、生産と輸出が過去最大の落ち込みを記録するなど加速度的に悪化してきており、内閣府の月例経済報告では、日本経済の基調判断は月を重ねるごとに下方修正されており、本年1月ついに「景気は急速に悪化している」と判断されるに至っております。
 このため、本市におきましても市民生活や市内の企業への深刻な影響が懸念されているところでもあり、引き続き、景気の悪化が深刻化・長期化することも予想されますことから、市政運営にあたりましての主要な財源である市税収入につきましても大幅な落ち込みが見込まれ、本市の財政に与える大きな影響を懸念せざるを得ない状況にあります。
 また、本市の財政状況でございますが、平成19年度決算における経常収支比率は92.6%となるなど、財政構造は確実に硬直化が進行しているという現状にございます。そのような中、社会保障関係経費などが、年々、増加をしているという実態からいたしますと、本市の財政を取り巻く環境は、極めて厳しい状況にあると言わざるを得ません。
 一方、少子高齢社会の一層の進展、環境問題の深刻化、情報技術や交通手段の飛躍的な発展等に加え、いわゆる団塊の世代の大量退職期に入り、社会環境は大きくかつ急激に変化し、それに伴いまして行政需要がますます多様化、複雑化するなかで、行政の果たすべき役割はこれまで以上に重要なものとなってきております。
 このような状況のなかにあって、市民の皆様のご信託に応え、「もっと暮らしやすい」、「もっと市民が誇れる」まちづくりを実現していくため、第4次総合計画の総仕上げといたしまして、平成20年度から22年度の3カ年を計画期間とする第3次実施計画の第1回見直しを行ったところでございます。
 平成21年度予算案は、本市の将来を見据えるなかで、第4次総合計画に掲げた都市像実現のための五つの主柱に沿い、重要施策の展開を図るとともに、魅力あるまちづくりを積極的に進めるため、「安全・安心なまちづくりの推進」、「子どもが健やかに学び育つまちづくりの推進」、「地球環境問題への取り組みの推進」、「社会資本の再整備の推進」の4項目を重点項目として位置づけ、全体のバランスを考慮しながら、優先度にあわせた予算配分に配意したところであり、限られた財源を十分に生かしながら、諸課題の解決と市民要望に応えていく諸施策を実施してまいる所存でございます。
 なお、日本経済の景気の急激な悪化により、本市においても市民生活や市内の企業などに深刻な影響が懸念されておりますことから、先般12月定例会におきまして、緊急経済対策に関連する補正予算をご提案申し上げ、ご可決いただいたところでございますが、さらに平成21年度予算案におきましても、引き続き地域経済の活性化や就業機会の創出、生活支援対策な
ど、切れ目のない緊急経済対策を重点的かつ迅速に実施してまいりたいと考えております。
 ご提案申し上げております平成21年度予算案につきましては、非常に厳しい財政状況にあっても市民の皆様の暮らしや雇用及び地域産業を守るため、あらゆる工夫を重ねるなかで、前年比約3.7%増の積極予算を組ませていただいたものでございます。

 さて、改めまして平成20年度を振り返ってみますと、まず、「源氏物語千年紀の取り組み」が挙げられます。
 源氏物語のまちづくりを推進している本市にとりまして、この千年紀を契機として、日本全国はもとより世界に向け、宇治の名声を高めるとともに市民文化のさらなる創造・発展と観光の振興を図ってまいる絶好の機会として様々な取り組みを展開してまいりました。
 第一に本市をはじめ、京都府、京都市、京都商工会議所で構成する源氏物語千年紀委員会主催事業として、昨年11月1日、天皇・皇后両陛下のご臨席を賜った記念式典や本市を会場とした源氏物語国際フォーラムなどの開催をはじめ、源氏関連事業は国内はもちろん海外でも開催され、その数は、委員会の調べだけでも約1200件にも及んでおります。
 また、本市独自の取り組みといたしまして、源氏物語ミュージアムのフレッシュアップ事業をはじめ、植物公園や中央図書館、文化センター等を会場に源氏物語にちなむ企画展の開催など14事業を実施いたしますとともに、市民の皆様の手による源氏物語千年紀事業として、市民公募事業による11事業に対しまして支援を行い、現在10事業がいずれも成功裏に終了いたしております。
 また、「源氏物語のまち宇治」を積極的に国内外に情報発信するため、関西国際空港のインフォメーションボードでの映像配信をはじめ、京都市バスのラッピング及びユビキタス・ネットワーク技術を活用した「ユニバーサルデザインによる生活環境づくり事業」の実証実験などを実施しますとともに、源氏物語ミュージアムのホームページにおきましても、現在の3カ国語対応にフランス語を加え4カ国語対応とすべく改善に取り組んでまいりました。
 その効果は、源氏物語ミュージアムの来館者数の大幅な増加として数字にもはっきりと表れております。源氏物語ミュージアムでは、9月3日のリニューアルオープン以来12月までの4カ月間で、10万人を超える来館者がございました。これは平成18年度一年間の来館者総数を大きく超えるものであり、平成20年の1年間でも20万人を超え、開館以来の最高記録を達成いたしました。また、本市の観光入り込み客数も500万人を超えるのは確実だと思われます。
 こうした成果は、観光振興の面だけに留まらず、市民の皆様との協働による公募事業の実施を通じまして、市民文化の向上・発展に寄与するとともに「源氏物語のまちづくり」にも新たな歴史を刻むことができたのではないかと考えております。

 次に、教育施策につきましては、小中一貫教育を考え方の中核に据えた教育システムの再構築や学校規模等の適正化を図る「宇治市小中一貫教育と学校規模等適正化の方向~NEXUSプラン~」の第一次実施方針を昨年2月にお示しし、これに基づき平成24年度の開校を目指した(仮称)第一小中一貫校の基本構想を策定し、現在、基本設計に取り組んでおります。同時に、市内のすべての小・中学校での小中一貫教育を見通した連携教育の推進とともに、宇治小学校及び広野中学校区の小・中学校3校によります小中一貫教育の研究も進められており、平成24年度の小中一貫教育全面実施に向けてハード、ソフトの両面で着実な準備を進めているところでございます。
 また、平成17年度より着手いたしました大久保小学校改築事業の仕上げの年として、グラウンド整備工事、プール改築工事、造園工事等を実施し、本年度末には全面改築を終える予定でございます。
 さらに、平成18年度に策定いたしました学校施設の耐震化方針に基づき、小学校3校、中学校1校の耐震補強工事を実施したところであります。加えて、大地震で倒壊等の危険性の高い校舎等の耐震化は急務でありますことから、国庫補助率の嵩上げも活用する中で、計画期間内での前倒し実施を図ることとしたところでございます。
 また、今後10年間の整備目標を定めた第2次学校施設整備計画に基づき、小・中学校の学習環境の改善のため、学校図書館の空調機の設置に向けて実施設計に取り組んでいるところでございます。
 一方、学校給食調理業務の民間委託化を積極的に推進し、平成20年度から新たに3校で委託を実施することにより、委託校は合計10校となったところでございます。
 さらに、生涯スポーツの普及の一環としてグラウンド・ゴルフ場建設工事の着工や、全日本中学ボウリング選手権大会を本市で引き続き開催いたしました。

 人権施策につきましては、「宇治市人権教育・啓発推進計画」を基本的指針といたしまして、依然として課題が残っている同和問題や社会問題化し緊急性を増すDV被害者対策など、さまざまな人権問題の解決や男女共同参画社会の実現に向けました取り組みを展開いたしますとともに、山城地区の15市町村と民間団体・企業によりまして「山城人権ネットワーク推進協議会」を設立し、「人権尊重理念の普及」と「さまざまな人権問題の解決」に向けました広域連携、市民連携の取り組みを推進してきたところでございます。
 高齢者福祉につきましては、今後の超高齢社会を見据えながら、介護保険事業をめぐる新たな課題に的確に対応し、介護保険制度をより円滑に持続、運営していく必要があり、また、多様化する高齢者のライフスタイルに合わせ、高齢者がいつまでも健康で心豊かに自立した生活を送ることができ、地域の活力を高めることにつながるようなまちの実現を目指していく必要がございますことから、「宇治市高齢者保健福祉計画及び第4期介護保険事業計画」の策定に取り組むとともに、介護予防事業をはじめとする各種高齢者保健福祉施策や介護サービスの基盤整備などに努めてまいりました。
 また、平成20年4月に施行されました後期高齢者医療制度につきましては、京都府後期高齢者医療広域連合と連携し、老人保健制度からの円滑な移行に向けて取り組んでいるところでございます。

 子育て支援につきましては、保育所の待機児童対策として、平成17年度より3カ所の保育所分園整備に取り組みましたが、平成20年度におきましても、民間保育園での施設増築により70名の定員増に取り組んでいるところでございます。
 公立保育所の施設整備につきましては、平成19年6月に公表いたしました「公立保育所の整備について」を踏まえ、耐震対策等を計画的に実施いたしますとともに、民間保育園におきましても耐震診断を早期に実施していただけるよう支援に努めているところでございます。
 また、保育所の民営化につきましては、平成20年6月に策定した「保育所民営化第2次実施計画」に基づき、平成23年4月の槇島地域での民間保育園の開園に向けまして取り組んでいるところでございます。
 育成学級につきましては、御蔵山育成学級の施設を新設し、待機児童の解消に努めたところでございます。
 この他、家庭で子育て中の保護者の支援といたしまして、親子で気軽に相談や交流ができる市内2カ所目となる「つどいの広場」を広野地域に新たに開設するなど、市民の皆様の参加・協力のもとで、きめ細かく多様な子育て支援施策を展開してまいりました。

 障害者福祉につきましては、障害者が自立した日常生活や社会生活を営むことができる地域社会の実現を目指し、「障害者自立支援法」が施行されましたが、この間、利用者負担や施設運営の問題につきまして、国や府の支援策に加え、本市独自の支援制度を創設して、利用者負担の軽減や施設支援に取り組んでまいりました。
 また、平成20年度末に向け、「第2期障害福祉計画」を策定中であり、「障害者福祉基本計画」の目標実現を目指し、障害者福祉施策の推進に取り組んでいるところでございます。

 安全・安心のまちづくりにつきましては、「宇治市防犯推進計画」に基づき、地域と連携するための推進会議を設置するとともに、「市民安全・安心推進旬間」での取り組みや、地域の防犯活動に対する補助を行うなど防犯対策の推進や、地域の防犯活動の支援に努めてまいりました。
 また、平成20年4月には、六地蔵地域の安全・安心の新たな拠点として、市内で9番目となる六地蔵交番が開所され、さらに、広野地域への交番新設につきましても用地の確保に向け、検討を行なっているところでございます。

 都市基盤の整備につきましては、宇治小倉停車場線から十一外線までの宇治槇島線の延伸に取り組み、昨年11月には宇治44号線までの暫定供用を行うとともに、槇島地区道路整備計画に基づく目川南北線の整備等を図ってまいりました。
 公共下水道につきましては、「下水道整備計画」に基づき着実にその整備を推進し、平成20年度事業完了時点で普及率74.6%を見込んでいるところでございます。
 景観形成に関しましては、「宇治市まちづくり・景観条例」を制定し、段階的に施行してまいりました。
 また、都市計画道路網の見直しでは、廃止に向けての基本方針や廃止路線の検討に取り組んでまいりました。
 さらに、宇治川太閤堤の発見を契機といたしまして、観光宇治の活性化を目指した拠点づくりとして、「秀吉と茶の湯」をテーマに「宇治茶と歴史・文化の香るまちづくり構想」の策定に取り組んでいるところでございます。

 環境施策につきましては、「宇治市環境保全計画」に基づいた環境保全に資する施策の推進とともに、「宇治市地球温暖化対策地域推進計画」及び「宇治市地球温暖化対策実行計画第2期計画」に基づいて、温室効果ガスの削減目標の達成に向けた具体的な取り組みを行い、古紙回収事業の全市的な拡大や分別収集に積極的に取り組み、可燃ごみの排出量の減少に努めてまいりました。
 なお、可燃ごみの収集運搬体制について、「今後の清掃事業について―可燃ごみの収集運搬業務の民間委託に向けて―」に基づき、平成20年度に1台分の民間委託を実施いたしました。
 産業振興につきましては、京都リサーチパークと連携を図りながら、宇治市産業振興センターにおきまして、市内のものづくり系企業を対象とした宇治ベンチャー企業育成工場セミナーを開催するとともに、京都府及び「京都産業21」との連携により、京都府南部の中小企業支援事業の開催拠点として活用を図るなど、地域産業の振興に努めてまいりました。
 また、中小企業への支援策といたしましては、宇治市中小企業低利融資制度や国、京都府などの融資に対する保証料補給や利子補給をはじめ、さまざまな中小企業振興対策を実施するとともに、地域経済の活性化及び雇用の確保に向けまして、「宇治市企業立地促進条例」による助成を行ってまいりました。

 行政改革につきましては、平成19年度までが計画期間となっておりました「第4次行政改革大綱及び実施計画」の総括を行うとともに、第4次行政改革からの継続課題及び新たな課題に対応するため、宇治市行政改革審議会答申を踏まえ策定いたしました「第5次行政改革大綱及び実施計画」に基づき、引き続き行政改革の推進に取り組むこととしたところでございます。
 特に、本市における人事給与制度の改革につきましては、先の選挙において最重要課題として訴えてまいりましたが、改革を進める一つの方策として労使交渉の透明性を高めていく必要があると考えており、議員の皆様方、また、報道機関を対象として、労使交渉を公開することを職員労働組合にすでに申し入れを行い、協議を行っているところでございます。1日も早く交渉の公開を実現し、私の考え、職員労働組合の考えを広く市民の皆様にも知っていただけるようにいたします。
 また、職員給与や休暇制度の見直しにつきましては、人事給与制度検討委員会からご指摘をいただいた課題32項目のうち、18項目につきましてはすでに着手、あるいは決着をしたところでございます。しかしながら、議会から厳しくご指摘をいただいております地域手当の見直しにつきましては、今議会において追加議案として提出させていただけるよう最大限の努力をいたしているところであり、併せまして特殊勤務手当や休暇制度につきましても、見直しに向け基本的な考え方や具体的な見直しについて、職員労働組合と協議を行っているところでございます。
 こうしてこの一年を振り返ってみますと、多様化する行政課題に対し的確な行政施策を積極的に推進いたしてまいりました結果、市民生活の向上、都市基盤並びに教育・福祉の充実等に向けて大きく前進をしたと確信いたす次第でございます。これも議員各位並びに市民の皆様の力強いご支援・ご協力の賜ものと心から感謝を申し上げます。

 

 それでは、平成21年度の主要な施策につきまして、ご説明申し上げたいと存じます。
 まず、全ての部局に関連します、本市のまちづくりの指針となります宇治市第5次総合計画の策定についてでございます。
21世紀に入り、我が国においては、人口減少社会の本格的な到来や超高齢社会の進行、価値観の多様化・高度化、国際化・高度情報化の進展など、かつてない規模と速さで激しく変化してきております。
 こうした社会状況のなかにあって、基礎自治体である市町村には、地方分権時代にふさわしい自主的・自立的な個性あるまちづくりが求められております。
 本市におきましては、現在、平成22年を目標年次とした第4次総合計画に基づき、「みどりゆたかな住みたい、住んでよかった都市」の基本理念の実現を目指し、諸施策を展開しているところでございますが、計画期間が平成22年までとなっております。そこで今日の時代の変化や厳しい行財政環境に適切に対応する中で、市民の皆様が真の豊かさを実感出来る宇治市を築きあげるため、平成21年度、22年度の2カ年をかけまして第5次総合計画を策定してまいる予定でございます。
 第5次総合計画は、これまでの成果を受け継ぎながら、さらに市民参加の機会を拡大し、市民参画・市民協働のもとで、計画策定を行ってまいりたいと考えており、21年度に所要の予算を計上させていただいているところでございます。

 それでは、続きまして、五つの基本政策に基づき、具体的な事業を順次ご説明申し上げます。
 一つには『心と心が通い合う街づくり』でございます。
 まず、教育施策につきましては、少子高齢化、国際化、高度情報化が進展するなか、教育全体も大きな転換期にあり、さまざまな改革が進められております。とりわけ学校教育においては、主体的・創造的な教育の展開並びに学校の自主性・自律性の確立が求められております。
 子どもたちにとって安全・安心で魅力ある学校、開かれた特色ある学校づくりを推進し、生涯学習の振興とあわせて教育先進都市を目指すに相応しい諸条件の整備に努めてまいります。
 なかでも、義務教育9年間を見通し小・中学校の教員の協働によるきめ細かで系統的・継続的な教育システムである小中一貫教育を平成24年度に全小・中学校で実施をいたしますため、その諸条件の整備に努めてまいります。とりわけそのパイロット校的役割を果たします(仮称)第一小中一貫校の整備に向け、実施設計に取り組んでまいります。
 また、学校施設整備につきましては、良好な教育環境の確保と施設の維持・保全を図るため、校内ライフラインの改修やトイレの抜本的な改修などを柱とした「第2次学校施設整備計画」に基づき、引き続き取り組んでまいります。
 さらに、校舎の耐震補強による環境変化、学力充実を図るための夏休みなどの各学校における学習支援の取組等を総合的に考え、すべての幼稚園、小・中学校の普通教室、特別教室に空調機を設置するため実施設計業務に取り組んでまいります。
 学校施設の耐震化につきましては、平成18年度に策定いたしました学校施設の耐震化方針に基づき、耐震補強工事に取り組んでまいりますとともに、大地震で倒壊等の危険性の高い校舎等については、早期の対応を図るため、平成21年度、22年度に耐震補強工事を終える予定でございます。
 さらに、平成19年度に学校図書館司書を2名から5名体制に拡充配置いたしましたが、さらなる学校図書の充実に向け、引き続き学校図書購入や学校図書館ボランティアの養成に努めてまいりますとともに、読書環境のより一層の充実を図るため、小・中学校の学校図書館に空調機を設置してまいります。
 また、小学校のコンピュータを更新し、情報教育の環境整備に努めてまいります。
 特別支援教育への対応といたしましては、障害のある児童・生徒一人ひとりの教育的ニーズに応じた教育支援を行うため、「いきいき学級支援員」を引き続きすべての小・中学校に配置してまいります。
 また、いじめ、暴力等の問題行動や不登校児童・生徒が依然として多い現状を踏まえ、「適応指導教室」の運営、「心と学びのパートナー」の派遣などを実施し、児童・生徒が心のゆとりを持てる環境づくりに努めてまいります。
 なお、新たな学校給食調理業務の民間委託を大開小学校において実施してまいります。
 幼稚園につきましては、市立幼稚園の園児数の定員割れや施設の老朽化・耐震化への対応が課題となっており、さらに、認定子ども園が法制化されるなど幼稚園を取り巻く環境が変化してきておりますことから、保育所との連携も含めた今後の就学前教育のあり方につきまして、引き続き検討を行ってまいります。
 次に、生涯学習及び市民文化の向上・発展につきましては、各種市民講座などの開催や学習情報の発信などに引き続き取り組み、市民の皆様の学習機会の拡充を図り、市民文化の創造・発展と地域社会の活性化を推進してまいります。
 その一つとして、まずグラウンド・ゴルフ場の建設工事を進めますとともに、引き続き全日本中学ボウリング選手権大会を開催し、本市のPRに取り組んでまいります。
 また、いわゆる「歴史まちづくり法」による地域の活性化を目指し、その第一段階となる市内文化遺産の総合把握を行ってまいります。 
 19回目を数える紫式部文学賞・紫式部市民文化賞やスタンプラリー、宇治田楽まつりを中心とする「源氏ろまん2009」におきましては内容をさらに充実し、市民参加ができる本市独自の事業として取り組んでまいります。
 また、各種文化活動団体との連携を図りながら市民文化の向上に努めますとともに、その拠点施設であります文化センターにつきましては、「再整備計画」に基づき、引き続き整備を図ってまいります。

 次に人権施策につきましては、近年、人権に対する市民意識の高まりから、同和問題はもとより、女性やこども、高齢者、障害のある人、外国人などのさまざまな人権問題の解決に向けた取り組みを推進していくことが求められております。
 市民の皆様一人ひとりの尊厳と人権が尊重される社会を実現するために、「宇治市人権教育・啓発推進計画」を基本的指針といたしまして、さまざまな人権問題の解決に向けました啓発活動をはじめ、コミュニティワークうじ館及びこはた館における福祉の向上や人権啓発の取り組みを推進してまいりますとともに、人権教育・啓発をより効果的に推進するため、「山城人権ネットワーク推進協議会」などを通じまして、広域連携・市民連携に努めてまいります。
 男女共同参画施策につきましては、「宇治市男女生き生きまちづくり条例」に基づき策定いたしました「第2次UJIあさぎりプラン」に沿って、男女共同参画支援センターを拠点に、市民活動への積極的な支援を行い、幅広い市民の皆様の参画を得ながら、男女共同参画社会の実現を目指す施策の総合的な推進を図ってまいります。

 二つには、『健康と生きがいを育む街づくり』でございます。
 少子高齢化の急速な進展や家族形態の変化、また昨年来の経済・雇用状況の悪化などにより、地域での暮らしを取りまく環境も大きく変貌するなか、誰もが安心して住みなれた地域社会で暮らしていけるよう、「宇治市地域福祉計画」に基づき、市民の皆様の参加と協力のもとに、地域福祉の推進に取り組んでまいります。
 子育て支援につきましては、「宇治市児童育成計画・後期計画」を総合的かつ着実に推進することを基本に据え、児童虐待の予防や家庭で子育てされる保護者の孤立化を防ぎ、楽しく子育てできる環境を創出していくため、地域子育て支援センターやつどいの広場事業、ファミリーサポートセンター事業、病児・病後児保育事業などに引き続き取り組んでまいります。
 また、平成21年度は、「宇治市次世代育成支援対策行動計画」の見直しを行うこととしておりますことから、「宇治市児童育成計画・後期計画」及び「宇治市母子保健計画」につきましても同時に見直しを行ってまいります。
 さらに、本市の喫緊の課題と位置づけております保育所の待機児童対策につきましても、この見直しの中で潜在的なニーズも的確に把握し、対応策を検討することといたしておりますが、これらの作業と並行いたしまして、平成21年度におきましても、新たに東宇治地域におきまして保育所分園1カ所を設置し、定員増に取り組んでまいります。
 なお、槙島保育所の民営化につきましては、新たな保育所用地の造成工事を行いますとともに、移管先法人の選考、決定を行い、施設整備に向けた協議を行ってまいります。
 このほか、保育料につきましては、子育て支援の一環として、第3子の保育料を無料にいたします。一方で、保育料の滞納対策につきましては、負担の公平性を確保するためにも、引き続き徴収強化に取り組んでまいる所存でございます。
 また、育成学級を開設していない笠取第二小学校における対策として、保護者が中心となって、夏休みなど三季休暇期間に開設される児童クラブの運営に対する助成にも取り組んでまいります。

 保健予防施策につきましては、妊婦健康診査の助成事業につきまして、現行の年5回から14回に拡大実施いたしますとともに、乳幼児に対する各種健康診査や予防接種、保健相談・指導などを実施するほか、「宇治市健康づくり推進プラン」に基づいて、市民の皆様の健康保持・増進を支援し、疾病予防対策を推進してまいります。
 また、市民の皆様が生涯にわたって生き生きと暮らすことができるように、食育を総合的かつ計画的に推進する指針として「宇治市食育推進計画」を策定してまいります。
 さらに、発達障害者支援法の趣旨に基づき、障害の早期発見・早期対応に努めてまいりますほか、感染症につきましては、発生・蔓延の予防に向け、京都府と連携を図ってまいります。
 また、「高齢者の医療の確保に関する法律」の制定により、平成20年度から「特定健康診査及び特定保健指導」がスタートいたしましたが、本市におきましては、40歳から74歳までの国民健康保険加入者を対象に引き続き実施してまいります。
 また、がん検診や65歳以上の生活機能評価事業及び75歳以上の後期高齢者の健診につきましても、引き続き取り組んでまいります。

 次に、高齢者施策といたしましては、地域における包括的な支援体制づくりを目指し、6カ所の地域包括支援センター及び2カ所の地域包括支援センター支所におきまして、高齢者の相談に総合的に対応するとともに、包括的・継続的なケアマネジメントを行ってまいります。
 また、介護予防事業として、運動機能の向上や認知症予防などを主体としたさまざまな教室を開催してまいりますとともに、認知症の方やご家族が地域で安心して暮らせるまちづくりをめざし、認知症あんしんサポーターの養成や家族支援事業などを進めてまいります。
 介護保険におきましては、平成21年度からスタートいたします「高齢者保健福祉計画・第4期介護保険事業計画」に基づき、高齢化の進展に対応した施策を推進してまいります。
 さらに、在宅で介護を行える環境づくりに重点をおいた在宅サービスや施設サービスの充実のほか、介護相談員の派遣などサービスの質の向上に努めてまいりますとともに、平成23年度末に介護療養型医療施設が廃止されることをふまえ、適切な施設サービスが提供されるよう基盤整備を進め、地域密着型サービス施設につきましても国の交付金を活用しながら引き続き整備に取り組んでまいります。
 そのほか、さまざまな社会活動への高齢者の参加や自主的な活動に対する支援や生きがい対策事業及び権利擁護事業を推進してまいります。

 障害者福祉につきましては、「障害者自立支援法」のもとで、障害者が自立した日常生活や社会生活を営むことができる地域社会の実現を目指し、平成20年度に策定いたします「第2期障害福祉計画」に基づき、各種施策の展開を図ってまいります。
 特に、利用者の負担軽減や施設への支援につきましては、国が行います制度の見直しを踏まえまして、京都府との連携を図りながら進めることといたしておりますが、国、府において、平成21年度も引き続き軽減措置等がとられますところから、本市独自の各種支援制度につきましても継続して実施することとし、安定的なサービス利用と施設運営への支援に努めてまいります。

 三つには『みどり豊かな住みよい街づくり』でございます。
 全国各地では、未だに災害、事故、犯罪等により、多くの尊い命が奪われるという痛ましい事象が発生しております。そこで、防犯対策につきましては、「宇治市防犯推進計画」に基づき、市民、関係機関、事業所、学校と行政が相互に連携して、安全で安心なまちづくりを総合的に推進するほか、「市民安全・安心推進旬間」での重点的な取り組みや、地域における継続的な防犯活動に対する支援を実施してまいります。また、こうした防犯活動の推進と各小学校区を中心とする地域の防犯推進組織の連携を図るため、「安全・安心まちづくり推進会議」での取り組みを推進し、地域防犯対策に努めてまいります。
 また、近年、全国各地で起こる局地的な集中豪雨や地震により、多くの方が被害に遭われております。加えまして、南海・東南海地震が今世紀前半に発生する可能性が高まっておりますことから、災害から市民の皆様の生命や生活を守るため、防災体制の強化など防災施策の充実を一層推進してまいります。
 そのためにまず、災害に対する地域の防災力を高めることを目指し、自主防災組織の育成や「自主防災マニュアル」づくりの全市域への拡大に向け、引き続き取り組んでまいりますとともに、地域における「防災講演会」を開催してまいります。
 さらに、地域防災計画、地域防災無線のデジタル化の整備に努めますとともに、「災害時要援護者避難支援計画」の策定を引き続き進めてまいります。
 また、国において「淀川水系河川整備計画」の策定が進められておりますが、堤防補強は勿論のこと、天ヶ瀬ダム再開発、大戸川ダムの整備と合わせまして、宇治川において毎秒1,500立方メートルの流下能力を確保するための塔の島地区の河道掘削などの対策は、大規模災害を防ぎ、市民の皆様が安心して暮らすことができるまちづくりの観点から、本市にとりまして治水対策上不可欠の事業であるとの考え方のもと、これまでも国・府に対して早期の事業実施を求めてまいりました。
 しかしながら、昨年11月の「四府県知事合意」において、大戸川ダムについては一定の治水効果があることを認めながら「河川整備計画に位置づける必要は無い」とされ、京都府もこの合意に沿った知事意見を提出されようとしております。このことは市域の治水の重要性を真摯に考える流域市町の意見を軽視するものであり、極めて遺憾に思っております。
 本市といたしましては、大戸川ダムは天ヶ瀬ダムを安全に運用するためには不可欠な施設であるものと考えておりまして、今後もその他の治水対策とともに、速やかに計画に位置づけられ、早期に事業を完了されますよう、同じ思いを持つ流域市町村とも連携を図りながら強く要望してまいります。
 また、瀬田川洗堰の全閉操作を撤廃するかどうかという点につきましては、堤防補強や天ヶ瀬ダム再開発、更には大戸川ダムなどの整備を行った後、はじめて議論されるべき問題であると考えておりまして、現時点の治水施設の整備状況を踏まえますとこの議論は時期尚早と言わざるを得ず、今後も操作規則に基づいて全閉を含めた適切な操作がされますよう強く求めてまいります。

 次に消防・救急体制につきましては、平成18年6月から条例施行しました住宅用火災警報器の全戸設置に向けた普及促進を図りますとともに、貴重な文化財等を火災などの災害から守るため、文化財施設周辺の皆様で組織されます「宇治市文化財まもり隊」の拡充に努めてまいります。
 また、今日急増する「携帯電話・IP電話」からの119番通報に対応すべく、緊急通報位置情報システムを導入し、通報から出動までの時間短縮を図り、災害の被害軽減と救命率向上に努めてまいります。
 さらには、今日の救急需要に対応するため、救急救命士の増員をはじめ、薬剤投与・気管挿管等の研修を計画的に実施し、人材育成に努めてまいりますとともに、中消防署に高規格救急車を更新整備するなど、より高度な救急サービスの提供を図ってまいります。
 消防体制につきましては、東消防署の体制強化を図るとともに、京都府から示される予定の「京都府消防体制の整備推進計画」に基づき、広域化を含めた今後の消防体制のあり方、指令センターの共同設置・共同運用について検討し、消防救急無線のデジタル化の共同整備等、災害対応力の強化に努めてまいります。
 地域の防火・防災には、地域に密着した即時の対応力と動員力を持つ消防団員の確保が大変重要でありますことから、本年1月に設置されました宇治市消防団活性化検討委員会での検討結果を踏まえ、笠取婦人防火クラブを発展的にあさぎり分団に編入させるなど、魅力ある消防団の環境づくりに取り組んでまいります。

 また、災害に強いまちづくりの一環として策定いたしました「宇治市建築物耐震改修促進計画」の市民の皆様への周知・啓発を図るとともに、耐震化への支援策として、耐震診断及び木造住宅の耐震改修に対する助成制度を創設し、建築物の耐震化の促進に取り組んでまいります。
 また、建築基準法に基づき、特定行政庁として指定道路に関する的確な情報を市民の皆様などへ提供するため、指定道路の台帳整備に取り組んでまいります。

 雨水対策といたしましては、宇治川左岸の雨水基本計画に基づき、平成19年度から取り組みました井川排水機場の改築・更新事業を引き続き推進してまいりますとともに、新宇治淀線整備事業に合わせまして、準用河川名木川の疎通能力の向上を目的とした改修にも取り組んでまいります。
 さらに、浸水防除対策として、小倉5号水路の計画的な整備を推進するとともに、西宇治中学校・伊勢田小学校の雨水流出抑制対策にも取り組み、降雨による浸水被害の未然防止と安全で災害に強いまちづくりを目指してまいります。
 また、巨椋池干拓地内の排水対策といたしましては、本市及び京都市、久御山町で構成する「巨椋池排水機場管理協議会」におきまして、引き続き適正な施設管理を行いますとともに、幹線排水路整備を目的とした巨椋池国営附帯府営農地防災事業の推進に努めてまいります。

 次に道路網の整備につきましては、市内の交通渋滞の解消策として、新宇治淀線の事業進捗と交差点改良が一層図られますよう、本市といたしましても京都府と協調しながら最大限の努力をいたしますとともに、「大久保駅周辺地区整備構想」に基づき、当面の取り組みとして位置づけられました、近鉄大久保駅前広場整備に取り組んでまいりますほか、大久保町21号線及び97号線の歩道のバリアフリー化を推進してまいります。
 また、幹線道路の一つとして築造を進めてまいりました宇治槇島線につきましては、平成22年度の完成を目指し、引き続き十一外線までの延伸に向け、用地取得及び工事を推進するとともに、宇治五ヶ庄線の京都大学宇治キャンパス前の道路整備にも取り組んでまいります。
 さらに、京都府の井川改修にあわせまして、京都府との連携を一層図るなかで、平成23年度の完成を目途に遊田橋の架け替え事業を促進してまいります。
 歩行者等の安全対策といたしましては、宇治槇島線が接続いたします十一外線の歩道拡幅整備や西小倉地域の課題となっております近鉄向島5号踏切の歩道拡幅及び神楽田南浦線の歩道拡幅に向けて取り組んでまいりますとともに、京阪国道踏切の拡幅整備や宇治白川線の白川峠付近及び西田熊小路線の歩道整備等を実施してまいります。
 また、「交通バリアフリー基本構想」に基づき、公共交通事業者等と調整を図りつつ、大久保地区バリアフリー整備としてJR新田駅のバリアフリー化や宇治地区バリアフリー道路整備にも取り組んでまいります。
 昨年度に制定いたしました、いわゆる「宇治市まちづくり・景観条例」につきましては、段階的に施行してきておりますが、「まちづくり」への市民参加をより一層推進していくための支援策として、出前講座やセミナーの開催等に積極的に取り組みますとともに、景観の形成では、景観計画重点区域を宇治地区に引き続き、白川地区にも拡大するための調査・検討を行ってまいります。
 さらに、開発事業に関しましては、本年4月1日から従前の開発指導要綱を本条例に移行するとともに、開発事業の構想段階から近隣住民へ周知するなど、市民、事業者、行政の三者が協働して、地域の特性や市民ニーズに対応したきめ細やかな「まちづくり」を進めてまいります。
 都市計画道路網の見直しにつきましては、近年の社会情勢の大きな変化や今後の少子化による人口減少が迫る中で、必要性・実現性を引き続き検証し、都市計画道路の一部廃止などの見直しに取り組んでまいります。
 また、公園整備につきましては、憩いの場、遊びの場として子どもから高齢者まで幅広く利用されている児童公園等におきまして、「都市公園バリアフリー緊急支援事業」を活用し、順次バリアフリー化を進めてまいりますとともに、黄檗公園におきまして、地域の防災拠点として再整備するため、黄檗体育館の耐震診断を実施してまいります。
 さらに、植物公園におきましては、市民の皆様から好評を博しております「源氏ゆめほたる事業」をはじめ、各種の取り組みを通じまして、市民の皆様に親しまれる公園の運営に努めてまいります。

 環境問題につきましては、深刻な状況を呈しております地球規模の環境問題への対応が急務であり、「低炭素社会」と「循環型社会」の構築を基本とした、重層的な施策展開が強く求められております。
 このため、「京都府地球温暖化対策条例」に掲げられた本市としての役割を積極的に果たしますとともに、本市域の温暖化対策として「宇治市地球温暖化対策地域推進計画」に基づき、市民・事業者・行政の三者協働を前提として組織する「(仮称)地球温暖化対策推進パートナーシップ会議」の取り組みを中心にして、啓発活動を推進してまいりますほか、庁舎での太陽光発電の拡大、各家庭に対する自然エネルギー導入補助制度をはじめ、緑のカーテン事業や公共施設の緑化事業など温室効果ガス削減に向けた各種事業に取り組んでまいります。
 ごみ減量化・資源化対策につきましては、宇治市廃棄物減量等推進審議会で指定袋制の導入のあり方についてご審議をいただきますとともに、Reduce(リデュース)(発生抑制)、Reuse(リユース)(再使用)、Recycle(リサイクル)(再生利用)の3Rを推進いたします。
 さらに、より一層のごみの発生抑制と合わせ、分別収集を市民の皆様のご理解を得ながら推進し、資源の再使用・再生利用に取り組むなかで資源循環型社会の構築を図ってまいりますとともに、可燃ごみの収集運搬体制につきましては、平成20年度に1台分の民間委託を実施いたしましたが、平成21年度におきましても、さらに1台分の委託を行い、民間委託の拡大を進めてまいります。
 上水道事業につきましては、より安全・安心な水道水を安定的・継続的に供給するために、限られた財源の適正かつ効率的な活用を図り、宇治浄水場の中央監視計装設備更新工事など浄水・配水施設及び老朽管の更新、改良など施設の適正な管理に取り組みますとともに、水道施設の統合等を含めた抜本的な見直しを検討してまいります。また、更新に際しましては、耐震化等の防災対策を推し進め、ライフラインの要として、都市型災害に対する必要な備えを進めてまいります。

 公共下水道につきましては、普及率向上のため整備計画に基づき管渠建設を推進し、流入汚水量にあわせた東宇治浄化センターの施設の拡充や改築事業を計画的に進めてまいりますとともに、普及促進員制度の活用をはじめ、水洗便所改造資金融資あっせん制度などさまざまな手段・機会を活用いたしまして、より一層の水洗化率向上に向け、鋭意取り組みを推進してまいります。
 市営住宅の建替えにつきましては、「宇治市公共賃貸住宅総合再生計画」に基づき、引き続き黄檗市営住宅の建設工事に取り組み、住宅戸数の増加を図ってまいりますとともに、周辺地域も含めた住環境の改善に努めてまいります。
 また、高齢者の居住の安定確保を図るため、民間事業者による高齢者向け優良賃貸住宅の整備に要する費用や入居者への家賃に対する補助を行ってまいります。

 さらに、平成23年の地上デジタル放送への完全移行に向けまして、公共施設に起因する電波障害対策として、ケーブルテレビに切り替えることを基本といたしました改修工事を行いますとともに一部地域につきましても、補償範囲の確定のための電波追加調査を実施した上で改修工事に着手してまいります。
 また、公共施設のデジタル化対策につきましては、本庁舎やうじ安心館、小・中学校等を中心に工事設計を行ってまいります。

 四つには『地域産業の振興で、未来に飛躍する街づくり』でございます。
 昨年、サブプライムローン問題などの影響で、アメリカのリーマン・ブラザーズが、経営破たんしたことを発端に、世界の金融市場の危機が拡大し、我が国の景気も急速に悪化し、実体経済もたいへん深刻な状況になっていると考えております。
 景況感におきましても、第一次石油危機直後と並ぶ34年ぶりの悪化となり、個人消費の低下や製造業での減産及び雇用調整が拡大し、先行きの不透明感は一段と強まり、今後も、予測のつかない状況がしばらく続くものと考えられますことから、総合的な緊急経済対策に計画的に取り組んでまいる必要があると考えております。
 そのため、宇治市中小企業低利融資事業の融資利率を現行2.3%から1.8%に0.5%引き下げ、これにより現行の利子補給制度との組み合わせで、事実上2年間は無利子となり、さらに融資限度額のうち運転資金を現行1,500万円から2,000万円に500万円引き上げるなどの中小企業資金援助の臨時措置を継続実施してまいります。
 さらに、現在の厳しい雇用情勢に対応するため、本市の緊急雇用対策といたしまして、国の緊急雇用創出事業及びふるさと雇用再生特別交付金事業等に呼応して、学校・幼稚園・保育施設等に係る樹木剪定や環境整備などさまざまな事業を創意工夫するなかで1億2千万円を予算計上しているところでございます。今後もハローワークや京都府等の関係機関との緊密な連携により、更なる雇用対策の充実に努めてまいります。
 また、中小企業支援策として展示会出展支援や中小企業育成支援及び中小企業技術開発促進助成事業などを引き続き実施するなど、地域経済の活性化と雇用の場の拡大に努めてまいります。
 さらに、京都府の企業誘致支援策と連携して宇治市企業立地促進条例に基づく企業誘致を引き続き進めてまいりますとともに、宇治市産業振興センター及び宇治ベンチャー企業育成工場を活用いたしまして、既存企業への支援策の充実並びに将来の本市の産業を担うベンチャー企業の育成を推進してまいります。
 このほか、商店街や商工業団体を対象にした中小企業振興対策事業や商店街が取り組まれる空き店舗を活用した商店街活性化事業など、商工業の活性化事業につきましては、宇治商工会議所と連携を図り、地域経済の活性化を担う人材育成や活性化をリードする企業育成等の視点に立って事業改善に取り組み、商業活力再生支援事業も拡大して実施してまいります。

 農林業につきましては、生産基盤の整備、経営の安定化など、総合的な振興策の推進や、収益性の高い農産物栽培の促進、消費拡大対策などに取り組んでまいりますとともに、新たに農地・水・環境保全向上対策事業を導入し、良好な農地を保全するための地域の共同活動を支援してまいります。また本市の伝統産業の茶業につきましては、全国ブランドの「宇治茶」の名声と伝統を守り育てる支援施策や優良茶園の振興及び高品質茶の生産向上対策などを推進してまいります。
 このほか、地産地消を推進してまいりますため、引き続き学校給食での市内産米の利用を図ってまいりますとともに、「農林まつり」や植物公園での「あさぎり市」などで開催されている直売会を各種農業団体と連携しながら支援してまいります。

 観光振興につきましては、豊かな自然環境や文化的資産など数多くの観光資源に恵まれ、京阪神に近接するという本市の優れた立地条件を活用するとともに、21年度は特に、源氏物語千年紀の盛り上がりを一過性のものに終わらせるのではなく、恒常的な取り組みとする「ポスト源氏物語千年紀」の取り組みが重要であると考えております。
 そこで、具体的には、源氏物語千年紀委員会の記念式典において発表されました「古典の日」宣言に基づき、今後、記念式典の日を起点として、源氏物語をはじめとする古典に親しむことを目的に、11月1日を「古典の日」として定着させていくことが重要でありますことから、構成団体の一つである本市といたしましても、京都府、京都市、京都商工会議所などの関係団体との連携・協調のもと、11月1日を中心とした前後の期間に関連事業などを積極的に位置づけ推進してまいります。
 「古典の日」関連事業といたしましては、源氏物語ミュージアムにおいて収蔵しております寄託品の「大沢本源氏物語」の特別公開を今秋実施いたしますとともに、そのすばらしい文化的・学術的価値を全国に発信するためのシンポジウム等を開催するほか、引き続き、花火大会や京都宇治灯り絵巻への支援など、関連イベント等を実施してまいります。
 また、千年紀の盛り上がりを支えた多種多様な情報発信の成果を踏まえ、源氏物語ミュージアムにおいて、広報活動費を計上し、電車内広告の掲載などの情報発信に取り組み、新しい源氏物語ファンの開拓を積極的に行い、安定的な入館者確保に向けた取り組みを展開してまいります。
 このほか、本年2月に都市景観としては全国ではじめて選定されました「重要文化的景観」の積極的な活用を図りますとともに宇治川太閤堤跡の史跡指定に取り組み、その保存・活用や周辺地域の整備を含めた「宇治茶と歴史・文化の香るまちづくり構想」の策定に取り組みますなかで、ポスト千年紀の新たな展開を目指し、観光入込客数の更なる拡大に向け、京都府や京都市、宇治市観光協会をはじめとする関連団体と連携を密にし、広域的な観光振興に取り組んでまいります。

 五つには『市民の知恵を生かす都市経営の発想による街づくり』でございます。
 少子高齢社会の進展で社会保障経費等が増加し、財政状況が一段と厳しくなっていることに加え、アメリカ発の世界的な不況により、本市を取り巻く状況はさらに厳しくなると予測される中、市民福祉向上のための施策を実施してまいりますためには、徹底した行政改革を断行し、その財源を捻出していく必要がございます。
 本市の行政改革は、昭和61年4月に「行政改革大綱」を策定して以来、これまでの慣習や慣行にとらわれることなく取り組んでまいりましたが、平成20年度からは第5次行政改革として、「行政サービスの向上」と「行政の効率化の推進」を基本方針とし、「市民サービスの充実」、「組織の効率化と活性化」、「効率的で効果的な行財政運営」、「民間活力の活用」を4つの柱に51の実施項目を設定し取り組んでいるところであり、これまでにも増して、「選択と集中」の理念のもと、聖域なしの行政改革に取り組んでまいります。
 定員管理につきましても、総人件費の1割削減を目標として、昨年度「第2次宇治市職員定員管理計画(改訂版)」を策定し、取り組みを進めており、学校給食調理業務や可燃ごみ収集運搬業務などの民間委託の推進など、平成23年度の目標達成に向け定員削減を図ってまいります。
 今後さらに、財政環境が厳しくなっていくことが予測されるなかにありまして、市民生活を守り活力ある地域社会を築いてまいりますためには、財源をいかに確保するのかということが極めて重要な課題となってまいります。
 本市における市税、保育料、国民健康保険料の滞納総額につきましては、平成19年度決算において約22億4千万円にも上りますことから、行政の公平性の観点に立ちまして、市税をはじめとする収納率向上に鋭意取り組んでまいりますとともに、悪質滞納者に対しては、差し押さえや公売処分など厳しく滞納処分を実施してまいりたいと存じます。さらには、有料広告事業の拡大を検討するとともに新たな財源の確保についても研究を進めてまいります。

 市民の皆様と行政のパートナーシップによる特色あるまちづくりにつきましては、NPOや市民団体との協働による事業展開に努めてまいりますとともに、各種審議会などへの公募による市民の皆様や女性の参加を積極的に働きかけるなど、行政への市民参画を推進してまいります。
 さらに、各種審議会の公開に引き続き取り組みますとともに、パブリックコメントの実施に関する本市の基本指針を策定し、今後はその指針に基づき取り組みを進めてまいります。
 市民の皆様との情報の共有化につきましては、地域SNS「お茶っ人」の運営に引き続き取り組みますとともに、京都府・市町村共同ポータルサイトを活用した公共施設案内予約や統合型GISによる地図情報の提供を推進するなどITを活用した市民サービスの向上に取り組んでまいります。
 また、宇治市議会の議会改革に当たりましては、平成19年11月から昨年の10月までの間、「大項目12、小項目62」について、計21回に及ぶ検討が議会運営委員会で行われ、その「調査・検討結果報告書」に基づき、昨年11月12日に坂下議長から予算措置などのご要望を頂戴いたしました。この間の議員各位の熱心なご論議に対しまして、改めて敬意を表するものでございます。ご要望の各項目につきましては、市当局といたしまして、真摯に受け止め、厳しい財政状況の中ではありますが、今後、議会とも十分に協議をさせていただき、その実現に向け鋭意検討してまいる所存であります。なお、平成21年度におきましては、まず、議場傍聴席等のバリアフリー化に取り組んでまいります。

 以上、4期目の市政運営に臨みます私の所信の一端と主要施策の概要につきまして申し述べさせていただきましたが、100年に一度とも言われる厳しい社会経済環境の中にあっても、着実に、かつ継続的に行政運営を進めていくことが求められております。
 行政改革のスピードを上げ、私の公約の大きな柱の一つであります人事給与制度の見直しを中心とした内部改革の徹底断行により、市民福祉の財源捻出を図り、子どもや孫に負担を先送りせず、将来を見据えたまちづくりを行うことが、市民の皆様からご信託を得た私の使命であることを肝に銘じ、「もっと輝く『宇治』へ確かな歩み、さらなる飛躍」の実現に全力を傾注いたす所存でございますので、議員各位の一層のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。

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宇治市政策経営部 行政経営課

電話: 0774-21-1584 ファックス: 0774-20-8778

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